「8月26日-9月1日:『贖い主の岩』ヒラマン1-6章」『わたしに従ってきなさい—家庭と教会用:モルモン書 2024年』
「8月26日-9月1日ヒラマン1-6章」『わたしに従ってきなさい—家庭と教会用:2024年』
8月26日-9月1日:「贖い主の岩」
ヒラマン1-6章
ヒラマン書には,ニーファイ人とレーマン人の勝利と悲劇の両方が記録されています。まず,「ニーファイ人の民の中に一つの重大な問題」(ヒラマン1:1)が起こった話で始まり,記録の最初から最後まで困難が襲い続けます。政治的陰謀,強盗団,預言者を拒む人々,国内に広がる高慢と不信仰について書かれています。しかし同時に,ニーファイとリーハイやそのほかの「謙遜な人々」(ヒラマン3:34)の模範も読むことができ,彼らは生き延びただけでなく,霊的に強くなりました。なぜそのようになることができたのでしょうか。文明が衰退し,崩壊し始めていたときに,どのようにして強さを保つことができたのでしょうか。わたしたちも同じ方法で,悪魔がわたしたちを「打つ」ために送ってくる「大嵐」の中にあって強さを保つことができます。その方法とは,「神の御子でありキリストである贖い主の岩の上に」生活の「基を築〔く〕」ことであり,「人はその上に基を築くならば,倒れることなどあり得ない」(ヒラマン5:12)のです。
家庭と教会で学ぶためのアイデア
高慢は,御霊と神の力からわたしを引き離す
ヒラマン1-6章を読むとき,ニーファイ人の行いのパターンに気づくかもしれません。彼らは義にかなっているとき,神から祝福を受け,繁栄します。やがて高慢で邪悪になり,滅亡と苦しみへと至る選択をします。その後,謙遜になり,悔い改めるよう促しを受け,再び神から祝福を受けます。このパターンは度々繰り返されるため,これを「高慢のサイクル」と呼ぶ人もいます。
ヒラマン1-6章を読みながら,このサイクルの例を探してください。このパターンを理解するために,次のような質問が役立ちます:
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ニーファイ人の中にどのような高慢の証拠が見られるでしょうか(例えば,ヒラマン3:33-34;4:11-13参照)。あなた自身にも同じような高慢の証拠が見られるでしょうか。
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高慢と悪事はどのような結果をもたらすでしょうか(ヒラマン4:23-26参照)。謙遜と悔い改めはどのような結果をもたらすでしょうか(ヒラマン3:27-30,35;4:14-16参照)。
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ヒラマンは息子たちに何を覚えていてほしいと望みましたか(ヒラマン5:4-12参照)。これらの真理を覚えていることは,あなたが高慢になるのを避けるうえでどのように役立つでしょうか。
「第18章:高慢に気をつけなさい」『歴代大管長の教え—エズラ・タフト・ベンソン』213-224;「絶えず頼り主求む」『賛美歌』53番も参照してください。
キリストを信じる信仰は,わたしの心を喜びで満たす
ヒラマン3章で,モルモンは,指導者たちでさえも驚いたほど教会が非常に祝福された喜びの時期について述べています。24-32節で読んだ内容から,何がその喜びに満ちた状態をもたらしたと思いますか。もっとも,すべての会員が喜びを味わい続けたわけではありませんでした。33-35節で述べられている人々の間の違いに注目してください。彼らの例から何を学べるでしょうか。
わたしは救い主の御名を尊ぶことができる
ヒラマン5:6-7を読むと,姓を含め,自分に与えられている名前について考えるよう促されるかもしれません。これらの名前はあなたにとってどのような意味がありますか。あなたはそれらをどのように尊ぶことができるでしょうか。さらに重要なこととして,救い主の御名を受けるとはどういう意味か考えてください(モロナイ4:3参照)。その神聖な御名をあなたはどのように尊んでいますか。
イエス・キリストを基とするなら,わたしは倒れることがない
「贖い主の岩の上に基を築〔く〕」(ヒラマン5:12)とは,あなたにとってどのような意味がありますか。あなたはイエス・キリストによってどのように人生の嵐から逃れる安全な場所を見いだしてきましたか。ヒラマン5:12-52を読みながら,贖い主の岩の上に信仰を築いたことで,ニーファイとリーハイがどのような祝福を受けたかを見つけてください。
