「2ニーファイ12-15章:『終わりの時に次のことが起こる』」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)
「2ニーファイ12-15章」『モルモン書 教師用手引き』
2ニーファイ12-15章
「終わりの時に次のことが起こる」
あなたの魂に触れる方法で話し,教え,書く預言者がいることに気づいたことはありますか。ニーファイにとってはそれがイザヤでした。「イザヤの言葉に喜びを感じる」とニーファイは書いています(2ニーファイ11:2)。あなたは,主がイザヤを通して啓示された,終わりの日に起こることにも喜びを感じるかもしれません。この課は,あなたがイザヤの象徴的な預言を理解し,それが自分の人生であなたをどのように助けるかを考えるのに役立ちます。
象徴的表現を理解する。福音の象徴には,霊的な真理を表す物や出来事,行為,教えがあります。象徴は,救いの計画の真理とわたしたちの天の御父と御子イエス・キリストとの関係にわたしたちの心を向けさせることで,神の事柄を理解する助けとなります。わたしたちは研究と聖霊の力を通して,象徴の意味を学び,理解することができます。
生徒の準備:生徒には,ニーファイがその記録の多くの章でイザヤの預言を残したこと,イザヤが象徴的表現を多用したことを指摘します。そして生徒に,2ニーファイ12:1-3か2ニーファイ14:5-6を読んで,これらの聖句が意味することを深く考えてもらいます。
学習活動案
最良のことと最悪なこと
数人の生徒に,次の記述に対する答えを分かち合ってもらいます:
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終わりの時に生きていて最良のことは……
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終わりの時に生きていて最悪なことは……
以下の質問を深く考えてください:これらの質問には,この課の最後でもう一度触れます。
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なぜ主は,最後の時の祝福と警告をわたしたちに啓示したのでしょうか。
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このことから,救い主についてどのようなことが分かりますか。
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これらのことを知ることは,あなたにとってどのような助けになりますか。
この課を通して,これらの質問に答えるのを助けてくださるよう,聖霊の導きを求めてください。
現代の困難
イザヤは,終わりの時のある行動や態度について,わたしたちに警告しました。イザヤが預言したことを探して,以下の聖句を読んでください。
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2ニーファイ12:7-11(傲慢とは高慢を意味し,「地位の低い」とは品位がない,または卑しい人であることを意味します。)
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2ニーファイ13:5,9,15-17(ソドムは,邪悪と不道徳の地でした。こびを売るとは「みだらな」という意味です。)
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何が印象に残りましたか。
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これらの事柄は,今日の世の中ではどのような例があるでしょうか。
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主がわたしたちにこれらのことに注意するよう教えられたということが,なぜ祝福になるのでしょうか。
研究を続けながら,主が終わりの時に向けて与えられた祝福を探してください。これらの祝福が,イザヤが予見した困難に直面するわたしたちにどのように役立つかを深く考えてください。
ホワイトボードの片側にシンプルな山の絵を描き,その下に2ニーファイ12:1-3と聖句の場所を書いてください。反対側には雲と火柱を描き,2ニーファイ14:5-6と書いてください。生徒に,これらの象徴のうち一つを選んで,対応する聖句を読んでもらいます。その後,象徴が何を意味するのか,そこから学んだ終わりの時に役立つ原則を生徒に尋ねます。以下の情報が役立つでしょう。
「主の家の山」
イザヤは預言に多くの象徴を用いています。これらの象徴が何を表しているかを深く考えることで,聖文の持つ個人的な意味を明らかにするのに役立ちます。
2ニーファイ12:1-3を読んで,「終わりの時に次のことが起こる」(2ニーファイ12:2)ということを教えるためにイザヤが用いたおもな象徴を探してください。
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「主の家の山」とは何を指すと思いますか。それはなぜですか。
その象徴(この場合は山)が,ほかの聖句で重要だったかどうかを考えると効果的です。例えば,モーセとほかの預言者たちは,主にまみえて教えを受けるために山に行きました(出エジプト3章;20章参照)。山は,時に神殿と同様の目的を果たしてきました。
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山はどのように神殿に似ているのでしょうか。
回答例としては,山と神殿はどちらもわたしたちを世間から離れさせ,より良い視点をもたらす,などが考えられます。また,どちらも美しく,内省を促し,わたしたちの思いを神に向けさせ,啓示に対して心を開くのを助けてくれるでしょう。
象徴を見つけたら,これらの聖句を読み直して,主の家で主がわたしたちのためにしてくださることを探してください。
2ニーファイ12:3で生徒が見いだす真理の一つは,わたしたちが神殿で礼拝するとき,主は御自分の道を教え,主の道を歩むのを助けてくださる,ということでしょう。
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神殿で礼拝する(または神殿に参入する備えをする)ことは,主の道を学んだり,主の道を歩んだりするうえで,どのような助けとなってきましたか。
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わたしたちが終わりの時の困難に直面しているとき,神殿はどのようにわたしたちを助けることができますか。
雲と火
イザヤは別の預言もしています。2ニーファイ14:5-6を読み,主が御自身の民のために何をされるかを探してください。以下の情報が役立つかもしれません:
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住まいとは家のことです。
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シオンの山の集会とは,支部,ワード,ステークのように主の民が集う場所のことです。
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旧約聖書の時代の幕屋とは携帯用テントで,特にイスラエル人の神殿として何百年もの間機能していました。現代では,神殿や礼拝の場所を表します。
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避け所とは,避難所やシェルターのことです。
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昼の雲と夜の燃える火は何を象徴していると思いますか。
聖文の中で,これらのイメージが重要となったシーンが思い浮かぶか,生徒に尋ねるとよいでしょう。
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雲と火は,モーセとイスラエルの子らにとってどのように重要だったのでしょうか(出エジプト13:21参照)。
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それを理解したうえで,主は2ニーファイ14:5-6で,主の民のために何をすると約束されたと思いますか。
生徒は次のような原則を発見するかもしれません:わたしたちが家,教会の集会,神殿に集まるとき,主はわたしたちを導き,守ってくださる。
十二使徒定員会のロナルド・A・ラズバンド長老も,同様の約束をしました:
「イエス・キリストの福音に対するわたしたちの証やわたしたちの家庭,またわたしたちの家族や末日聖徒イエス・キリスト教会の会員であること,これらは皆,わたしたちの個人の守りの砦となるもので,わたしたちを取り囲み,悪魔の力からわたしたちを守るものなのです。」(ロナルド・A・ラズバンド「霊性と守りの砦を築く」『リアホナ』2019年5月号,110)
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あなたの家,ワード,支部,神殿は,どのようにあなたの霊的な守りであり避難所になっていますか。
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終わりの時の困難にわたしたちが直面したとき,これらの約束がどのように役立つでしょうか。
あなたの生活の中のイザヤの言葉
ここで少し時間をかけて,レッスンの冒頭にあなたが深く考えた3つの質問に答えてください。主について学んだことと,これらの預言がどのようにあなたの助けとなるのかを,学習帳に書くとよいでしょう。避けたい行動や態度,自宅やワード,支部,または神殿で主に霊的な助けを求める方法も含めるとよいでしょう。