セミナリー
アルマ30:1-29:コリホルの教え,多くの人々を救い主から遠ざける


「アルマ30:1-29:コリホルの教え,多くの人々を救い主から遠ざける」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「アルマ30:1-29」『モルモン書 教師用手引き』

アルマ30:1-29

コリホルの教え,多くの人々を救い主から遠ざける

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人々を迷わせるコリホル

コリホルという名前の悪人が,ニーファイ人の中に現れました。この男はイエス・キリストについての預言に反した教えを説き,多くの人々の心を神から遠ざけました。現代には,わたしたちをイエス・キリストから遠ざけようとする声が多くあります。この課は,イエス・キリストから遠ざけさせるような教えを認識して拒むのに役立ちます。

聖霊に使われる者となるよう備える。聖霊は,あなたや生徒にとって,真の教師であり,改心の真の源です。日々の暮らしの中で御霊がともにいてくださるように生活することで,御霊の教えと改心を招きましょう。そうすることで,御霊の導きを受けるとともに,生徒が学習の中で御霊を招くのに役立ちます。

生徒の準備:生徒に,偽りの教えを認識する方法について,家族や教会指導者と話し合ってもらいましょう。

学習活動案

サタンの欺き

レッスンを始めるに当たり,マカフェケや,人を欺いたり誘惑したりするためのわなについて話し合います。ビデオ「真理を守る」(タイムコード0:00-2:30)を見てもよいでしょう。ビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。

マカフェケはタコを捕まえるためのルアーです。このルアーは本物の餌そっくりに作られているため,だまされて一旦つかんだタコは,離そうとしないのです。そのようなとき,漁師は簡単にタコを船へ釣り上げることができます。

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マカフェケ

トーマス・S・モンソン大管長(1927-2018年)は,マカフェケの例を用いて,サタンの働きについて次のように教えています:

「今日,わたしたちは悪しき者が仕掛けたマカフェケに取り巻かれています。悪しき者はそれで人を誘い,わなに掛けようとするのです。一度わなに掛かれば,それを手放すのは難しく,ほぼ不可能だと言えることさえあります。危険から身を守るには,何が危険かを認識し,それを何としても避けるという揺るぎない決意をする必要があります。」(トーマス・S・モンソン「真理を守り」『リアホナ』2006年5月号,18)

  • 「誘惑」して「わなに掛け」ようとするサタンの偽りの教えを認識する自分の能力に,どの程度自信がありますか。

救い主からわたしたちを遠ざけるものを避ける

ニーファイ人とレーマン人の間の大規模な戦いの後,全地に平和が訪れました。それから2年ほどすると,コリホルという男がゼラヘムラの民の中で教えを説き始めました。サタンはコリホルに語るべきことを教えました(アルマ30:53参照)。今日研究しながら,コリホルが自分の言葉と偽りの教えをマカフェケとして用い,人々をわなに掛けた方法に注目してください。

アルマ30:6,12を読み,コリホルのメッセージと使命を説明する言葉や表現を見つけてください。

  • 彼は「反キリスト」(アルマ30:6)であったとは,どのような意味だと思いますか。

反キリストとは,「人や事物を問わず真実の福音の救いの計画を装うもの,また公然か否かを問わずキリストに敵対するすべてのもの」です(『聖句ガイド』「反キリスト​」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org)。コリホルの話から学ぶことができる一つの真理は,サタンは,イエス・キリストからわたしたちを引き離すために偽りの教えを用いる,ということです。

コリホルの反キリストの教え

アルマ30:12-18を読み,コリホルの偽りの教えを見つけてください。コリホルの教えをほかとは違う方法で(例えば,特別な色や記号で)印をつけるか,学習帳に書くとよいでしょう。

  • コリホルの偽りの教えにはどのようなものがありましたか。

生徒に,コリホルの教えをホワイトボードに書いてもらうとよいでしょう。答えを見つけようとする生徒の努力を認めましょう。必要に応じて,次のことに注意を促しましょう:

