セミナリー
アルマ34:1-17:イエス・キリストの無限にして永遠の贖罪


「アルマ34:1-17:イエス・キリストの無限にして永遠の贖罪」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「アルマ34:1-17」『モルモン書 教師用手引き』

アルマ34:1-17

イエス・キリストの無限にして永遠の贖罪

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ゲツセマネの園で祈られるイエス・キリスト

イエス・キリストと主の贖罪がなければ,自分の人生はどのようなものであったか,考えたことはありますか。アミュレクはゾーラム人に,神の御子の無限にして永遠の犠牲がなければ,すべての人はかたくなで,堕落し,迷った状態にあると教えました。この課は,無限にして永遠の贖いの犠牲を通して,イエス・キリストがどのように祝福してくださるかを,あなたが理解するためのものです。

大きな期待を持つ。生徒は,学習者として大きな期待を寄せられていることを知ると,一般に,その期待にこたえるよう努めます。時折,クラスメートや電子機器に気を取られてしまう生徒もいるかもしれません。そうした場合や,そのほかの妨げとなる言動があった場合は,一貫して丁寧に,愛のある指導を行ってください。そうすることで,あなたが生徒に期待を寄せていることがクラス全体に伝わり,生徒が有意義な経験をする機会を増やすことができます。

生徒の準備:生徒に,イエス・キリストの贖罪をよりよく理解するのに役立つ聖句を見つけて研究してもらいます。『聖句ガイド』がリソースとして役立つでしょう。

学習活動案

人生はどのように変わるだろうか

次の未完成の質問を表示するとよいでしょう。生徒に,最も頼りにしている人や物が欠けているとしたら,自分の人生はどのように変わってしまうか,例を分かち合ってもらいます。生徒がそれらの例を考えやすくなるよう,あなたが価値があると思う物やそれを撮影した写真を幾つか持って来てください。

もし……がなかったら,人生はどのように変わるだろうか。

この質問に,自分が頼りにしている人や物を当てはめた場合の回答を,幾つか考えてください。例えば,特定の人がいなかったり,頻繁に使っているテクノロジーや道具がなかったり,楽しんでいる活動がなかったりしたら,自分の人生はどうなっていただろうか,と考えてみるとよいでしょう。

生徒が回答を幾つか分かち合ったら,次の画像を表示して,前述の言葉を次のように修正するとよいでしょう:もしイエス・キリストと主の贖罪がなかったら,人生はどのように変わるだろうか。

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ゲツセマネで祈られるキリスト

この質問にどのように答えるかを生徒に考えてもらい,イエス・キリストと主の贖罪がなければ自分の人生がどのように変わっていたかを,学習帳に箇条書きしてもらいます。この質問に対する生徒の回答は,この課の後半で分かち合う機会があります。

アミュレク,イエス・キリストについてゾーラム人に証する

あなたは,アルマとアミュレクがゾーラム人たちに教えを説いていたことを覚えているかもしれません。ゾーラム人は「キリストが現れることはない」(アルマ31:16)と信じていました。アルマがアルマ32-33章に記録されているメッセージを伝え終えた後,アミュレクは救い主についての自分自身の証を分かち合いました。

アルマ34:1-10を読み,アミュレクがイエス・キリストと主の贖罪について分かち合ったことを見つけてください。

アルマ34:9-10は,マスター教義聖句です。マスター教義聖句には目立つ印をつけて,見つけやすくするとよいでしょう。次の課で,この聖句が教える教義を疑問や状況に対して応用する練習の機会があります。

  • イエス・キリストと主の贖罪について,特に意義深いと感じた言葉や表現は何ですか。それはなぜですか。

  • これらの聖句から,わたしたちがイエス・キリストに贖っていただくことが必要な理由について,どのようなことを学びましたか。

  • アルマ34:8-10のアミュレクの教えを,真理を述べる言葉としてどのように要約できるでしょうか。

あなたは,次のような真理を見いだしたことでしょう:イエス・キリストの無限にして永遠の贖罪がなければ,全人類は永遠に迷った状態になる。

  • イエス・キリストと主の贖罪がなければ,すべての人が「滅びるのは避けられ」なかったり,永遠に迷った状態になったりするのは,なぜでしょうか。

生徒に,イエス・キリストと主の贖罪がなければ,迷った状態になったであろう個人的な事柄について,幾つか考えてもらうとよいでしょう。これを行う方法の一つとして,生徒に2ニーファイ9:6-12を研究してもらい,なぜ救い主が必要なのかを説明する教えを見つけることが挙げられます。

