セミナリー
第127課:学習評価8:教義と聖約95-115章


「第127課:学習評価8:教義と聖約95-115章」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「学習評価8」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第127課:教義と聖約111-115章

学習評価8

教義と聖約95-115章

積み重ねた石

霊的な学習を振り返り,評価することは,救い主に近づくのに役立ちます。この課は,教義と聖約を研究してきた経験がどのように霊的に成長する助けになったかを思い出し,評価するのに役立ちます。

学習活動案

霊的な進歩状況を評価する

大きさの異なる複数の石をクラスに持って来て,生徒に道しるべを作ってもらいましょう。石を幾つか積み重ねて,安定した土台を作るものは何かを見つけてもらいます。(または,道しるべの画像を見せます。)昔も今も,こうした道しるべが旅人の安全を守り,方向を示してくれることを話すとよいでしょう。この活動について次の質問をするとよいでしょう。

  • 天の御父とイエス・キリストが,御二方のもとに戻る聖約の道に沿ってわたしたちを導くために備えてくださった道しるべには,どのようなものがありますか。

  • 道しるべはどのように救い主の象徴になり得るでしょうか。

これまで研究してきた聖句や,学んできた教訓,教義と聖約の研究で応用してきた教えは,積み重ねた石のように,聖約の道に沿って旅するときに安全と導きを与えてくれることを生徒が認識できるように助けてください。生徒に,ここ数週間で取ったメモと研究した聖文を見直し(教義と聖約95-115章),学んだ真理について深く考えてもらいます。

教義と聖約を研究した経験について深く考えるとき,自分が天の御父と救い主イエス・キリストに向かって進歩しつつあることを認識できるよう,よく祈って御霊を招いてください。

自分の霊的な進歩を振り返りやすいよう,次の質問を見せ,二つ以上の質問の答えを学習帳に書いてもらいます。

  • 学んだり実践したりしてきた霊的な真理の中で,天の御父とイエス・キリストをより近くに感じる助けになったものは何ですか。

  • これらの真理は,聖約の道に沿って導きと安全をどのように与えてくれましたか。

  • 教義と聖約の中で,あなたにとって意義深い聖句はどれですか。それはなぜですか。

生徒が答えを記録する時間を十分に取ったら,希望する何人かに,あまりに個人的ではない範囲で発表してもらいます。自分にとって意義深い聖句とその理由を発表してもらうとよいでしょう。発表するとき,道しるべに石を足してもらってもよいでしょう。

以下の活動の中からどれを使うかを選択する際,御霊の促しと生徒の必要性についてよく考えてください。

救い主の神権と神権の鍵がどのように主の教会を祝福するか説明する

救い主の神権と神権の鍵について最近学んだことを生徒が評価できるよう助けます。第119課:教義と聖約107:1-20の研究で,生徒は,教会で奉仕する人々は主の神権を通して救い主の力に頼れることを学んだかもしれません。教義と聖約110章,第2部の研究で,生徒はカートランド神殿でジョセフ・スミスとオリバー・カウドリに神権の鍵が回復されたことについて学んだかもしれません。

次のシナリオを紹介するとよいでしょう。生徒は答えを書く際,学習帳に書いたメモや印を付けた聖句を見直すとよいでしょう。

ベッキーとマイケルは最近教会に入ったきょうだいです。家族にはほかに会員はいません。二人とも,モルモン書,預言者ジョセフ・スミス,回復されたイエス・キリストの教会に対する強い証を持っていますが,学ぶべき事柄がまだたくさんあることを認識しています。ある日曜日,教会で,救い主の神権と神権の鍵が教会員一人一人をどのように祝福するかについてだれかが話しているのを聞きました。二人は,それがどういう意味かよく分かりませんでした。

  • 救い主の神権の力と神権の鍵が教会員のわたしたちをどのように祝福するかについてベッキーとマイケルがさらによく理解するために,教義と聖約の最近の研究からどのようなことを使うとよいでしょうか。

生徒に助けが必要であれば,第119課:教義と聖約107:1-20で描いた木をもう一度ホワイトボードに描き,その枝の部分に教会の様々な組織の名前を書き添えるとよいでしょう。生徒は,教会で召しを受ける男女は,救い主から力を得て,主の教会で人々に奉仕するということを分かち合うことができます。説明の一環として,生徒は107章の聖句を使い,救い主の教会におけるすべての権能と職はメルキゼデク神権に付属するものであることを示すとよいでしょう。その場合,生徒は,5,8,14,18-20節を含めるとよいでしょう。また,この内容を教えるほかの聖句を選んでもよいでしょう。

