セミナリー
黙示8-11章


黙示8-11章

第七の封印が解かれる

A Girl/Young Woman lying on a bed reading scriptures.

聖文は,過去に生きた人々から重要な教訓を学ぶ多くの機会を与えてくれます。また,将来起こると預言された出来事についても教えてくれます。ヨハネは,黙示8-11章において,イエス・キリストの再臨の直前に起こる重要で厄介な出来事についての預言を記録しました。この課は,あなたが主の力を感じ,また終わりの時の災いと邪悪からわたしたちを守る主の能力を感じるためのものです。

推測を避ける。主はわたしたちに再臨についての重要な預言を与えてくださいましたが,主が明らかにされていないことも多くあります。知り得ない事柄については,推測しないようにしましょう。

生徒の準備:この課の冒頭でラッセル・M・ネルソン大管長が述べる言葉を分かち合い,生徒に,主が再臨の前に行われる力強い業について学んでもらいましょう。『聖句ガイド』の「 終わりの時,末日 」の項(scriptures.ChurchofJesusChrist.org)は,この学習のための貴重な情報源となるでしょう。

学習活動案

終わりの時の奇跡的な出来事

ラッセル・M・ネルソン大管長の話を読む前に,以下の質問に対する回答を生徒に分かち合ってもらいましょう。

  • 主がこれまでほかの人のために,またはあなた自身の人生のためにしてくださった力強い業には,どのようなものがありますか。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,救い主の再臨の前に起こる出来事について重要な洞察を伝えています:

Official portrait of President Russell M. Nelson taken January 2018

「救い主,贖い主イエス・キリストは,今から再びおいでになる時までの間に,最も力強い業を幾つかなされるでしょう。わたしたちは,父なる神と御子イエス・キリストが尊厳と栄光のうちにこの教会を管理されることを示す奇跡的なしるしを見るでしょう。」

(ラッセル・M・ネルソン「教会のための啓示,わたしたちの人生のための啓示『リアホナ』2018年5月号,96) 

  • この言葉を読んで,どのような考えや気持ちを抱きましたか。

  • 主が再臨の前に行われる力強い業には,どのようなものがありますか。

ネルソン大管長の発言から,わたしたちは,主は再臨される前に,御自身の最も力強い業を行われることが分かります。この課では,これらの力強い業について学びます。神,神の力,神の愛について学ぶことに注目してください。

ヨハネ,第七の封印が解かれるのを見る

ヨハネの黙示録に記録されている主の示現の中で,ヨハネが七つの封印が施されている1冊の本を見たことを覚えているかもしれません。それぞれの封印は,地上での1,000年の期間を表していました( 黙示5章教義と聖約77:6-7 参照)。以下の画像を見ると,ヨハネがこれらの各期間に何に重きを置いたのかをイメージしやすくなります。

以下の画像のコピーを生徒に渡すか,クラスで表示しましょう。

A diagram of John’s vision of the 7 seals in the book of revelation including scripture verse reference
  • ヨハネが過去の封印に関連する出来事ではなく,救い主の再臨に関連する出来事に焦点を当てて書いたことを知っておくことは,なぜ有益なのでしょうか。

ヨハネは 黙示11章 で,多くの「民族,部族,国語,国民」から成る強力な軍勢が( 黙示11:9 ),エルサレムを破壊しようとする時代を予見しました( エゼキエル38:4-6,14-16ヨエル2:1-9黙示9:16-1711:2 も参照)。しかし,ヨハネの記述によると,神から遣わされた二人の証人が,42か月間にわたりこの軍勢が目的を達成するのを阻止します( 黙示11:2-3 参照)。

黙示11:3-6教義と聖約77:15 を読んで,これら二人の証人に関する詳細を探してください。

  • この二人の証人について何を学びましたか。

  • あなたは,神の力がこの二人の証人とともにあることについて,どのような証拠を目にしますか。

黙示11:7-10 を読んで,二人の預言者がユダヤ人の間での務めを終えた後,二人に何が起こるとヨハネが預言したかを見つけてください。

  • これらの聖句は,そのときにこの地上に住む多くの人々の霊的状態について何を示唆していますか。

聖文は,これらの預言者たちが通りで死んでいる「三日半」の間に( 黙示11:9 ),強力な軍勢が再びエルサレムの征服に目を向けるようになることを示唆しています( ゼカリヤ14:2 参照)。

