マスター教義の復習18

教義を理解する

マスター教義の目的の一つは，救い主の教えをより深く理解できるようになることです。この課では，モルモン書の様々なマスター教義聖句で教えられている真理について理解を深める機会が用意されています。

生徒が聖句を関連付けることができるよう助ける。聖文を相互参照または関連付けることで，生徒は福音の教義と原則をより深く理解し，福音の教義と原則が聖典でどのように教えられているかを確認することができます。脚注やその他の学習補助資料に記載されている相互参照の方法を生徒が学べるように助けましょう。総大会の話や教会の手引きや機関誌など，信頼できる情報源を使用して，自分独自のリンクを作成するよう，生徒を促しましょう。

生徒の準備：生徒に，モルモン書のマスター教義聖句のうち，その聖句を研究することで自分の人生の祝福となりそうなものを祈りながら選んでもらいます。

学習活動案

この復習の課の代わりに，マスター教義聖句の課を教えることが必要となる場合もあります。地域または地区のディレクターやコーディネーターが提供する学習進度スケジュールを参照して，必ずセミナリー開講中にマスター教義聖句の課をすべて教えられるようにしてください。

あなたはどのような人か

出会ったばかりの人が，あなたのことをもっと知りたがっていると想像してください。以下に挙げる人たちが，あなたについて一言で肯定的に表現するようにその人から頼まれたとしたら，それぞれ何と書くと思いますか。

生徒がお互いをより深く知り，クラスの一体感が高まるように，以下の人が自分をどう表現すると思うかを書き出し，提出してもらいます。書いた文章は声に出して読まれるかもしれないことを生徒に伝えてください。クラスに向けて幾つかの回答を読み上げ，その度に間を挟み，どのクラスメートのことか生徒が分かるかどうかを確認します。

1. あなたの親友

2. 親または保護者

3. ビショップまたは支部会長

• あなたを知っている色々な人と話すことは，あなたをより深く理解するうえでどのように役立ちますか。

同様に，複数のマスター教義に見られる真理を研究し，比較することは，一つの聖句に頼るよりも，救い主や救い主の教義をより深く理解するのに役立ちます。

聖句を理解する

次の活動は，3人のグループに分かれて紙を使って行うか，クラス全体でホワイトボードを使って行うことができます。

大きな三角形を描き，その3つの頂点に以下の3つの聖句の場所を書きます。生徒に，それぞれの聖句で理解が深まった真理を三角形の中に書き入れてもらいます。次に，3つの聖句が，証を得る過程を教えるうえでどのように役立つかについて話し合います。

マスター教義聖句モロナイ10：4－5を読み，そこから学んだことを記録してください。

次に，2ニーファイ28：30とエテル12：6を研究してください。この二つの聖句により，モロナイ10：4－5の理解が深まった点を記録します。（これらの聖句を相互参照したり，互いに関連付けたりするとよいでしょう。）

福音のトピックを理解する

特定のトピックについてより深く学びたいときには，複数の聖句を使うと助けになります。例えば，イエス・キリストについてもっと学びたいと思うかもしれません。以下の表から，イエス・キリストについて教えているマスター教義聖句を3つ以上選んでください。主について，各聖句から学んだことを比べてください。

以下の表を表示するとよいでしょう。

モルモン書マスター教義：アルマ－モロナイ

『モルモン書　教師用手引き』（2024年）

聖句の場所	重要語句
聖句の場所 アルマ7：11－13	重要語句 「そして神の御子は，あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる。」
聖句の場所 アルマ34：9－10	重要語句 「贖罪が行われなければならず，……無限にして永遠の犠牲でなければならない。」
聖句の場所 アルマ39：9	重要語句 「これからはもう自分の目の欲を追うこと〔のない〕ようにしてほしい。」
聖句の場所 アルマ41：10	重要語句 「悪事は決して幸福を生じたことがない。」
聖句の場所 ヒラマン5：12	重要語句 「あなたたちは……贖い主の岩の上に基を築かなければならない……。」
聖句の場所 3ニーファイ11：10－11	重要語句 「わたしは……初めから，すべてのことについて父の御心に従ってきた。」
聖句の場所 3ニーファイ12：48	重要語句 「わたしや天におられるあなたがたの父が完全であるように，……完全にな〔りなさい〕。」
聖句の場所 3ニーファイ27：20	重要語句 「わたしのもとに来て，……バプテスマを受けなさい。そうすれば，あなたがたは聖霊を受けて聖められ……るであろう。」
聖句の場所 エテル12：6	重要語句 「信仰が試されてからでなければ，証は得られない……。」
聖句の場所 エテル12：27	重要語句 「もし人がわたしのもとに来るならば，……そのとき，わたしは彼らの弱さを強さに変えよう。」
聖句の場所 モロナイ7：45－48	重要語句 「慈愛はキリストの純粋な愛であ〔る〕。」
聖句の場所 モロナイ10：4－5	重要語句 「キリストを信じながら，誠心誠意問うならば……聖霊の力によって，あなたがたはすべてのことの真理を知るであろう。」

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• あなたが選んだ聖句は，救い主をよりよく理解するうえでどのような助けとなりますか。

イエス・キリストの絵をホワイトボードに貼り，その絵の周りに，生徒が選んだ聖句の場所と見つけた真理を書いてもらうとよいでしょう。

あなたの選択

天の御父はあなたを愛しておられ，今も将来も，あなたが生活の中で何を必要としているかを御存じです。天の御父に祈りをささげ，研究する聖句やトピックを上記の表から選べるよう助けを求めるとよいでしょう。今日実践した，トピック別に関連付けて研究するスキルを使い，自分が選ぶ聖句やトピックについてより深く学びましょう。以下の手順を参考にするとよいでしょう：

以下の活動をクラス全体で行う場合は，より深く学びたい聖句または福音のテーマをクラスで一緒に選んでもらいます。

次に，生徒を少人数のグループに分け，与えられた時間内に関連するマスター教義聖句を可能なかぎり多く見つけてもらいます。

最後に，ここでさらに見つけた聖句が，選んだ聖文やトピックに対する理解をどのように深めるのか，生徒に説明してもらいましょう。

1. 『マスター教義に関する基本文書』（2022年）の巻末にあるマスター教義聖句と重要語句の一覧を見てください。

2. モルモン書のマスター教義聖句の中から，あなたが研究することに決めた聖句やトピックに関連するものを二つ以上選んで，読んでください。それぞれの聖句が，選んだ聖句やトピックの理解をどのように深めるのかを書いてください。

3. ほかの聖典のマスター教義聖句のうち，あなたが選んだモルモン書の聖句やトピックの理解を深めてくれるマスター教義聖句を，少なくとも二つ選んで読んでください。それぞれの聖句が，選んだモルモン書の聖句やトピックの理解をどのように深めるのかを書いてください。

今日練習したことを，自宅での聖文研究でも引き続き実践していくと，どのように役立つのかを深く考えてください。

生徒が前述の活動を個別に行った場合は，選択したモルモン書の聖句やトピック，そして見つけた聖句から学んだことを，周囲の生徒と分かち合ってもらいましょう。

時間が許せば，別の聖句やトピックを使って，この活動を繰り返すとよいでしょう。