「改心に導き,イエス・キリストを信じる信仰を築く助けになる真理に焦点を当てる」『教師養成スキル:教義を教える』(2023年)
「改心に導き,イエス・キリストを信じる信仰を築く助けになる真理に焦点を当てる」『教師養成スキル:教義を教える』
キリストのような教え方の原則:教義を教える
改心に導き,イエス・キリストを信じる信仰を築く助けになる真理に焦点を当てる。
スキル
生徒が,改心を深める原則を見つけ,言葉にすることができるような質問をする。
定義する
大管長会のヘンリー・B・アイリング管長は次のように述べています:「改心を促す原則とは,神の御心に従うように導く原則です。」(“Converting Principles” [remarks at an evening with Elder L. Tom Perry, Feb. 2, 1996], 1)生徒が改心を促す原則を見つけて述べるのを助ける一つの方法は,神の御心への信仰と従順の度合いを増す助けとなる語句を探すよう勧め,探求を促す質問をすることです。もう一つの方法は,生徒が物語や経験,説明を述べた後で,追加の質問をすることです。追加の質問は,発言を簡単に言い換えて,キリストへの信仰と,神の御心に従いたいという意欲を育むよう,生徒を招くために用いるものです。
以下のモデルと練習は一般的な例です。モデルや練習の機会を,次に扱う教科課程のレッスンと結びつけると,訓練の効果が高まります。
モデル
探求を促す質問:
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教義と聖約121:41-46を研究してください。神の御心に従い,信仰を持つよう鼓舞してくれる語句にはどのようなものがありますか。
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ヨシュア1:5-9を読んでください。神の御心を行いたいと思わせてくれるのはどのようなことですか。
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マタイ7:7—12には,あなたがイエス・キリストを信じる信仰を育み,主に従うのを助けてくれるどのような真理がありますか。
これらの同じ質問を少しずつ変えて,生徒が改心を促す原則を述べられるよう助けることができます。
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生徒の経験:マリアは,祈りの中で質問することにより,望んでいなかった答えへと導かれたときの経験を話します。
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教師の質問:「その経験から学んだことの中で,ほかの人がイエス・キリストに信仰を持ち,主の導きに従うのを助けられることは,一言で言うとどのようなことですか。」
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生徒の説明:カイルはたった今,前の晩に聖文学習から学んだことについて,すばらしいけど少し長い説明をしてくれました。
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教師の質問:「あなたが学んだことから,天の御父とイエス・キリストに近づく助けとなることを短く説明するとしたら,どのようなことですか。」
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生徒の話:カターナは,大変なときにも什分の一の律法に従ったことについて話しました。
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教師の質問:「一文で説明するとしたら,その経験から学べることで,主に従うのが難しいときでもキリストに信仰を持ち続ける助けとなるのはどのようなことですか。」
練習する
以下の聖句について,探求を促す質問を書いてください。
各シナリオについて補足質問を書き,生徒が改心を促す原則を述べられるよう助けてください。
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エリナは,御霊からの促しに従うというすばらしい個人的な経験について話してくれました。
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クリスはダビデとゴリアテの物語から学んだことを上手に説明してくれました。
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ミールは,家族が亡くなったときにイエス・キリストに頼った自分の経験について話してくれました。
話し合う,または深く考える
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生徒が改心を促す原則に焦点を当てられるよう助けることについて,あなたはどのようなことを学んでいますか。
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この練習は,生徒が神の御言葉に見いだされるままの教義を教えるのを,どのように助けられるでしょうか。
取り入れる
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この訓練では,改心を促す原則を見つけ,それを明確に述べる助けとなる二つのスキルを練習しました。探求を促す質問と補足質問です。生徒について考える際,最も彼らのためになるスキルを選んで取り入れましょう。今週,それぞれの聖句を準備する際に,絶えずこのように自問してください。「生徒が改心を促す原則を見つけ,それを述べられるよう助けるにはどうすればよいだろうか。」その質問を思い出せるように書き留め,準備をする際のリマインダーとして持っておくとよいでしょう。
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生徒が改心を促す原則を見つけて述べるのを助けてくれる質問を書いたら,生徒がどのように答えるか想像してみてください。生徒が改心を促す原則を述べる様子が想像できたら,そのまま持っておきます。生徒がなかなか改心を促す原則を述べそうもないことが想像できる場合は,質問を変えて,意図している結果がもたらされるようにしてください。
もっと知りたいですか。
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デビッド・A・べドナー「わたしの福音の原則」『リアホナ』2021年5月号, 123-126
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ヘンリー・B・アイリング「教義を教える力」『聖徒の道』1999年7月号,86-87
スキル
憶測や教義的ではない個人的な考えを避けながら質問に答える。
定義する
生徒が,憶測や,教義的でない個人的な考えを引き出す可能性のある質問をした場合,イエス・キリストを信じる信仰を強め,不正確な情報を伝えないように,状況に対処することが重要です。教師は常に,生徒が疑問に対する答えを見つけられるように助けようと努めるべきです。しかし,その質問が憶測を呼びかねないと教師が感じた場合に,ニール・L・アンダーソン長老はどのように答えるべきかについて良い指示を与えています。「『それは分かりませんが,知っていることを教えます』と,言えるようになりましょう。」そうすることで,「良い内容ではあるが憶測を招いてしまう質問に対して,……救い主イエス・キリストへの信仰を築く助けとなる回答」ができるでしょう(「イエス・キリストの力と純粋な教義」〔教会教育システム宗教教育者への説教,2023年6月11日〕,福音ライブラリー)。
モデル
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モツェペ兄弟が創造について教えていると,一人の生徒がこう尋ねました。「ビッグバンとアダムおよびエバの間にはどんな関係がありますか。」モツェペ兄弟はこう答えました。「その質問の答えは分かりませんが,アダムとエバが天の御父とイエス・キリストによって造られたことは知っています。」
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チェン姉妹が「若い女性のテーマ」ついて教えていると,一人の女子生徒がこう尋ねてきました。「なぜわたしたちは天の母についてあまりよく知らないのですか。」チェン姉妹はこう答えます。「その質問の答えは分かりませんが,あなたが天の両親から愛されている娘であり,……神から受け継いだ特質と永遠の行く末があることは知っています。」
ここをクリックして,このモデルのビデオを御覧ください。
練習する
上記のパターンに倣って,あなたなら次の質問にどのように答えますか。
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「ブラウン兄弟,なぜ天のお母様に祈らないのですか。」
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「パーキン姉妹,なぜジョセフ・スミスはモルモン書を翻訳するために帽子をのぞかなければならなかったのですか。」
話し合い,深く考える
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このスキルを実践して,あなたは何を学びましたか。
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憶測を避けたり,教義に基づかない個人的な考えを分かち合ったりしないようにするために,ほかにどのような方法を見つけましたか。
取り入れる
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次回のレッスンを準備する際,憶測や,教義に基づかない個人的な考えを伝えることにつながるような質問を生徒から尋ねられる可能性があるか,深く考えてください。それらの質問にどのように答えることができるかを書いてください。「……については分かりませんが,……ということは知っています」という形で書き出します。
さらに深く知る
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ニール・L・アンダーセン「イエス・キリストの力と純粋な教義」〔教会教育システム宗教教育者向けの説教,2023年6月11日〕,福音ライブラリー