「避けられる悲しみを避ける方法」『For the Strength of Youth—青少年の強さのために』2022年10月号
わたしに従ってきなさい
エレミヤ;哀歌
避けられる悲しみを避ける方法
古代と現代の預言者は,神に立ち返ることが常に最善の道であると教えています。
「滅亡がやって来ます!」
何と伝えるのがつらいメッセージでしょう。それでも伝える必要がありました。エルサレムの民は神に背を向け,神の預言者を拒み,罪と不従順の中で暮らしていました。神は彼らを助けようとしてこられましたが,今や恐ろしい結果が近づいており,神はそのことを民に知ってほしいと思っておられたのです。
神はエレミヤに,民に警告するよう言われました。これは大変な仕事でした。耳を傾ける人がいなかったからです。最後には,不義が広がってエルサレムは滅亡し,人々は捕らえられてバビロンに連れて行かれました。
選択の力
悲しみは,わたしたちのコントロールの及ばないようなことから生じることもあれば,ほかの人の選択から生じることもあります。しかし,悲しみの多くは,わたしたち自身の選択によって避けることができます。
エレミヤは人々に,神に背を向け,主の教えを無視するという選択は悲しみをもたらすと警告しました。幸いなことに,聖文と現代の預言者の言葉を通して,わたしたちはどのような選択が喜びをもたらすかを知り,避けられる悲しみを避けることができます。幾つか例を挙げましょう。
神の言葉を心に留める
神はエレミヤを通して,エルサレムの民に,「〔彼らは〕生ける水の源であるわたしを捨て〔た〕」(エレミヤ2:13)と言われました。水は肉体が命を維持するために不可欠です。聖文では,水はイエス・キリストとその教えの象徴であり,主とその教えは永遠の命に不可欠です。
ラッセル・M・ネルソン大管長は,わたしたちが神の言葉を心に留めるとき,「神は,現世における成功と幸せと喜びの規範を与えて〔くださる〕」と教えています。
「わたしは約束します。誘惑や困難や弱さに対処する力を祝福として加えられるでしょう。わたしは約束します。あなたの……家族との関係,日々の働きに奇跡があるでしょう。わたしは約束します。たとえ人生で混乱が増しても,喜びを感じる能力が増すでしょう。」1
定期的な悔い改めによる祝福
エレミヤの時代の民の大きな問題は,彼らは神に献身しているように振る舞っていながらも,誠実ではなかったことです(エレミヤ3:10;7:8-11参照)。神はわたしたちの心の望みに関心を寄せておられます。どうすれば神に心から従うことができるでしょうか。
主はエレミヤに,わたしたちは「〔自分〕の道と〔自分〕の行いを改める」(エレミヤ7:3)ことができると言われました。言い換えれば,わたしたちは悔い改めることができるのです。ネルソン大管長は,「日々欠かさず悔い改めに取り組む」ようにわたしたちを招き,次のように述べています。「悔い改めは一つの出来事ではなく,一連の過程で〔す〕。……日一日と行いを改善してより良い人になるのです。……
悔い改めを選ぶとき,わたしたちは変わることを選びます。自らを救い主に委ねて,最高の自分に変えていただくのです。わたしたちは霊的に成長し,……主による贖いの喜び〔を受けることを選びます〕。悔い改めを選ぶとき,もっとイエス・キリストのようになることを選んでいるのです。」2
預言者に従う
エレミヤの教えは,度々拒まれました。歴史上,預言者には同じことが何度も起こってきました。預言者は,福音の真理を拒んだり,より魅力的で受け入れやすくするためにゆがめたりすることに伴う霊的な危険について警告しています。
「真理は真理です」と,ネルソン大管長は述べています。「真理は,神が定められた律法に基づいています。」大管長はまた次のように言っています。「わたしたちが神の真理を宣言するのは,神のすべての子供たちについて深く気にかけているからにほかならないからです。わたしたちは,人々が聞きたいことばかり語るわけではありません。預言者が大衆の人気を得ることはまれですが,わたしたちは常に真理を教えます!」3
途中で与えられる助け
時々,直面しているものに圧倒されるような気持ちになることがあります。エレミヤは確かにそのように感じていました。神から預言者として召されたとき,エレミヤは自分の能力に自信がありませんでした。神は,エレミヤが生まれる前からエレミヤのことを知っていて,エレミヤを予任し,つまり選んで,伝道に備えるのを助けたことを説明されました(エレミヤ1:5参照)。
神はあなたのことも御存じです。神に立ち返るとき,神はあなたが罪と不従順から生じる悲しみを避けられるように助けてくださいます。どのようなことが起ころうとも,神から望まれている事柄を成し遂げるための力を与えてくださいます。