ヤコブ5－7章

「主はわたしたちとともに働かれる」

個人でまた家族とともにヤコブ5－7章を読むことで，レッスンの準備を始めます。学んだ中で，あなたが教える人々にとって最も益となると思われるのはどんなことですか。この概要から，その他のアイデアを得られることでしょう。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

クラスの参加者は，ヤコブ5－7章で，それぞれが暮らしている「果樹園で働く」よう彼らを鼓舞する，どのような事柄を見つけたでしょうか（ヤコブ5：15）。

教義を教える

ヤコブ5章

主は御自分の果樹園で主とともに働くよう僕らを招いておられる

オリーブの木の比喩は長く幾分複雑であるため，クラスとして一緒に，比喩の簡単な概要を作成するとよいかもしれません。例えば，比喩の主要な要素をホワイトボードに描くか，出来事の年表（例として，この概要の末尾にある図を参照）を作成するとよいでしょう。クラスの参加者は，作成した図に参照聖句や説明を書き加え，栽培されたオリーブの木と野生のオリーブの木，果樹園の主人，僕，良い実と悪い実といった幾つかの象徴がそれぞれ何を意味するかについて話し合うことができます。話し合いの中で，わたしたちの時代における主の業について記された61－75節を読み直します。わたしたちは主の果樹園でどのように働いているでしょうか。これらの節は，わたしたちが行っている働きとどのように関連していますか。
「果樹園の主人」という言葉は，道をそれた子供を持つ両親にとって慰めとなるかもしれません。例えば，ヤコブ5：41，46－47は，天の御父が道をそれた御自身の子供たちのことをどのように感じておられるかについて，どんなことを提示していますか。そうした子供たちを，御父はどのように救おうとされているでしょうか（61－75節参照）。
ヤコブ5：61－75は，主が御自分の果樹園において，僕らの傍らでともに働かれることを教えています。クラスの参加者は，小グループでこれらの節を読み，主が御自分の業を推し進めるに当たり，僕たちとともに働いておられることを自分が知った経験について話し合うとよいでしょう。クラスの参加者は，ヘンリー・B・アイリング管長のメッセージ「主は御自分の教会を導かれる」から，さらにどのような洞察を得ることができるでしょうか（『リアホナ』2017年11月号，81－84）。

わたしたちはこの地上で，「果樹園の主人」とともに働くことができる

ヤコブ6：3－13

主は，御自分の民を愛と憐れみをもって覚えておられる

『わたしに従ってきなさい—個人と家族用』はわたしたちに，ヤコブ6：3－5を調べ，ヤコブが強調したメッセージを学び，そしてオリーブの木の比喩（ヤコブ5章参照）にある数々のメッセージを見いだすように勧めています。恐らくクラスの参加者は，この活動を行った人から話を聞いたり，クラスでこの活動を行ったりすることで益を得ることでしょう。またヤコブ6章の中に見いだした福音の真理をホワイトボードに書き出すとよいでしょう。それから，各真理の下に，ヤコブ5章にあるそのメッセージに関連する比喩の節を書き出します。クラスの参加者は自身の生活において，どのようにこれらと同様のメッセージを見いだすでしょうか。
堅くつくという言葉の意味の一つは，何かにしっかりと，密接に，確固としてつき従うことです。この定義をクラスの参加者に紹介し，ヤコブ6：5に関してどのような洞察を得たかを彼らに尋ねます。

ヤコブ7：1－23

ほかの人々から自分の信仰に疑問を呈されるとき，わたしたちは堅く立つことができる

ヤコブがシーレムに会ったときに直面したように，わたしたちの多くは自身の信仰への敵対を経験をします。クラスの参加者がそうした敵対に備えるよう助ける方法の一つは，彼らに，ヤコブ7：1－23を調べて，ヤコブが確固として立ち向かううえで助けとなった原則を探してもらうことです。そのほかに聖文や家族歴史，自身の生活から，自らの信仰に堅く立つことのどんな例を分かち合うことができるでしょうか。恐らく教会指導者の数々のメッセージは，これまでほかの人々がわたしたちの信仰を揺るがそうとしたとき，助けとなってきたことでしょう（例として，クエンティン・L・クック「イエスの証に雄々しくある」『リアホナ』2016年11月号，40－43参照）。クラスの参加者に，自分が助けになると思ったメッセージを分かち合うように勧めます。

7:16
ヤコブがシーレムの敵対に遭遇したとき，シーレムはヤコブの信仰を揺るがそうとしましたが，ヤコブの信仰は確固として揺るぎませんでした（ヤコブ7：5参照）。ヤコブ7：1－23を脚本として用いて，ヤコブとシーレムのやり取りをクラスの参加者に実際に演じてもらうとよいでしょう。これらの節から，神の業を妨害する者たちの策略や教えについて，どのようなことが学べますか。自らの信仰をさらに揺るぎのないものにする方法について，わたしたちはヤコブから何を学べますか。

ヤコブ7：24－25

わたしたちは神を信頼することができる

ニーファイ人は，レーマン人からの攻撃の脅威に常にさらされながら暮らしていました。わたしたちは肉体的な争いの脅威に日々さらされているわけではないかもしれませんが，どのような霊的な危険に直面しているでしょうか。ヤコブ7：24－25に書かれている，ニーファイ人の自分たちの状況への対応から，何を学べますか。「戦い進め」または「見よ，王の軍は」『賛美歌』155番，160番）といった，戦いを暗に示す賛美歌を歌ったり，歌詞を読んだりするのもよいでしょう。

家庭で学ぶよう励ます

エノス書を読むようにクラスの参加者を励ますために，彼らに，それぞれの祈りをさらに意義深いものにする方法をその聖文から学べると伝えます。

レッスンを改善する

教義を中心に教えてください。　聖文にある基本的な教義に焦点を当ててクラスの話し合いを進めてください。そのためにクラスの参加者に，聖文を読み，その後，見いだした真理，またそれらの真理に従って生活した経験を分かち合ってもらうとよいでしょう（『救い主の方法で教える』20－21参照）。