学んでいることを視覚化すると役立つ場合があります。ヒラマン5:12を描写するために,様々な種類の土台の上に小さな建物を作るとよいでしょう。次に,「大嵐」を生み出すために,水を吹きかけたり,うちわを使って風を起こしたります。このことを通して,イエス・キリストの上に基を築くことについてどのような理解が得られるでしょうか。
50節には,レーマン人が得た「証拠が偉大であった」ことが述べられています。ヒラマン5:12-52を読むと,これまでに神があなたに与えてくださってきた証拠を思い出すかもしれません。例えば,御霊の「ささやき」が,救い主を信じるあなたの信仰を強めてくれたことがあったかもしれません(ヒラマン5:30;教義と聖約88:66も参照)。または,暗闇の中にいて,より深い信仰を求めて神に叫び求めたことがあったかもしれません(ヒラマン5:40-47参照)。ほかにどのような経験が,イエス・キリストの上に基を築くうえで助けになってきましたか。
ラッセル・M・ネルソン「神殿とあなたの霊的な基」『リアホナ』2021年11月号,93-96;ショーン・ダグラス「キリストを信じ,霊のハリケーンに立ち向かう」『リアホナ』2021年11月号,109-111;「福音トピックス」「イエス・キリストを信じる信仰」の項,福音ライブラリーも参照してください。
子供を教えるためのアイデア
天の御父はわたしに謙遜でいるように望んでおられる
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上の図をもとに,子供たちに自分の「高慢のサイクル」を描いてもらうとよいでしょう。その後,ヒラマン3:24,33-34と4:11-15を一緒に読みながら,これらの節で述べられているサイクルの部分を指し示してもらいます。どうすれば謙遜になり,謙遜であり続けることを選ぶことができるでしょうか。
わたしはイエス・キリストの上に基を築く
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神殿の写真を使って,建物に堅固な土台が必要な理由についての話し合いを始めるとよいでしょう。または,自分の家や教会の建物の土台を見るとよいでしょう。しっかりとした堅固な土台の強さを強調するために,子供たちに,石に息を吹きかけて動かそうとしてみてもらいます。ヒラマン5:12を一緒に読み,イエス・キリストがわたしたちの人生の「堅固な基」であるのはなぜか尋ねます。どうすればイエス・キリストを基として人生を築くことができるでしょうか(ヒラマン3:27-29,35および信仰箇条1:4参照)。
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子供たちに,様々な種類の土台(綿や平らな石など)の上にブロックやそのほかの材料を使って塔を作ってもらいます。堅固な土台は,どのようにイエス・キリストに似ているでしょうか。主に従うために何ができるかについてアイデアを分かち合う度に,建物にブロックを追加してもらうとよいでしょう。
聖霊は静かな細い声でささやかれる
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ヒラマン5:29-30,45-47で述べられている声は,聖霊がわたしたちに語りかけられる一つの方法を教えています。子供たちがこの真理を理解できるように,「だい37しょう:ろうやに入れられたニーファイとリーハイ」(『モルモン書ものがたり』99-102)を読むとよいでしょう。人々が聞いた声について話すとき,小声で話します。数回話を繰り返し,子供たちにあなたと一緒にささやいてもらいます。聖霊はほかにどのような方法でわたしたちに語りかけられるかを,子供たちが考えられるよう助けます。この原則を強調するために,「せいれい」(『子供の歌集』56)を一緒に歌うとよいでしょう。
悔い改めは霊的な暗闇を光に変える
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ヒラマン5:20-41が暗闇と光について教えている事柄を強調するために,暗闇の中で,懐中電灯の明かりだけを頼りにこれらの節を読むか要約してみてください。子供たちに,暗闇が離れ去るために人々が何をする必要があったかに注意しながら聞いてもらうとよいでしょう。その後,電気をつけ,一緒に42-48節を読みます。これらの節は,悔い改めについてどのようなことを教えていますか。