セミナリー
3ニーファイ25章:神殿・家族歴史活動


「3ニーファイ25章:神殿・家族歴史活動」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「3ニーファイ25章」『モルモン書 教師用手引き』

3ニーファイ25章

神殿・家族歴史活動

家族歴史を行う幸せな家族

神殿・家族歴史活動を行う理由を人に説明したことはありますか。神殿・家族歴史活動は,あなたにとってどの程度大切ですか。ニーファイ人を教えられる際,イエスはマラキと分かち合ったメッセージを引用されました。メッセージにはエリヤの帰還と神殿・家族歴史活動におけるエリヤの重要な役割が含まれています。この課は,神殿・家族歴史活動に参加するのに役立ちます。

生徒が正しい効果的な行動をするよう助ける。信仰を築き,キリストの特質を身につけることは,1回の短いクラスで達成できることではありません。真の教義を行うよう生徒に勧めれば,生徒が学びの経験を家庭や日々の生活に応用するのを助けることになります(教義と聖約43:8-10参照)。

生徒の準備:生者も死者も含めて,自分の家族歴史で学んだ人物について分かち合えるよう準備をしてもらいます。親や祖父母と話したり,「ファミリーサーチ」アプリを使ったりすると,生徒の役に立つかもしれません。

学習活動案

あなたの先祖

以下の表を生徒一人一人に配付し,できるだけ多くの情報を記入してもらうとよいでしょう。

4世代の系図

大切な人の生活について知っていること,感じていること,知りたいこと,それらがあなたの生活にどのような影響を及ぼしたかを振り返ってください。

  • 先祖について理解を深めるよう努めることは,なぜ大切なのでしょうか。

    生徒にとって,以下の回答を分かち合うのがよいか,匿名のアンケートを行うのがよいか,それともただ静かに自己評価するのがよいか,判断してください。

  • 1から10の段階で(1=興味がない,10=非常に興味がある)で答えるとしたら,自分の先祖を知ることにどの程度興味がありますか。神殿・家族歴史活動へ参加することにはどの程度興味がありますか。それはなぜですか。

研究しながら,この活動に参加する気持ちを強めるのに役立つ洞察を探してください。

「主の大いなる恐るべき日が来る前に」

イエスは,旧約聖書の預言者マラキが記録した豊かなイメージと象徴的な言葉を用いて,アメリカ大陸の人々に御自分の再臨について教えられ,神殿・家族歴史活動について預言されました。

3ニーファイ25:1-2を読み,救い主が地上に帰られたときに起こると教えられたことを見つけてください。以下の象徴に関する定義と解釈が役立つでしょう。

以下を表示するとよいでしょう:

  • わら:収穫後に畑に残った作物の刈り株で,農家が焼き払ってしまうもの

  • 根:先祖

  • 枝:子孫

  • 御子は翼に癒しを携えて:主と主の贖罪による癒しと守りの力

  • 牛舎の中の子牛:イスラエルは家畜小屋で飼われている動物のようによく扱われ,養われる

  • これらの聖句を踏まえて,主の再臨で何が起こるのか,どのように説明しますか。悪人はどうなりますか。

    必要に応じて,イエス・キリストの再臨の時に悪人が滅びを経験し,祖先と子孫から断たれることを説明してください(3ニーファイ25:1参照)。

  • これらの象徴から,救い主について,また救い主に従う人々への祝福について,どのようなことが学べるでしょうか。

3ニーファイ25:5-6を読み,世界中の家族を助けるために,救い主が再臨の前に行われることに印を付けるとよいでしょう。「『向ける』という言葉は,『つなぐ』,すなわち結び固めると訳されるべきです。」(『歴代大管長の教え―ジョセフ・スミス』〔2007年〕472参照)。聖典の脚注も,これらの聖句の理解を深めるのに役立つでしょう。

この預言は各標準聖典で繰り返されていることを指摘するとよいでしょう。生徒に,これら4つの場面を見つけてもらうか,次の聖句を分かち合いましょう:マラキ4:5-6ルカ1:17教義と聖約110:15-16ジョセフ・スミス―歴史1:38-39

エリヤについて,またエリヤが持っていた鍵について知っていることを,生徒に尋ねるとよいでしょう。生徒の答えに基づいて,次の段落(または必要な部分)を分かち合います。

