2021
わたしたちは過去の末日聖徒たちに親しみを感じることができる
2021年7月号


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わたしたちは過去の末日聖徒たちに親しみを感じることができる

Joseph and Emma with baby

「ジョセフとエマと赤ん坊のアルビン」リズ・レモン・スウィンドル画,複製は禁じられています

ジョセフ・スミス文書プロジェクトにかかわる歴史家として,わたしは教会歴史についてディボーショナルで話をしたり,教会員と語り合ったりするのが大好きです。そんな中でわたしが気づいたのは,過去の聖徒たちになかなか親しみを感じられずにいる人たちがいる,ということです。過去の聖徒たちについての話は,しばしば彼らの英雄的な特質に焦点が当てられるため,まるで彼らが一度も疑いや病気や絶望にもがき苦しんだことがないかのように思えてしまいがちです。

しかし,1800年代の教会員たちも,今日の皆さんやわたしと少しも変わらない人間でした。彼らは喜び,幸福,痛み,苦しみを経験していました。そして,代わり映えしない平凡な日々を過ごすこともしょっちゅうだったのです。わたしは彼らの経験から,人間が直面する境遇を乗り越えていく方法について,多くのことを学びました。

皆さんが今年行っている教義と聖約の研究が,過去の聖徒たちが人生の困難にどのように対処してきたかを学ぶ助けとなっていることを願っています。また,ジョセフ・スミスが試練をどのように乗り越えたかについてのわたしの文章が,皆さんの信仰を築き,ジョセフ・スミスが経験した試練が自分たちも共感を覚えるものであることを理解する助けとなってくれればと思います(30ページ参照)。ジョセフ・スミスが直面した試練の一つは,ミズーリ州で迫害を受けた聖徒たちを助ける方法を知りたくても,なかなか主から指示が得られなかったことでした。やがてこたえてくださった主は,預言者に次の慰めの言葉を与えられました。「安らかにしていて,わたしが神であることを知りなさい。」(教義と聖約101:16)

わたしたちが先人から学べることはたくさんあります。彼らの奇跡的な経験だけでなく,彼らの静かな献身もまた,わたしたちの手本になります。

マシュー・C・ゴッドフリー

教会歴史部