  • 「だれも将来起こることを知ることはできない。」(13節

  • 「預言と〔は〕……あなたがたの先祖の愚かな言い伝えである。」(14節

  • 「あなたがたはまだ見ていない物事を知ることはできない。」(15節

  • 「将来キリストが現れるということを前もって知ることはできない……。」(15節

  • 「それは精神がおかしくなっている結果である。」(16節

  • 「人々の罪のために行われる贖罪などあり得ない。」(17節

  • 「人は皆,この世の生涯を善く暮らすも悪く暮らすも,その人の対処の仕方次第である……。」(17節

  • 「人がすることはどんなことも決して罪にならない……。」(17節

  • 「人が死ねばそれで終わりである……。」(18節

生徒に,二人一組か少人数のグループに分かれ,ホワイトボードに書き出したコリホルの教えを参照して,次の質問に答えてもらうとよいでしょう。グループごとに異なる偽りの教えを割り当てて調べてもらってから,それぞれの答えをほかのグループと分かち合ってもらうとよいでしょう。

  • コリホルの教えを,より現代的な言葉に言い換えるとどうなりますか。

  • 1-10の段階(10を「強く広められている」とします)で評価とすると,今日,コリホルの教えはどの程度広められていると思いますか。

  • それらの教えは,どのようにして人々をイエス・キリストから遠ざけるのでしょうか。なぜ,それらの考えは危険なのでしょうか。

御霊の導きを求め,コリホルの教えが自分の生活に及ぼす影響について深く考えてください。これらの偽りの教えがあなた個人にどのような影響を与えるか,考えてみましょう。

十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は,コリホルとその教えについて,次のように述べています。ビデオ「悔い改めという神の賜物」のタイムコード2:08-2:40を見てもよいでしょう。ビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります:

「さらにコリホルと同様,キリストの存在自体を否定し,罪などというものはないと言う人たちがいます。価値,標準,そして真理すらもすべて相対的なものであると教えます。つまり,個人が正しいと思うことに対して,他人は間違っているとか罪深いとかの判断をすることはできないというのです。

結果など気にせず欲求や欲望におぼれることを許しているため,このような教えは一見魅力的です。」(D・トッド・クリストファーソン「悔い改めという神の賜物」『リアホナ』2011年11月号,38)

  • これらの教えにより,人々はどのように罪を犯すようになると思いますか(18節参照)。

アルマ30:19-21を読み,ジェルションとギデオンの民がコリホルの教えにどのように反応したかを見つけてください。

彼らの反応がゼラヘムラの民の反応よりも「賢明」(アルマ30:20)だったのはなぜだと思いますか(アルマ30:18参照)。

複数の生徒に次の質問に答えてもらいます。生徒は,ホワイトボードか,クラスで回される紙に答えを書くとよいでしょう。話し合いでは,具体的な正しい行動や,悪い影響を排除することにより,どのようにさらに「賢明」になる助けとなるかに触れるとよいでしょう。例えば,生徒が普段から触れているソーシャルメディア,音楽,動画について考え,イエス・キリストを信じる信仰を弱めたり,聖霊に反したりする可能性のあるものを取り除くとよいでしょう。

  • わたしたちはどのようにすれば,さらに「賢明」に,反キリストのメッセージを拒絶できるでしょうか。

  • 救い主についての知識や救い主との関係は,これらの反キリストの教えがあなたに与える影響にどのように作用するでしょうか。

生徒に,イエス・キリストについての証や永遠の真理を分かち合ってもらうとよいでしょう。コリホルの偽りの考えに対抗する聖句や救い主の教えを分かち合ってもらうのもよいでしょう。例として,モルモン書ヤコブ7:11-12アルマ32:21モルモン7:3,5-7が挙げられます。

研究から学んだことや感じたことを振り返ってください。イエス・キリストに焦点を当て,あなたを主から遠ざけるような教えを拒否できるよう,聖霊の導きを求めてください。

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