生徒にオリブ山の画像を見せるか,聖文の中,またはscriptures.ChurchofJesusChrist.orgから聖書の写真11「 オリブ山 」を探してもらいましょう。

Photo of the Mount of Olives

これは,エルサレムのオリブ山の画像です。この山の上のゲツセマネの園で,救い主は贖罪の一部として苦しまれました( ルカ22: 39-44参照)。また,オリブ山は,救い主が「出てきて」全世界に現れる前に,ユダヤ人を滅ぼそうとする「それらの国びとと戦われる」場所でもあります( ゼカリヤ14:3-4 )。

生徒を少人数のグループに分けましょう。それぞれのグループに,次の聖文を一つ研究し,クラスの生徒に学んだことを要約してもらいます。

以下の聖句を読み,主が再臨の前にエルサレムとオリブ山で行われる力強い業について,詳しく調べてください:

黙示11:11-13

ゼカリヤ14:3-5

教義と聖約45:48-53

  • これらの聖句に記録されている出来事は,それらの出来事を経験する者にどのような影響を与えますか。

  • これらの預言された出来事は,あなたが救い主について理解する,あるいは救い主を感じるうえで,どのような助けになりますか。

  • あなたの人生で今,救い主について理解し,救い主を感じることが重要なのはなぜですか。

神の聖徒への守り

再臨の前には邪悪なこと,戦争,破壊が起こりますが,主は御自身に従うことを選んだ人々に助けと霊的な守りを約束しておられることを忘れないことも重要です( 黙示17:141ニーファイ22:16-17 参照)。アメリカ大陸に位置し,新エルサレムとされるシオンは,平和の地,避け所,安全の地の一つとなるでしょう( 教義と聖約45:66信仰箇条1:10 参照)。主は,この未来の都市についていまだ多くのことを明らかにしておられませんが,そこで得られる守りについて教えてくださっています。

教義と聖約45:66-71 を読んで,主がシオンの町をどのように説明されているか探してください。

生徒の間でシオンについてほかに質問がある場合は,この課の「注釈と背景情報」の項にある「シオンとは何ですか」を参照してください。

  • これらの聖句のうち,どの単語や語句が重要だと思いますか。

  • シオンの義人たちは,どこから来るのでしょうか。

  • 主は今,この未来の時代に向けて,この世の邪悪と危険からわたしたちを守るために,何をしておられるのでしょうか。

学んだことを考える

レッスンの冒頭にあるネルソン大管長の言葉を参照して,主が行う力強い業について,あなたが今日学んだことを考えてください。

ホワイトボードのあちこちに次の文章の出だしを表示し,多くの生徒に文章の出だしを選んで完成させてもらいます。次に,生徒に,自分が書いたことの理由を発表してもらいましょう。

今日行った学習で,わたしにとって最も印象的だったのは……。

今日,わたしが学んだこと,または感じたことは,主が……。

今日学んだことや感じたことのおかげで,わたしは……したいと思います。

注釈と背景情報

補足学習活動

黙示10章 。ヨハネの使命

甘い苦いという言葉をホワイトボードに書いて,生徒に甘くもあり,苦くもある人生の経験について考え,分かち合ってもらいましょう。

黙示10:1-3,8-11と教義と聖約77:14 を読み,ヨハネが与えられたものとそれとともにヨハネが何を行ったか,その行為が何を表しているかを探してもらいましょう。ヨハネは,人々を救い主のもとへ連れて行けるように,死を味わわないという祝福を受けていたことを指摘します( 教義と聖約7:1-4 参照)。

  • ヨハネが預言した終わりの時の出来事は,どのような点で甘くもあり苦くもあるようなことの両方として描かれていますか。

  • 主は,甘い経験と苦い経験のいずれにもつながる可能性のある,どのような責任をわたしたちに与えてくださるのでしょうか。

  • なぜ主は,わたしたちが両方を経験することを許されるのでしょうか。