「赦されて」 Greg K. Olsen画

3月9－15日

モルモン書ヤコブ1－4章

キリストの贖罪を通じて神と和解しなさい

霊的な印象を書き留めるとき，あなたは聖霊の教えを望んでいることを示しているのです。モルモン書ヤコブ1－4章を読むとき，自分の洞察を書き留めることを検討してください。

印象を書き留める

ニーファイ人はニーファイを「偉大な守り手」であると考えていました（モルモン書ヤコブ1：10）。ニーファイは彼らを敵の攻撃から守り，霊的な危険について警告しました。今やニーファイは亡くなり，ニーファイ人を霊的に導く務めは，ニーファイが民の祭司および教師に任じたヤコブが負うこととなりました（モルモン書ヤコブ1：18）。ヤコブは霊感によって，人々が「罪を犯し始めている」ために「あからさまに」教える必要があると気づきました（モルモン書ヤコブ2：7，5）。これらの罪は現代の人々が立ち向かっている罪とよく似ています—富への愛と性的不道徳です。ヤコブはこの悪事を非難する必要があると感じる一方で，その悪事の犠牲となり，心に「深い傷を負っ〔た〕」人々のために心を痛めてもいました（モルモン書ヤコブ2：35）。この両者，すなわち罪人と，霊的に傷を負った人々の双方の癒しが，救い主イエス・キリストによってもたらされることをヤコブは証しました。ヤコブのメッセージは，彼よりも前のニーファイによるメッセージと同様，「キリストの贖罪を通じて〔神〕と和解しなさい」という呼びかけだったのです（モルモン書ヤコブ4：11）。

個人の聖文研究のためのアイデア

モルモン書ヤコブ1：6－8，15－19；2：1－11

主はわたしが召しを尊んで大いなるものとするよう望んでおられる。

ヤコブにとって，神の言葉を教えることは，兄から受けた割り当て以上のものでした。それは「主から〔の〕務め」であったため，ヤコブは「自分の務めを尊んで大いなるものと〔する〕」ために熱心に働きました（モルモン書ヤコブ1：17，19）。ゴードン・B・ヒンクレー大管長は，「勤勉に奉仕し，信仰と証をもって教え，わたしたちがかかわる人々の義に対する確信を高め，強め，築き上げるとき」，わたしたちは召しを尊んで大いなるものとしていると教えました（「全力を尽くして召しを遂行するために」『リアホナ』1989年7月号，51参照）。モルモン書ヤコブ1：6－8，15－19と2：1－11を読みながら，自分自身の「主から〔の〕務め」について考えてください。なぜヤコブはそれほど忠実に奉仕したのでしょうか。教会の召しと家庭での責任を尊んで大いなるものとするために，あなたはヤコブの模範から，何を行うよう促しを受けるでしょうか。

「召しにこたえる」（ビデオ，ChurchofJesusChrist.org）も参照してください。

モルモン書ヤコブ2：23－3：12

主は貞節を喜ばれる。

罪の結果は個人と社会に及びます。性的な罪について語る中で，ヤコブは，双方に及ぶ影響の重大性について警告しました。モルモン書ヤコブ2：31－35および3：10を読むとき，不道徳がニーファイ人に，民として，そして個人としてどのような影響を及ぼしたかを探してください。そうした影響は，あなたが今日の世の中で目にする不道徳による結果とどのように似ているでしょうか。ヤコブの言葉の中に，愛する人に純潔の大切さを教えるうえで助けとなると思われる，どのような事柄が見つかるでしょうか。貞節を守るために払った努力によって，あなたはこれまでどのような祝福を受けたでしょうか。

ヤコブはまた，妻を二人以上持つことについて語ったことにも留意してください。モルモン書ヤコブ2：23－30から，特定の状況の中で，主が多妻結婚を行うよう御自分の民に命じられた理由を理解するうえで助けとなることとして，どんなことが見つかるでしょうか。主は御自分の承認を受けることなく多妻結婚を行う人々のことをどう思われるでしょうか。