古代の預言者エリヤは,結び固めの力の鍵を持っていました。結び固めの力は,神権の権能によって地上で執行された儀式を,天においても有効なものとします(『聖句ガイド』「結び固め」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org)。

カートランド神殿に現れるエリヤ

教義と聖約110:13-16を読んで,1836年にカートランド神殿でエリヤ,ジョセフ・スミス,オリバー・カウドリが関与した出来事を確認してください。

回復された結び固めの力により,わたしたちは自分自身と亡くなった先祖のために神殿の業を行うことができます。

  • 3ニーファイ25章教義と聖約110章から,あなたはどのようなことを学んできましたか。

    生徒は,次のような真理を見いだすでしょう:預言者エリヤを通して,イエス・キリストは神殿・家族歴史活動のための結び固めの鍵を回復された。神殿・家族歴史活動に参加するとき,わたしたちは自分自身と家族を救い主の再臨に備えます。

  • 青少年が神殿・家族歴史活動に参加する具体的な方法には,どのようなものがありますか。

  • 神殿・家族歴史活動への参加は,救い主の再臨に備えるのにどのように役立つのでしょうか。

救い主が結び固めの鍵を回復されただけでなく,主の贖いによってのみ,わたしたちや家族が贖いを受け,清められ,結び固めの儀式を含む永遠の儀式と祝福を受けることができると認識することが欠かせません。

神殿・家族歴史活動があなたの人生において重要である理由を深く考えてください。深く考える際には,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「家族歴史からもたらされる約束された祝福2」(4:13)を見るとよいでしょう。

4:5

クラス全体で答えを分かち合う前に,二人一組か少人数のグループで以下のことを話し合ってもらうとよいでしょう。

  • 神殿・家族歴史活動で,あなたはどのような経験をしましたか。

  • その結果として,生活の中のどのような祝福に気づきましたか。

神殿・家族歴史活動への参加

神殿・家族歴史活動に参加する助けとして,以下の一つか二つを行ってください。また,神殿・家族歴史活動に関連する他のことで,実践するよう御霊から促されていると感じることを行うとよいでしょう。

以下は,クラスで神殿・家族歴史活動に参加する機会を設けることを目的としています。クラス全体で一つの活動に焦点を当てることも,各生徒に一つの活動を選んでもらい,個別に取り組んでもらうこともできます。役立つようであれば,神権指導者の承認を得て,ワードまたはステークの家族歴史コンサルタントをクラスに招き,サポートしてもらうとよいでしょう。

  • ChurchofJesusChrist.orgアカウントを使用して,FamilySearch.orgにログインします。リソースを探索して先祖の一人について学びましょう。「どのように始めたいですか?」から始めるとよいでしょう。

  • 親,祖父母,親戚にメールを送ったり,電話をかけたり,話をする時間を設けたりして,家族の生活,歴史,福音への改宗について詳しく学びましょう。学んだことを記録するとよいでしょう。

  • 索引作成に携わる。索引作成とは何か,そして索引作成の始め方を理解できるように,まずはFamilySearch.orgにあるビデオ「ファミリーサーチ索引作成の仕組み」(1:48)を見るとよいでしょう。

    2:3
  • 「ファミリーサーチ」アプリまたはFamilySearch.orgで,神殿で儀式活動を行う必要がある,亡くなった先祖の名前を見つけてください。「どのように始めたいですか?」から始めるとよいでしょう。

生徒がクラスで神殿・家族歴史活動を行った後,自分の経験を発表してもらうとよいでしょう。以下の質問は,課の締めくくりとして役立つでしょう。

  • 神殿・家族歴史活動に引き続き参加できるよう,主はあなたが何をすることを望んでおられると思いますか。それにより,自分の生活にどのような変化がありますか。

神殿・家族歴史活動の仕事に引き続き参加するときは,ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を覚えておいてください:

だれかを助けるために何かを行うときはいつでも,それが幕のどちら側であろうと,神と聖約を交わして,救いに不可欠なバプテスマと神殿の儀式を行うことに向かって進むのであれば,あなたはイスラエルの集合を助けています。」(ラッセル・M・ネルソンとウェンディー・W・ネルソン「シオンのつわもの」〔ワールドワイド・ユース・ディボーショナル,2018年6月3日〕,ChurchofJesusChrist.org

神殿・家族歴史活動の重要性について,自分で証するか,生徒に証してもらいます。