あるいは教義と聖約110章に記されている,カートランド神殿へのモーセ,エライアス,エリヤの訪れの画像を見せてもよいでしょう。生徒に,これらはだれで,どのような鍵を回復したのかを発表してもらいます。110章の聖句を使って説明するように勧めましょう。

使徒はイエス・キリストの特別な証人だという確信をより強くする

最近のレッスンで,生徒は大管長会と十二使徒定員会がどのように全世界におけるキリストの名の特別な証人であるかを学んだことでしょう(教義と聖約107:23参照)。預言者と使徒は現代におけるキリストの特別な証人であり,わたしたちがキリストに近づくのを助けるよう主から命じられているという自分の証について,生徒が振り返る機会を設けます。

これを行う一つの方法は,大管長会と十二使徒定員会の最近の写真を見せ,次の質問をすることです。時間を取って深く考え,学習帳に記録してもらいます。ある程度時間を取った後,希望する何人かに発表してもらいます。

  • 預言者と使徒がほんとうにキリストの特別な証人であるというあなたの証に影響を与える,どのようなことを,あなたは最近行いましたか。

    預言者と使徒がキリストの特別な証人であるという生徒の確信を増すためにさらに活動を行った方がよいと思ったら,次のうち一つを行うとよいでしょう。

  • 大管長会または十二使徒定員会からの最近のメッセージで,あなたにとって意義深いものを一つ選んでください。そのメッセージが,イエス・キリストに対するあなたの気持ちにどのように影響したか深く考えてください。

  • 大管長会または十二使徒定員会の一員からのソーシャルメディアへの招待に応じましょう。ソーシャルメディアの自分のページで,その招待をシェアしましょう。

  • 救い主イエス・キリストをさらに近くに感じる助けになった最近のソーシャルメディアのメッセージに対して,投稿に返信したりダイレクトメッセージを送ったりして,大管長会または十二使徒定員会の一員に感謝を表しましょう。

十分な時間を取った後,何人かの生徒に,書いたことや投稿したことをクラスで発表してもらいます。

神殿で主を礼拝する備えをする

生徒はこれまでのレッスンで,主の神殿で主を礼拝する備えをする機会がありました。以下は,これに役立った最近のレッスンの要約の一部です。

  • 95章で,生徒は神殿で礼拝するために犠牲を払うことについて話し合ったかもしれません。

  • 97章で,神殿推薦状の質問が,心の清い者になるためにどのように役立つかを復習したかもしれません。

  • 109章で,神殿での礼拝に関連する祝福を見いだし,それらの祝福が生活の中でどのように自分のやる気を起こさせてくれるかについてよく考えました。

  • 110章で,自分のふさわしさがどのように主の神殿で主を近くに感じる助けとなるかについて話し合ったかもしれません(教義と聖約110:5-10参照)。

主の神殿で主を礼拝する準備ができるように立てた具体的な目標や計画を振り返ってもらいましょう。

  • 神殿で主を礼拝する備えをよりしっかりできるよう,最近どのような努力をしましたか。

生徒が取り組んできた計画や目標についてより具体的な補足質問をすることが生徒にとって有益な場合は,次の文章を見せて,答えを学習帳に書いてもらうとよいでしょう。

次の質問の一つ以上に対する答えを学習帳に書くとき,導きを得るため個人の啓示を求めてください。

  • 神殿で主を礼拝することが生活の優先事項であることを示すために,あなたはこれまでどのような犠牲を払ってきましたか。あるいはこれから進んで払おうと思いますか。

  • 主の宮に入る備えとして,神殿推薦状の質問に対する答えを振り返ったとき,あなたの生活にどのような祝福がありましたか。

  • 神殿で主を礼拝するふさわしさを得るために,あなたは何をしてきましたか。

その取り組みに対して,どのような祝福を受けてきたかを考えてみましょう。主の神殿で礼拝するためによりしっかり備えられるよう,どんなことを続けたり,始めたりしようと思いますか。

生徒に,自分の進歩を振り返って,変わるよう促されたことに従って行動するよう勧めます。天の御父や救い主,福音を生活の中で優先させようとする生徒の努力を称賛しましょう。主の神殿で救い主を礼拝する備えをすることで受けた祝福の例を生徒に紹介してレッスンを終えてもよいでしょう。