マスター教義の復習25
理解して応用する
マスター教義の目的の一つは,自分の状況に当てはめたり,ほかの人を助けたりする際に,マスター教義聖句を理解し応用できるようにすることです。この課では,新約聖書の後半にある13のマスター教義聖句の真理に対する理解を深め,応用する機会を設けます。
学習活動案
福音の真理によって強められる
十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード会長はかつて,マスター教義の目的の一つは,「イエス・キリストを信じる〔わたしたちの〕信仰を築き,強め,〔わたしたちの〕生活の中で福音を実践し応用する能力を高めることに焦点を当てることである」と述べました(「21世紀においてCES教師に与えられている機会と責任」〔M・ラッセル・バラード長老との夕べ, 2016年2月26日〕,broadcasts.ChurchofJesusChrist.org)つまり,マスター教義聖句は,あなたの信仰をより強くすることを目的としています。
ある日セミナリーが終わってから,マスター教義は時間の無駄だと感じていると言う友達がいると想像してください。その友達はマスター教義聖句は役に立たないと感じ,生活の中でどのように役立つのか分かっていません。
表を使って,新約聖書のこの半分の期間に研究した聖句について深く考えてください。どの聖句があなたにとって祝福または助けとなっているか深く考えてください。
新約聖書マスター教義:1コリント-黙示
聖句の場所 |
重要語句 |
「自分のからだは,……聖霊の宮で……ある。」 | |
「主にあっては,男なしには女はないし,女なしには男はない。」 | |
「アダムにあってすべての人が死んでいるのと同じように,キリストにあってすべての人が生かされるのである。」 | |
復活には,3つの栄光の階級がある。 | |
「時の満ちる〔神権時代において〕,神は……ことごとく,キリストにあって一つに帰せしめようとされ〔る〕。」 | |
教会は「使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって,キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。」 | |
「主の日〔が来る前に〕……まず背教のことが起〔こる〕にちがいない。」 | |
「聖書〔は〕……救に至る知恵を,あなたに与えうる書物である……。」 | |
天の御父は,「たましいの父」であられる。 | |
「あなたがたのうち,知恵に不足している者があれば,その人は……神に,願い求めるがよい。」 | |
「信仰も,……行いを伴わなければ,……死んだものである。」 | |
「死人にさえ福音が宣べ伝えられた。」 | |
「死人はそのしわざに応じ,……さばかれた。」 |
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今年学んだマスター教義聖句によって,あなたはどのように祝福され,強められ,確固とした者となったでしょうか。
マスター教義聖句を通してわたしたちを築き,強め,確固な者にしてくださるよう救い主を招くために,わたしたちはその聖句に見いだされる真理を応用する理解と能力を高めなければなりません。以下の活動は,あなたがこれを行うのを助けるために用意されています。
福音の真理を理解し,覚える
マスター教義聖句にある真理をよりよく理解し,覚える一つの方法は,それらを日用品や日常の状況と比較することです。
理解を深めたいと思う聖句を二つ選び,重要語句を復習します。
必要と時間に応じて,生徒はこの活動のために二つ以上の聖句を選択することができます。
その聖句の重要語句を連想する物または状況の絵を描きます。その写真を撮ってもよいでしょう。(例えば,ヤコブの手紙1:5-6では,祈っている人の絵を描くことができます。1コリント15:40-42では,太陽,月,星の絵を描くか,写真を撮るとよいでしょう。)
絵と,聖句で教えられている真理との関係について,簡単な説明を書きます。
生徒に,自分の絵や写真を,説明とともに,二人一組か少人数のグループで分かち合ってもらうとよいでしょう。何人かの生徒に,自分の絵や説明をクラスで分かち合ってもらうのも効果的かもしれません。
福音の真理を応用する
十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,マスター教義聖句を応用する助けになる真理を教えています。福音の原則は,「わたしたちが現世での様々な状況や困難,決断,経験をする際に,……永遠の真理に基づいた尊い観点を与えてくれ〔る〕」(「わたしの福音の原則」『リアホナ』2021年5月号,123)と,教えているのです。マスター教義聖句の中にある原則は,わたしたちの生活の多くの状況において助けとなります。
自分の生活に応用する方法を知りたい原則を含む聖句を,二つ選んでください。先ほど選んだのと同じ聖句かもしれませんし,違う聖句かもしれません。
必要と時間に応じて,生徒はこの活動のために二つ以上の聖句を選択することができます。
それぞれの聖句について,その聖句で教えられている真理を応用できる状況を説明します。例えば, 1ペテロ4:6 で教えられている,死者のための救いの教義に対する証を強めることによって,若い人が家族歴史活動に携わる意欲を高めるかもしれません。
選んだ各聖句で教えられている真理を応用することは,その人が救い主の助けを受けるうえでどのように助けとなるかを説明します。
生徒一人一人にカードか紙を配り,マスター教義の参照聖句,状況,マスター教義聖句で教えられている真理がどのようにだれかの助けになるかについての説明を,書いてもらうとよいでしょう。カードや紙を集めて状況を読み上げ,クラス全員にその状況でどの聖句が最も役に立つか,またその理由を説明してもらうとよいでしょう。一人の生徒が紙に書かれた聖句とは異なる聖句を見つけたら,その聖句もどのように役立つかを説明してもらいます。
生徒はクラス全体で,あるいは二人一組か少人数のグループで,あるいは個人として推測することができます。
補足学習活動
暗記する
生徒がマスター教義の重要語句や聖句の場所を暗記する練習をもっとしたい場合は,以下の活動の一部またはすべてを行うとよいでしょう。
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マスター教義聖句の場所と重要語句をばらばらに並べて表示します。生徒に,聖句の場所と重要語句をどれだけ正しく組み合わせられるかやってみてもらいます。その後,生徒に自分の聖典を使って確認してもらいます。
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重要語句の一部だけを見せて生徒に完成させてもらい,聖句の場所を発表もらいます。
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重要語句を短い文節に区切り,一文節ずつゆっくりと読みます。生徒に,どのマスター教義聖句が読まれているか分かったら,聖典でその聖句を開いてもらいます。
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可能であれば,マスター教義アプリを使って暗記する練習をするよう生徒に勧めるとよいでしょう。
ロールプレー
中央初等協会会長として奉仕したジョイ・D・ジョーンズ姉妹は,ロールプレーを行うと「子供たちは難しい状況に対処する備えを確かなものにでき」(「不可欠な会話『リアホナ』2021年5月号,13)ると述べています。生徒に,マスター教義聖句の中にある真理が助けになるような状況を挙げてもらいます。その後,そのマスター教義聖句にある真理を用いてその状況に対処する様子をロールプレーで表現してもらいます。