セミナリー
学習評価8:3ニーファイ8章-モルモン6章


「学習評価8:3ニーファイ8章-モルモン6章」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「学習評価8」『モルモン書 教師用手引き』

学習評価8

3ニーファイ8章モルモン6章

異なる成長段階にある若い植物

自分の霊的な学習について振り返り,評価することが,救い主に近づくのに役立ちます。この課は,最近研究した3ニーファイ8章からモルモン6章を通して,自分が設定した目標にどれだけ近づけたか,個人的にどう成長したかを自己評価するのに役立ちます。

生徒が振り返る時間を設ける。学んだことを生徒が思い出し,振り返る時間を設けてください。また,生徒が自分の記憶からそのとき得た感情を見いだすのに役立つ質問をしたり活動を提供しましょう。生徒に,考え,感じ,書き出すよう求めることで,沈黙の時間を作り出すことができます。

生徒の準備:生徒に,ここ数週間で学んだことや,どのように霊的に成長したかを発表できるよう準備をしてきてもらいます。学習帳や聖典のメモを復習してもらうと,生徒の役に立つかもしれません。

学習活動案

飛行前点検

当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長は,パイロット時代に学んだ重要な教訓を分かち合っています:

「飛行機を操縦していると,風や悪天候といった難しい外的要因にどう対処するかによって,飛行経路が大きく左右されることがすぐに分かります。しかし,それ以上に重要なのは,そうした外部からの影響に対して下す決断です。……これらの決断を正しく下すためには,自分の実際の位置を知ることが助けとなります。」(Dieter F. Uchtdorf, “As You Embark upon This New Era,” BYU Speeches, Apr. 23, 2009, 4)

  • パイロットにとって,決断を下す前に自分の実際の位置を知ることは,なぜ大切なのでしょうか。

  • パイロットが自分の実際の位置を確認する例は,霊的に自分を向上させることとどう関係するでしょうか。

セミナリーで学んだ特定のテーマを復習する前に,より一般的に印象に残ったことを考えてください。次のような質問が役立つかもしれません:答えを学習帳に記録するとよいでしょう。

以下の質問を表示するとよいでしょう。書く時間を取ってから,生徒に答えをクラスで発表してもらいます。

  • 最近の研究から学んだことで,最も影響を受けたのは,どのようなことですか。

  • 最近,自分の感情や態度にどのような変化が見られましたか。

  • 今まで学んできたことを,どのような方法で実践してきましたか。

この課では,生徒がキリストの教義について説明し,第三ニーファイの研究がイエス・キリストに対する自分の気持ちに与えた影響を評価して,自分たちがイスラエルの集合にどのように参加しているかを考える機会があります。必要であれば,第三ニーファイからモルモン6章でのクラスで重点的に研究した項目について生徒が自己評価できるように,この課の活動を調整してください。

キリストの教義について説明する

レッスンのこの部分は,3ニーファイ11:31-393ニーファイ27:13-22にある主の教えを使って,生徒にキリストの教義を説明する機会を提供することを目的としています。

あなたは,復活した救い主がニーファイ人に初めて姿を見せられた直後,永遠の命という祝福を受けるためにわたしたちが行わなければならないことについて,主が重要な真理を語られたことを覚えているかもしれません(3ニーファイ11:31-39および3ニーファイ27:13-22参照)。わたしたちはしばしばこれらの教えを「キリストの教義」(2ニーファイ31:21)と呼んでいます。次のシナリオを使用し,救い主の教えを自分自身の言葉で説明する機会がこれからあります:

以下のシナリオについて,二人一組で取り組んでもらうとよいでしょう。最初の一人が質問に答えた後,まだ答えを分かち合っていない生徒に,新しいパートナーを見つけて答えを分かち合ってもらうようにすると,同じことの繰り返しにならずよいでしょう。

あなたに,教会に興味を持つようになった良介という友達がいると想像してみてください。彼は自分が学んでいることに満足はしているものの,バプテスマを受ける必要性は感じていません。

  • 良介がイエス・キリストの教義を理解するのを助けるために,あなたならモルモン書のどの聖句を使いますか。(どこから手をつければよいか分からない場合は,3ニーファイ11:31-39または3ニーファイ27:13-22を参照するとよいでしょう。)

  • これらの聖句の救い主の教えが,良介の懸念に対処するのにどのように役立つと思いますか。

イエス・キリストに対する自分の感情を深く考える

レッスンのこの部分は,第三ニーファイの研究中に救い主について学んだことが,主に対する自分の気持ちにどのような影響を与えてきたかを生徒が振り返る機会を提供することを目的としています。

聖文は,わたしたちがイエス・キリストの特質について詳しく知るための貴重なリソースです。3ニーファイ8-10章以降の幾つかのレッスンでは,主が復活された後にニーファイ人を教え導かれたことから,イエス・キリストについて学んだことをリストにしてもらいました。また,救い主がニーファイ人を教え導いておられるときに自分がその場にいることを想像した経験もあるかもしれません。取ったノートを振り返ったり,視覚化したときのことを振り返ったりすることで,救い主への愛と救い主からの愛を感じられるでしょう。

前の段落で述べたリストをクラス全体で作成した場合,生徒がこの活動中に参照できるように,それを表示するとよいでしょう。

学習帳に書いたリストを数分かけて見直し,キリストについて学んだことのうち,あなたのキリストに対する思いに影響を与えそうなことを見つけてください。あるいは,あなたが第三ニーファイの章の見出しや研究の際に印を付けた聖句を,同じことを念頭に置いて復習してもよいでしょう。

  • 主によるニーファイ人への教導の業を研究しながらイエス・キリストについて学んだことや感じたことの中で,最も重要なことにはどのようなものがありますか。それはなぜですか。

生徒がこれらの質問について考え,答えを書く時間を取った後で,少人数のグループに分かれて書いた内容を分かち合ってもらうとよいでしょう。これはまた,イエス・キリストについて学んだことや感じたことについて,生徒を募り,自分の証をクラスで分かち合ってもらう良い機会となるでしょう。

イスラエルの集合への参加

レッスンのこの部分は,生徒がイスラエルの集合にどのように参加しているか,または参加することができるかについて考えるのを助けるためのものです。

3ニーファイ15-16章20-22章;および25章を研究した際,あなたは主がイスラエルの集合を望んでおられることについて学びました。あなたは,だれかがイエス・キリストに近づくのを助けたり,神殿活動や家族歴史活動に参加したりする計画を立てたかもしれません。

前の段落で述べた章を研究したとき,生徒にイスラエルの集合を助けるための計画を立ててもらった場合は,その計画を見直す時間を設けてください。

まだ計画を立てていない生徒のために,ホワイトボードに円を描くと役に立つかもしれません。その円の内側は,イスラエルに集められた人々を表します。青少年がイスラエルの集合において主を助けることのできる様々な方法を,生徒に円の中に書いてもらいます。例えば,モルモン書からの教えを,直接会って,あるいはソーシャルメディアやそのほかの手段を使って,ほかの人々と分かち合うことが挙げられます。

イスラエルの集合に参加するのを助けるために最近立てた計画を,少し時間を取って見直してください。

以下の質問の一部またはすべてを使って,あなたの計画の進歩状況を評価するのに役立ててください:

  • 計画に沿って行動するために何をしましたか。

  • 自分の計画に従って行動したことから,どのようなことを学びましたか。あなたはどのように成長しましたか。

  • イスラエルの集合に参加するために,ほかに何をしたいと思いますか。