モルモン書ヤコブ4章

イエス・キリストの贖罪を通じて，わたしは神と和解することができる。

ヤコブは自分の民に，「キリストの贖罪を通じて神と和解」するよう嘆願しました（モルモン書ヤコブ4：11）。それはどういう意味だと思いますか。「和解」という言葉を辞書で調べることは役立つでしょうか。恐らくあなたはこの章の中に，神と和解することができるようキリストのもとに来る方法を示す語句を見つけることでしょう。例えば，モーセの律法は人々の心をイエス・キリストに向けさせるために与えられたと，ヤコブは教えています（モルモン書ヤコブ4：5参照）。あなたの心をキリストに向けるために，神は何をお与えになりましたか。神に近づくために，あなたはそれらをどのように使っているでしょうか。

2ニーファイ10：24も参照してください。

モルモン書ヤコブ4：8－18

救い主に焦点を合わせることによって，わたしは霊的な盲目を避けることができる。

ヤコブは，自分の民の心をさらに完全に主に向けさせるために，霊的に盲目とならないよう，そして「分かりやすい言葉」を侮らないよう警告しました（モルモン書ヤコブ4：13－14参照）。クエンティン・L・クック長老は現代における同様の問題について警告しました。「一部の人々の中に，基本的な福音に関する証を持ち続けるよりはむしろ『的のかなたに目を向ける』傾向が見受けられます。人の哲学を福音の真理と擦り替えるとき，福音に対して狂信的になるとき，……教義よりも規則を重視……するとき，『的のかなたに目を向け〔る〕』のです。このような行為を避けることで，ヤコブが語ったように神の教えに対して盲目になってつまずくのを避けられるのです。」（「的のかなたに目を向ける」『リアホナ』2003年3月号，22参照）

モルモン書ヤコブ4：8－18によると，救い主に焦点を合わせ，霊的な盲目を避けるために，わたしたちは何ができるでしょうか。

家族の聖文研究と家庭の夕べのためのアイデア

家族とともに聖文を読むとき，家族の必要を満たすために，どのような原則を強調し，話し合えばよいかを御霊の助けによって知ることができます。幾つかのアイデアを紹介します。

モルモン書ヤコブ1：6－8，15－19；2：1－11；4：18

ヤコブが感じていた，自分が導く人々への愛は，これらの聖句のどの語句に表れているでしょうか。教会指導者たちは，彼らの「〔わたしたち〕の幸いを願う気持ちと心配」をわたしたちが感じられるようにするために，これまでどのようなことをしてきたでしょうか（モルモン書ヤコブ2：3）。恐らく家族で，わたしたちが教会指導者を支持することのできる方法を分かち合うことができるでしょう。地元の教会指導者のために，家族として何かを行う計画を立てるとよいでしょう。例えば，彼らの奉仕に対する感謝の言葉を書いたり，祈りの中で彼らとその家族を思い起こしたりすることができます。

モルモン書ヤコブ2：8

神の言葉はどのようにして「傷ついた心」を癒すでしょうか。

モルモン書ヤコブ2：12－21

これらの節は，物質的な富をどのように捉えるべきかについて，何を教えていますか。わたしたちの助けを必要としている人々に手を差し伸べるために，わたしたちは何をしているでしょうか。

モルモン書ヤコブ3：1－2

「心〔が〕清い」，「確固とした思いをもって神に頼〔る〕」とはどのような意味でしょうか。

モルモン書ヤコブ4：4－11

信仰が「揺るぎない」ものになるとはどのような意味かを家族が理解するよう助ける方法の一つとして，近くにある大きな木を見つけて，家族にその枝を1本ずつ揺らしてもらいます。その後，木の幹を揺らそうとしてもらいます。木の幹を揺らすことはなぜ難しいのでしょうか。ヤコブの教えから，「揺るぎない」信仰を育む方法について，わたしたちは何を学べるでしょうか。

木の幹のように，キリストを信じるわたしたちの信仰は「揺るぎない」ものとなり得る。

子供を教えるためのそのほかのアイデアについては，『わたしに従ってきなさい—初等協会用』の，今週の概要を参照してください。

個人学習を改善する

御霊の声に耳を傾ける。 学ぶとき，今自分が読んでいる事柄と無関係に思えたとしても，自分の考えや気持ちに注意を払ってください（教義と聖約8：2－3参照）。このような印象こそ，神があなたに知り，実行してほしいと思っておられることかもしれないからです。

「彼らの言葉を届ける（教師ヤコブ）」 Elspeth Caitlin Young画