マスター教義の復習4

マスター教義聖句の応用

数冊のモルモン書

わたしたちは，もっと天の御父とイエス・キリストのようになるために，聖文に含まれる教義と原則を用いて，生活の中で聖文を応用します。この課の目的は，モルモン書の様々なマスター教義聖句が教える教義を応用できるようにすることです。

福音に生きることを実践するよう生徒を励ます。生徒が日々の生活に福音を応用することで，深く長期的な霊的成長を遂げる可能性が高まります。あなた自身がどのように福音の真理を応用したのか，そして結果としてどのような福音を授かったのか，その例を分かち合ってください。自分の生活の中で真理を応用するよう，定期的に生徒に促しましょう。

生徒の準備：生徒に，自分の好きな聖句一つと，それが好きな理由を分かち合う準備をしてもらいます。その聖句をどのように自分の生活に応用するかを入れてもらうとよいでしょう。数人の生徒に，分かち合う準備をしてきてもらうとよいでしょう。

学習活動案

この課の代わりに，マスター教義聖句の課を教える必要がある場合もあります。地域や地区のディレクターやコーディネーターが提供する学習進度スケジュールを参照して，必ずセミナリー開講時にマスター教義聖句の課をすべて教えられるようにしてください。

何か違いが生まれるでしょうか。

授業の始めに，あなたの好きな聖句を一つ分かち合うとよいでしょう。続いて，生徒に以下の質問をします：

• 好きな聖句はありますか。なぜそれが好きになったのですか。

多くの場合，わたしたちにとって最も重要な意味を持つ聖句は，自分の生活に応用できる聖句です。例えば，難しい疑問への答えになり，難しい時に平安をもたらし，または自分の証を築くのに役立つ聖句です。

ラッセル・M・ネルソン大管長の次の声明を読むとよいでしょう。また，ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「ネルソン大管長—聖文はイエス・キリストについて教えている」（0：59）も見ることができます：ChurchofJesusChrist.org

ラッセル・M・ネルソン大管長

「聖典に行くことができます。聖典は，イエス・キリストとその福音，主の贖罪の重要性，御父の幸福と贖いの偉大な計画について教えています。毎日神の言葉に浸ることが，この増大する混乱の日々に，特に霊的に生き延びるためにきわめて重要です。わたしたちが毎日キリストの言葉をよく味わうとき，キリストの言葉は，自分が直面するとは思いもしなかった困難に対処する方法をわたしたちに告げます。」（ラッセル・M・ネルソン「彼に聞きなさい」『リアホナ』2020年5月号，89－90）

• ネルソン大管長の言葉で印象に残ったことは何ですか。

モルモン書のマスター教義聖句の場所と重要語句

聖句を応用するということは，自分の必要に合った聖句を特定し，その聖句の教えに従って行動することを意味します。この手順を理解できるように，以下のシナリオを読んでください：

以下のシナリオを使う代わりに，生徒を少人数のグループに分けてもよいでしょう。青少年に共通する2，3の問題や課題を1枚の紙に書き出してもらいます。次に，ほかのグループと紙を交換します。

• 義郎は難しい決断をしなければならず，誤った選択をしないかと恐れています。

• 真紀はある戒めを守るのに苦労しています。

以下のモルモン書のマスター教義聖句の場所と重要語句を読んでください。義郎や真紀に当てはまると思うものを探してください。役立つと思った聖句は，下のリストの重要語句だけでなく，必ず全文を読んでください。

生徒がほかのグループと紙を交換した場合は，自分が受け取った紙に書かれた問題や課題に直面する人に役立ちそうな聖句を，以下の表で探してもらいます。生徒が取り組む間，この表を表示しておいてください。

聖句の場所	重要語句
聖句の場所 1ニーファイ3：7	重要語句 「わたしは行って，主が命じられたことを行います。」
聖句の場所 2ニーファイ2：25	重要語句 「アダムが堕落したのは人が存在するためであり，人が存在するのは喜びを得るためである。」
聖句の場所 2ニーファイ2：27	重要語句 「そして人は，……自由と永遠の命を選ぶことも，あるいは……束縛と死を選ぶことも自由である。」
聖句の場所 2ニーファイ26：33	重要語句 「すべての人が神にとって等しい存在なのである。」
聖句の場所 2ニーファイ28：30	重要語句 神は「ここにも少し，そこにも少しと，教えに教え，訓戒に訓戒を加えて，それを人の子らに与え〔る〕。」
聖句の場所 2ニーファイ32：3	重要語句 「キリストの言葉をよく味わ〔いなさい〕。見よ，キリストの言葉はあなたがたがなすべきことをすべて告げるからである。」
聖句の場所 2ニーファイ32：8－9	重要語句 「あなたがたは……常に祈らなければならない。」
聖句の場所 モーサヤ2：17	重要語句 「あなたがたが同胞のために務めるのは，とりもなおさず，あなたがたの神のために務めるのである……。」
聖句の場所 モーサヤ2：41	重要語句 「神の戒めを守る者〔は〕……すべてのことについて祝福を受ける。」
聖句の場所 モーサヤ3：19	重要語句 「主なるキリストの贖罪により，生まれながらの人を捨てて聖徒とな〔れ〕。」
聖句の場所 モーサヤ4：9	重要語句 「神を信じなさい。……神はすべての知恵を備え……ておられることを信じなさい。」
聖句の場所 モーサヤ18：8－10	重要語句 「聖約を主と交わした証拠として，主の御名によってバプテスマを受ける……。」

これらの聖句がどのように役立つのでしょうか。

生徒がほかのグループと紙を交換した場合は，以下の質問をする代わりに，見つけた聖句を交換相手のグループと分かち合うようにしてもらいます。

• 義郎や真紀には，どのマスター教義聖句が役立つでしょうか。それはなぜですか。

• 義郎と真紀は，これらの聖句が教える真理によって何をすることができますか。

生徒が分かち合うときは，正解は一つだけではなく，多くの聖句が様々な方法で役立つことを強調します。

聖句をわたしたちの生活に応用する

自分にはどのような必要や課題があるかを，深く考えてください。例えば，学校のこと，親やきょうだいとの関係改善，悔い改めるためにキリストへの信頼を強めること，または忍耐強さなどの面での助けが必要かもしれません。その困難や課題を学習帳にリストアップしてください。思い浮かぶことはすべて書き出しましょう。

あなたが書いた必要または課題から，一つ選んでください。

マスター教義聖句の重要語句の一覧を読み，あなたの必要や，困難や課題に対応できそうなものを特定してください。多くのマスター教義聖句が役立つかもしれません。研究するときに，天の御父に導きを求めてください。

以下の語句や同様の言葉が生徒に役立つでしょう。以下の語句をホワイトボードに書いて，生徒が使えるものを自分で選んでもよいでしょう。

• どのマスター教義聖句を選びましたか。

  1. この聖句は，……ことによって，わたしの課題を解決するのに役立つことを教えている。

  2. この聖句は，……ことによって，わたしが天の御父とイエス・キリストを理解または従うのに役立つことを教えている。

  3. これらの聖句の真理を実践することは，わたしに幸せをもたらすと思う。なぜなら……。

締めくくりに，生徒の発言と，特に授業の最初に自分にとって意味のある聖句を分かち合ってくれた生徒に感謝を伝えます。