セミナリー
第28課:教義と聖約18:11-16:「あなたがたの喜びはいかに大きいことか」


「教義と聖約18:11-16:『あなたがたの喜びはいかに大きいことか』」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「教義と聖約18:11–16」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第28課:教義と聖約18章

教義と聖約18:11-16

「あなたがたの喜びはいかに大きいことか」

福音を分かち合う若い男性

主は,ジョセフ・スミスとオリバー・カウドリ,デビッド・ホイットマーに,御自分の福音を分かち合うことからもたらされる喜びについて話されながら,御自分の教会についての御心を引き続き明らかにされました。この課は,生徒が,救い主の福音を人々と分かち合いたいという望みを高めるのに役立ちます。

学習活動案

喜びをもたらすものは何か

生徒に二人一組になってもらい,1,2分間で,自分に喜びをもたらすと思うものをすべて書き出してもらいましょう。また,生徒を少人数のグループに分けて,各グループに異なる色のホワイトボード用マーカーを渡してもかまいません。1,2分間,各グループ内で全員が順番に,自分に喜びをもたらすものをホワイトボードに書きます。

何人かの生徒に,自分が何を書いたかと,それが自分に喜びをもたらす理由を発表してもらいましょう。

天の御父とイエス・キリストは,わたしたちが喜びを感じることを望んでおられます(2ニーファイ2:25参照)。教義と聖約18章で,救い主は御自分に喜びをもたらすものを宣言し,どうすればわたしたちもそのような喜びを経験できるかを説明されました。

生徒に,自分の生活の中で現在どれくらい喜びを感じているかと,今以上に喜びを感じたいと思う理由を考えてもらいます。今日の学習では,どうすれば生活の中でさらに大きな喜びを経験できるかという教えを見つけるよう,生徒に呼びかけます。

イエス・キリストの喜び

生徒に,喜びをもたらすものは何かと救い主に尋ねたら,救い主は何と言われるか深く考えてもらいます。

教義と聖約18:11-13を読み,救い主に大きな喜びをもたらすものは何かを見つけてください。

答える前に,生徒には次の二つの質問について深く考えてもらいます。答えを発表してもらう前に,まず学習帳に書いてもらうとよいでしょう。質問する前に,生徒にはルカ15:1-10を読んでもらうのもよいかもしれません。

  • わたしたちが悔い改めるとき,主が大きな喜びを感じられるのはなぜだと思いますか。

  • 救い主についてこのことを知っておくと,あなたの行動や望みにどのような影響があるでしょうか。

マスター教義のアイコン 教義と聖約18:15-16はマスター教義聖句です。見つけやすいように,マスター教義聖句には特別な印を付けるとよいでしょう。

教義と聖約18:14-16を読み,救い主がわたしたちに望んでおられる事柄を示す言葉に印を付けてください。

  • これらの聖句は,救い主と,救い主がわたしたちに望んでおられることを理解するのに,どのように役立ちますか。

必要に応じて,これらの節から学ぶことができる一つの真理は,人々をイエス・キリストのもとに導くことからもたらされる喜びを感じてほしいと,主はわたしたちに望んでおられる,ということだと説明してください。この真理をホワイトボードに書くとよいでしょう。

七十人定員会のマーカス・B・ナッシュ長老は,福音を分かち合うことで得られる喜びについて次のように話しています:

10:28
マーカス・B・ナッシュ長老

「人が栄光に満ちた人生の目的を知り,キリストが御自分に従う者を赦し救われることを理解するようになり,その後キリストに従ってバプテスマの水に入ることを選ぶならば,たとえ取り巻く環境が変わらなかったとしても,人生は良い方に変わるのです。

ナイジェリアのオニチャで出会った輝くように幸せそうなある姉妹は,真理を学び,バプテスマを受けた後は,(彼女の言葉を借りれば)『すべてが順調で,幸せで,天国にいるよう』だと話しています。福音を分かち合うことで,与える側と受ける側双方の心に喜びと希望がともります。まさに,福音を分かち合うときに,『あなたがたの喜びはいかに大きいこと』でしょうか。福音を分かち合うことで,喜びに次ぐ喜び,希望に次ぐ希望がもたらされるのです。」(マーカス・B・ナッシュ「あなたがたの光を掲げなさい『リアホナ』2021年11月号,71)

  • ほかのだれかをイエス・キリストのもとへ導くと,自分に大きな喜びがもたらされるのはなぜだと思いますか。

  • ほかの人に福音を分かち合う喜びについて,自分が感じた経験(あるいは見たことがある経験)にはどのようなものがあるでしょうか。

生徒が前の質問に答えられるよう,聖文で例を探してもよいことを伝えましょう。アンモン(アルマ26:1-16)とアルマ(アルマ29:9-17)の言葉を読んでもらうとよいでしょう。また,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「すべての人をキリストのもとへ-福音を分かち合う」(4:30)を見せてもよいでしょう。

障害を克服する

主のこれらの約束は,わたしたちが主の福音を分かち合う意欲の向上に役立ちますが,それでも時として,福音を分かち合うことを妨げる障害や不安が生じることがあることを説明します。生徒に,そうした障害を幾つか挙げてもらい,それをホワイトボードに書いてもらいます。その後,生徒に,そうした障害の一つに直面している人を想像し(あるいは知人で直面している人を頭に思い浮かべながら),次の活動を行ってもらいます。

救い主の福音を分かち合うことに不安を抱いている人に対して,分かち合える事柄を書き出してください。それには,以下の内容を入れるとよいでしょう:

  1. 救い主について知っていることで,ほかの人を救い主のもとへ連れて行きたいというあなたの望みを強くしてくれるもの(また,可能であれば,救い主についてあなたが知っていることを証する聖句)

  2. 救い主に近づくことにより,どのように喜びがもたらされたかと,なぜほかの人にも同じ祝福を受けてほしいと思うか

  3. あなたやあなたの知人が人々をキリストのもとに導いた経験と,その経験がもたらしてくれた喜び

十分に時間を取って生徒に答えを書き出してもらった後,それを発表してもらう機会を設けましょう。これを行う方法の一つとして,一人か二人の生徒に,福音を分かち合うことに不安を感じているという設定で,ロールプレイをしてもらってもよいでしょう。他の生徒には,この人の助けになりそうなことを一つ発表してもらいます。

この話し合いの後,生徒には次のことを勧めます:

時間を取って,今日のレッスンで学んだことや感じたことを振り返ってください。福音を分かち合い,人々をイエス・キリストのもとへ導こうとすることを,どのように感じるかを書き留めてください。学んだことで,特に救い主について覚えておきたい事柄を含めるとよいでしょう。

最後に,一人か二人の生徒に学んだことや覚えておきたいことを発表してもらいましょう。今日話し合った真理について,証します。

暗記する

このレッスンでマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記し,今後のレッスンで復習できるように生徒を助けるとよいでしょう。教義と聖約18:15-16の重要語句は,「もし多くの人をわたしのもとに導くとすればその喜びはいかに大きいことか」です。暗記活動のアイデアは,付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。