無限にして永遠

10節の終わりの「無限にして永遠」という言葉に印をつけて,学習帳に次の図を書き写すとよいでしょう:

生徒が写せるように,この図をホワイトボードに描くよいでしょう。

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「無限にして永遠」という言葉を指す矢印の横に「イエス・キリストの贖罪」という言葉
  • イエス・キリストの贖罪が無限にして永遠であるとは,どのような意味だと思いますか。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のような洞察を分かち合っています:

「主の贖罪は無限で,終わりがありません。贖罪は全人類が永久の死から救われることにおいても無限です。主の計り知れない苦難に関しても無限です。……贖罪は範囲においても無限で,ただ一度だけ行われました。贖罪の効力は無数の人々だけでなく,主によって造られた無数の世界にも及んでいます。人間のいかなる尺度も理解も超えた無限の贖罪なのです。」(ラッセル・M・ネルソン「贖い」『聖徒の道』1997年1月号,40参照)

  • この言葉から,イエス・キリストと主の贖いの犠牲について何を学び,感じることができましたか。

あなたにはどう当てはまるか

次の説明の一環として,「注釈と背景」の項にある七十人のマイケル・ジョン・U・テー長老の言葉を分かち合うと助けとなるでしょう。

救い主は贖罪を通して無数の人々を祝福することができますが,あなたを個人的に祝福することもおできになります。学習帳に記した図を,次のように更新するとよいでしょう:

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「無限にして永遠」という言葉を指す矢印と「個人」という言葉を指す矢印の横に「イエス・キリストの贖罪」という言葉

次の活動では,贖罪により,救い主がどのように個人的に祝福してくださるかを,生徒がよりよく理解できるよう助けます。次のリソースを表示するか印刷して,生徒各自またはグループで研究する時間を設けてください。イエス・キリストがどのように贖罪を通して個人的に祝福してくださるかを説明する言葉や表現を,これらのリソースから見つけてもらいます。

リストにある聖句や言葉に加えて,生徒は別の様々な聖句や教会指導者の言葉を見つけることができるでしょう。

元中央日曜学校会長のタッド・R・カリスター会長は,次のように教えています:

「時々わたしは,自分をなかなか赦すことのできない善良な聖徒に会います。彼らは気づかずに,誤って,救い主の贖いの力に限界を設けています。本人にそのつもりがなくとも,彼らは無限の贖罪を,どういうわけか自分が抱える特定の罪や欠点には及ばない,限りある贖罪に変換してしまっています。ところが,これは無限の贖罪であり,あらゆる罪と欠点にとどまらず,ほかの人から受けたあらゆる虐待や苦痛をも対象としているのです。」(タッド・R・カリスター「イエス・キリストの贖罪」『リアホナ』2019年5月号,86)

研究して学んだことや感じたことを,生徒と話し合いましょう。イエス・キリストがどのように贖罪を通して個人的に祝福してくださるかを説明する,生徒が見つけた特定の言葉や表現を分かち合ってもらいます。例えば,生徒は「神の御子は,その御名を信じるすべての人に救いをもたらされる」(アルマ34:15);「死と地獄」から「神は逃れる道を備えてくださっている」(2ニーファイ9:10);または「罪を悔い改めた者は赦され,主なるわたしはもうそれを思い起こさない」(教義と聖約58:42)といった語句を指摘することでしょう。

この話し合いの後,生徒が学習帳に作成した,イエス・キリストと主の贖罪がなければ自分の人生はどのようなものになっていたかのリストを参照してもらいます。学んだことに基づいて,リストを更新してもらうとよいでしょう。生徒に,自分が作成したリストをパートナーまたはクラス全体に分かち合ってもらいます。生徒に,今日学んだことから,リストに加えた事柄を分かち合ってもらいます。また,すでにリストアップしていたもので,学んだことによってさらに意味が増したものを分かち合い,その理由を説明してもらうのもよいでしょう。

話し合ってきた真理について証します。レッスン中に受けた促しに従って行動するよう生徒を励まします。

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