セミナリー
マスター教義:アルマ7:11-13―「そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる」


「マスター教義:アルマ7:11-13―『そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる』」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「マスター教義:アルマ7:11-13」『モルモン書 教師用手引き』

マスター教義:アルマ7:11-13

「そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる」

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ゲツセマネでの救い主の苦難

あなたは,アルマ7:1-13の研究で,救い主が贖罪の一部として幾つかの苦難を受けられ,「御自分の民を……どのように救うかを肉において知る」(アルマ7:12)ようになられたと学びました。この課は,あなたがアルマ7:11-13のマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記し,その教義を説明し,霊的な知識を得るための原則を実生活の状況に応用するための助けとなります。

生徒が自分の学びに責任を持てるよう助ける。福音の学習を改心につなげるには,生徒が信仰を行使し,多大な努力をすることが必要です。セミナリーでの経験は自分次第で大きく変わることを生徒が理解できるようにしてください。生徒には,自分の学習に責任を持つように促すとともに,その機会を与え,生徒がやり遂げられるとあなたが確信していることを示してください。

生徒の準備:イエス・キリストが贖罪を通して与えてくださる助けと強さを受けるために何ができるかを,生徒に祈りながら考えておいてもらいます。

学習活動案

このマスター教義聖句の課は,「アルマ7:1-13」の課を学んだ後で学習するようになっています。この課は,マスター教義聖句「アルマ7:11-13」の背景を学ぶためのものだからです。このマスター教義聖句の課を別の週に移動する必要がある場合は,その週のうちに背景の課も教えるようにしてください。

暗記し,説明する

アルマ7:11-13の重要語句は「そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる」です。聖典のこの語句にまだ印をつけていなければ,印をつけるとよいでしょう。

生徒が聖句の場所と重要語句を暗記する助けとして,生徒に二人一組になってもらい,簡単に暗唱できるようになるまで,相手と一緒に繰り返し復唱してもらうとよいでしょう。

その後,以下の教材を使い,生徒がこの聖句の教義を説明する機会を設けるとよいでしょう。

前の課で,あなたはアルマ7:11-13から,イエス・キリストは罪と死からあなたを救い,現世の課題を克服するのを助けるために,御自分で苦難を受けられたことを学びました。

あなたの友達が,今直面している困難についてメッセージを送ってきたと考えてください。あなたはアルマ7:11-13にあるメッセージがその友達の助けになると考えましたが,聖句の場所だけを送っても,読んでくれないかもしれないと悩んでいます。

  • その友達が困難を乗り越えるのに役立つように,あなたはアルマ7:11-13をどのように要約しますか。

生徒が前記の質問への答えを書く時間を取るとよいでしょう。生徒が作業を終えたら,何人かの生徒を募り,書いたことを発表してもらいます。二人一組または少人数のグループで,答えを分かち合ってもらうのもよいでしょう。

実践応用

生徒に,霊的な知識を得るための3原則を思い出せるか尋ねてください。思い出せない場合は,次の段落の手順に従ってもらいます。

霊的な知識を得るための原則は,『マスター教義に関する基本文書』(2022年)の「霊的な知識を得る」の項にあります。学習帳にこれらの原則を見出しとして書き,後でこのレッスンの質問への答えを書けるよう,それぞれの間にスペースを空けておきましょう。

霊的な知識を得るための原則とアルマ7:11-13で教えられている教義が,次のシナリオでどのように役立つか考えてください。

以下のシナリオは,生徒がレッスンの残りの間に参照できるように,表示しておくとよいでしょう。このシナリオは,必要に応じて,生徒にとって特に身近な状況を含めるようにアレンジするとよいでしょう。

和宏は,親が数年前に離婚して以来,人生がますます困難になっているように感じています。彼は学校で苦労しており,友達の一部は,以前ほど彼を仲間に入れてくれないと感じています。また,教会に通うことも,聖典を読むことも,神に祈ることもほとんどやめてしまいました。ある日,和宏は友達の一人に自分の葛藤について打ち明けました。彼は「物事が良くなってほしいけど,何に頼るべきか分からない。とても孤立していて,今の状況から抜け出せないように感じている」と言います。

和宏がこの話をした相手が自分で,この困難な状況を抜け出す方法について助言も求められたと想像してください。アルマ7:11-13の教えと,霊的な知識を得るための原則を使って,和宏の困難な状況を助けてあげましょう。

生徒がこの実践応用活動を行う方法はたくさんあります。一つの方法は,アルマ7:11-13と『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-8,11-12段落を研究し,和宏に役立つ教えを探すことです。その後,生徒に二人一組または少人数のグループで,あるいはクラス全体で自分の洞察を分かち合ってもらうとよいでしょう。

以下の質問とリソースが話し合いに役立つでしょう。リソースと質問をすべて使用する必要はありません。これらは,生徒がこのシナリオに取り組む際に考慮するとよい例です。

信仰をもって行動する

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-7段落を読んでください。役立つと思うことに印をつけるとよいでしょう。

  • 和宏が信仰をもって行動するよう助けるために,あなたはイエス・キリストと主の贖罪について何を教えることができますか。

  • イエス・キリストが与えてくださる助けを受けるために,和宏は何をすることができますか。

永遠の視点から概念や疑問について調べる

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第8段落を読んでください。役立つと思うことに印をつけるとよいでしょう。

  • 天の御父は,和宏が自分の状況についてどのように考えることを望んでおられると思いますか。

  • 和宏が自分の状況を永遠の視点で見ることが,なぜ役立つと思いますか。

神が定められた情報源を通してさらに理解を深める

  • 神が定められた情報源のうち,どのようなものを紹介すれば,和宏は必要な助けを得られるでしょうか。

この状況の助けとなる,神が定められた重要な情報源の一つはアルマ7:11-13です。これらの聖句を読み返し,和宏の助けとなりそうな教えを探してください。

  • これらの聖句から,和宏には何を理解し,何を感じてほしいですか。

  • 天の御父が和宏に知ることを望んでおられることを教えている聖句を,ほかにも思いつきますか。

生徒が作業を終えたら,救い主の助けを必要としている自分自身の状況についても,考えてもらうとよいでしょう。霊的な知識を得るための原則とアルマ7:11-13で教えられている教義が,自分の生活の中で救い主の助けを得るのにどう役立つかについて,考えてもらうとよいでしょう。生徒には,考えたことを学習帳に記録してもらうとよいでしょう。

マスター教義の復習

次の復習活動は,このレッスンの直後のレッスンで使ってください:

生徒に二人一組になってもらい,アルマ7:11-13の場所と重要語句「そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる」を何度も繰り返して,二人とも簡単に暗唱できるようになってもらいます。

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