虐待
虐待が起きている兆候にはどのようなものがありますか


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虐待が起きている兆候にはどのようなものがありますか

注:ある人が虐待に関する問題で苦しんでいるかどうかをあなたに診断するよう期待したり,奨励したりするものではありせん。この情報は,どのような場合に専門家の介入が必要となるかを認識するうえで参考にできます。

虐待の兆候を見つけるのは難しいことがあります。過去に虐待を受けたことがある人や現在虐待を受けている人は,何かがおかしいと感じさせる様々な兆候を示すことがありますが,表立った兆候なしに虐待が起きている可能性もあります。こうしたサインは,ほかの問題が虐待の原因となっていることを示唆している場合もあります。何が起こっているのかを理解するうえで,被害者と話をするのは良い第一歩となるでしょう。しかし被害者にとって,自分が過去に虐待を受けた,あるいは現在受けていることを口に出すのが難しいことがよくあります。虐待の兆候がある場合は,「ある人が虐待されているのを知っているか,その疑いがある場合はどうしたらよいでしょうか」をお読みください。

神の子供として,また兄弟姉妹として,わたしたちにはほかの人々の必要や不安に気づき,愛をもって手を差し伸べる責任があります。元中央若い女性会長のボニー・L・オスカーソン姉妹は次のように教えています。「〔わたしたち〕は互いの世話をし,互いを気に掛け,慰め合い,楽しいときも苦しいときも助け合います。」(「姉妹のきずな—わたしたちは何と互いを必要としていることでしょう『リアホナ』2014年5月号,119)

一般的な兆候

虐待の被害者は,様々な兆候を示すことがよくあります。虐待のサインは,虐待の種類(性的,身体的,心理的,あるいは言葉による虐待)および虐待されている人の年齢によって異なる場合があります。

虐待の被害者は,次のような兆候を示すことがあります:

  • 通常とは異なる行動をとるようになる

  • 攻撃的な行動を見せることが多くなる

  • 神経過敏になる,警戒心が強くなる

  • 睡眠に問題を抱えている,悪夢を見る

  • 自分の殻に閉じこもり,ほかの人と距離を置きたがる

  • 気に入っていた活動への興味を失う

  • 原因不明のけがをしている

  • 普段よりも不機嫌になる(怒る,落ち込む,悲しむ)

  • 性に関することにとらわれるようになる

  • 有害な行為(自傷行為,薬物使用,リスクのある不健全な性的行為など)をするようになる

こうした兆候だけで,その人が虐待を受けていることになるわけではありません。虐待を受けていると思われる人と話す方法についてさらに学ぶには,「ある人が虐待されているのを知っているか,その疑いがある場合はどうしたらよいでしょうか」という記事をお読みください。

性的虐待被害者(サバイバー)が一般的に経験する感情,思考,および行動

性的外傷を受けた後に生じ得る感情や思考,行動を学ぶことは,虐待のサインに気づくうえで助けとなります。それはまた,被害者を理解し,共感し,助けを求めるよう励ますうえでも役立ちます。これらの感情や思考,行動の根本にあるものが虐待であり,被害者の生活における様々な面でその影響が表れる可能性があります。

感情

  • 自己不信および自信喪失に悩む。

  • 羞恥心を感じる。

  • アイデンティティーに混乱が生じる。

  • 自分や他人に対して怒りを感じる。

  • 過度な罪悪感にさいなまれる。

  • 人を信頼することに恐れを抱き,苦しむ。

  • 常に傷ついている。極度の疲労を感じる。

  • 人から見られているように感じ,見破られてしまうと思う。

  • 気分の落ち込みや不安を経験する。

  • 優柔不断になる。

思考

次のように疑問に思う:

  • なぜ自分にこんなことが起こるのだろう。

  • どうして人から愛してもらえないのだろう。

  • なぜ善い人になれないのだろう。

  • 何が自分に起こったのだろう。

  • どうしてほうっておいてくれないのだろう。

  • どうしてほかの人のようになれないのだろう。

  • なぜこんなことが降りかかるのはいつもわたしなのだろう。

  • 神やほかの人はどうして止めてくれないのだろう。

自分を責め,非難する:

  • きっと自分が何かをしたに違いない。

  • 自分のせいに違いない。

  • 自分はとても悪い人間に違いない。

  • わたしに何かひどくおかしいところがあるに違いない。

こう思い込むことがある:

  • 神はわたしを愛しておられない。

  • 両親はわたしを愛せない。

  • 自分の状況は決して変わらない。

その他の思考:

  • 自分の判断を信用しない。

  • 自分がいなければ,この世はもっとよくなると思い込む。

  • ほかのみんなについていくことができない。

  • 「どうでもいい」という態度をとる。

行動

  • 自分の殻に閉じこもるか,他人に食ってかかる。

  • 極度に宗教的になる。

  • 教会の指導者を含め,権威のある人と争う。

  • 医療上の問題を発症する。

  • 自殺を図る,あるいは自傷行為を行う。

  • 不健全な性的行為をする。結婚生活において性的な問題を経験することがある。

  • 不健全な関係を持ち,それを人に巧みに利用される。

  • 自分を責めることがよくあり,自分の身に罪悪感や責任を引き受けている。

  • 完全になろうとする。

  • ほかの人に対して思いやりの気持ちを非常に強く感じる。

  • 自分よりもほかの人(家族を含む)の必要に過度に焦点を当てる。

子供や10代の若者におけるその他の行動:

  • すぐ泣く。

  • 大人(その人がたとえ加害者であっても)の関心を引こうとし,それを強く切望している。

  • 年齢に適した性に関する話し合いを避けるか興味を示さない,あるいは過度に興味を抱く。

  • 多くの原因不明の恐れを抱いている。

  • 学業をないがしろにする。あるいは過度に学業,スポーツ,その他の活動に打ち込むことによって逃れる。

  • 簡単にうそをつく。

  • 親や教師に反抗する。

  • 自宅から逃げ出す。

地域社会と教会のリソース

(下記のリソースの中には,末日聖徒イエス・キリスト教会によって作成,維持,管理されていないものもあります。これらの資料は追加のリソースとして役立てるように意図されていますが,教会の教義や教えと一致しない内容について,教会が是認するものではありません〔一部のリソースは英語のみ〕。)

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