セミナリー
学習評価5:モーサヤ18章-アルマ16章


「学習評価5:モーサヤ18章-アルマ16章」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「学習評価5」『モルモン書 教師用手引き』

学習評価5

モーサヤ18章アルマ16章

ハイキングする青少年

この課は,モルモン書の研究で自分が設定した目標とこれまでの成長を,あなたが自己評価するのに役立ちます。

生徒がお互いを受け入れ,尊重するよう助ける。生徒がお互いから,また救い主の癒しや恵み,平安を得たいという望みを分かち合うことから,力を得られるような体験をつくってください。生徒は自分たちの共通点を知ると,より親身な方法で貢献するようになります。

生徒の準備:生徒には,モーサヤ18章アルマ16章にあるイエス・キリストの贖罪についての聖句から,自分にとって意義のあるものを一つ見つけておいてもらいます。

学習活動案

この課は,生徒が自分の設定した目標を評価し,モルモン書の教えを説明する能力が伸びているか,福音に従って生活する態度,望み,能力がどのように変わってきているかを,評価できるようにすることを目的としています。モーサヤ18章アルマ16章のクラスでの研究では,以下の活動で採り上げているもの以外の真理が強調されていたかもしれません。もしそうであれば,活動にそれらの真理も取り入れるよう調整するとよいでしょう。

振り返り,前進する

ハイキングやサイクリングなど,進行具合を確認しながら目的地を目指した個人的な経験を分かち合うとよいでしょう。可能なら,遠出した際の写真を分かち合ってください。生徒にも似たような経験を分かち合うよう勧めるのもよいでしょう。

ハイキングする青少年たち

ハイキングやサイクリング,または遠出したときのことを考えてください。前方を見ながら移動を始めると,ほとんど進んでないように感じるかもしれません。でも,ひと休みして,進んで来た場所を振り返るとどうでしょうか。思っていたよりも遠くまで来たことに気づくでしょう。

  • これまでの自分の歩みと,これからどこへ向かうのかを知ることの利点は何でしょうか。

人生は旅にたとえることができます。旅の途中に,今自分がどこにいて,どこに向かっているのかを確認することは,個人的成長の目標について定期的に反省することに似ています。

  • 自分の目標と進捗状況を評価する時間を取ったことで,良かったことは何ですか。

この課は,あなたのイエス・キリストの弟子としての旅で達成した進捗状況を評価するのに役立ちます。自分の進捗状況を振り返るときは,聖霊の霊感を求めましょう。

イエス・キリストの弟子となる

この活動の目的は,生徒がこれまでにモルモン書で学んだことを振り返る助けとなることです。また,モルモン書の残り部分の研究や学習を方向づける目標を生徒が考えるうえでも役立ちます。以下のような簡単なイラストをホワイトボードに表示するか描くかして,それに続く手順を伝えるとよいでしょう。この活動は,生徒が学習を振り返る際に有意義な経験ができるように,必要に応じて調整するとよいでしょう。生徒には,自分の答えの裏付けとなる聖句をモルモン書から見つけるよう促してください。

道にいる人の棒線画

聖約の道と,あなたのイエス・キリストの弟子としての旅を表す道を描いてください。道の終わりには日の栄えの王国を表現してください。道の真ん中にあなた自身を描いてください。

モルモン書と学習帳を見て,自分が研究したことを振り返り,学んだことを思い出してください。絵に描いた自分の背後に,モルモン書前半の研究で学んだことのうち,イエス・キリストの弟子となるうえで役立ったことを書いてください。あなたが得た知識,育んでいる態度や意欲,実行したことなどを含めるとよいでしょう。

生徒が活動を終えたら,分かち合ってもらいます。希望する生徒には,ホワイトボードの道の人物の背後に,自分の答えを幾つか挙げてもらうとよいでしょう。次に,その中で最も意味があると感じたことを分かち合ってもらい,話し合いを始めるとよいでしょう。あるいは,自分が得た知識で今ならうまく説明できるもの,学んだ結果として向上または変化した態度や意欲,モルモン書から得て今は実践している態度などを生徒に尋ねてもよいでしょう。また,ホワイトボードに書かれた答えの一つを指定し,その答えの基となった聖句や話を発表してもらうのもよいでしょう。さらに,生徒を募って,ホワイトボードからほかの人の答えを一つ選び,それが自分にとって印象的である理由を説明してもらうのもよいでしょう。あまりに個人的なことやプライベートなことは分かち合わないよう,生徒に伝えてください。

生徒が分かち合い終えたら,モルモン書の研究を続ける中で自分がもっと得たいと思う知識について考えてもらいます。以下の手順を紹介して,生徒に自分の学習帳のページに書き加えてもらうとよいでしょう。

学習帳に描いた絵をもう一度参照してください。自分を表す人物の前に続く道の上に,イエス・キリストのようになる努力をするうえで取りたい,あるいは取り続けたいと思う行動を書いてください。

  • モルモン書の残り半分の研究で,どのようなことをほかに学びたいですか。

  • モルモン書の後半部分の研究の結果として,今年の終わりまでに,何を知り,何を感じ,何をするようになっていたいですか。

心の変化を経験する

この活動は,自分がどのように心の変化を経験しているかを生徒が深く考えるのに役立ちます。

あなたはこのところ,心の変化を経験した多くの人について読んできました。例えば,息子アルマやモーサヤの息子たちなどの人々の変化は,たちまちにして起こり,劇的なものでした。一方で,アミュレクやリムハイの民などの人々の心の変化は,時間の経過とともに生じました。

アルマはゼラヘムラの民に問いました。「あなたがたは心の中に,この大きな変化を経験したか。」(アルマ5:14)そして,もしそうなら,「今でもそのように感じられるか尋ねたい」(アルマ5:26)と続けました。あなた自身の心の変化の進行を深く考えてください。主が自分の変化をどのように助けてくださっているかを認識することが,時に難しくありませんか。研究した話の中に,自分自身をどのように重ねましたか。

アルマ5:14-19,26-29を読み,アルマの質問を祈りを込めて深く考えてください。

初めてこれらの聖句を研究したとき,アルマの質問に対するあなたの答えを学習帳に記録したことでしょう。そのとき書いたことと,今ならこの質問にどう答えるかを比べてください。どのようなことに気づきましたか。自分の答えを比較してみて,天の御父はあなたが何を認識し,何を感じ,何をするよう望んでおられると思いますか。

新しい答えや自分の進歩についての感想を記録しておくとよいでしょう。

個人的成長は気づきにくい場合があることを生徒が理解できるようにしてください。機会を見つけて,それぞれの生徒が自分の成長や進歩を把握できるよう助けてください。生徒が経験した心の変化の内容に気づいたら,そのことを生徒に伝えてください。

イエス・キリストの贖罪の教義を説明する

以下の活動は,生徒がイエス・キリストの贖罪の教義を説明する練習に役立ちます。これを行う有効な方法の一つは,二人一組で取り組んでもらうことです。それぞれの生徒に,救い主の贖罪を理解することが役立つ状況や質問を一つ書いてもらいます。生徒がその状況や質問を書き終えたら,書いた紙を交換し,そこに答えを書いてもらいます。書き終えたら,生徒は互いに答えを見せ合います。

イエス・キリストの贖罪について知ることが,だれかの助けになるシナリオまたは状況を一つ書いてください。例えば,自分が赦されるか心配している若い女性,あるいは試練の中で孤独を感じている若い男性などです。または,状況の代わりに,救い主の贖罪について自分やほかの人が持つかもしれない質問を書いてもかまいません。

モルモン書を研究して,イエス・キリストの贖罪について学んだことを考えてください。印をつけた聖句や学習帳のメモを見てください。あなたは,モーサヤ26章またはアルマ7章2ニーファイ9章モーサヤ14-16章も参照)の研究で,幾つかの聖句に印をつけ,メモを取ったことでしょう。

この状況または質問に対する回答として,あなたなら何と言うかを書いてください。イエス・キリストの贖罪の教義を理解することが,この状況や質問に答えるうえで,どのように助けとなるかを説明してください。なるべく,モルモン書から一つ以上の聖句を使ってください。

あなたの証を分かち合い,生徒にもイエス・キリストの贖罪を証してもらうとよいでしょう。