セミナリー
モーサヤ5:6-15:「キリストの御名を受けて」


「モーサヤ5:6-15:『キリストの御名を受けて』」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「モーサヤ5:6-15」『モルモン書 教師用手引き』

モーサヤ5:6-15

「キリストの御名を受けて」

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イエス・キリスト

名前には大きな意味があります。イエス・キリストの御名を受けるとは,どういう意味でしょうか。モーサヤ5章には,ベニヤミン王が自分の民を集めて名を与えた(モーサヤ1:11参照)ときの,彼らへの説教の結びの言葉が書かれています。この課は,あなたがイエス・キリストの御名を受けることの意味を理解するのに役立ちます。

イエス・キリストの模範に従う救い主は,わたしたちが主のようになるためにはどう生きるべきなのか,完璧な模範を示してくださいました。生徒がイエス・キリストの言葉,行動,特質を特定するのを助けながら,生徒が自分個人の生活でイエスの模範に倣う方法を探すように勧めてください。

生徒の準備:生徒に,「自分自身がキリストの御名を受けることが何を意味するのか」を深く考えてもらいます。

学習活動案

新しい名前

次の活動は,生徒がキリストの御名を受けることについて学ぶ準備として,役に立つ方法の一つです。孤児や養子縁組のテーマに敏感な生徒がいる場合は,別の活動を検討してください。

助けや世話をしてくれる人がいない孤児が,やがて養子縁組を申し出た愛情深く安定した家族を知るようになることを想像してください。

  • 孤児が養子縁組を希望し,新しい家族名を名乗りたい理由は何でしょうか。

  • 孤児の新しい母親と父親は,孤児が自分では得られないどのような祝福を与えることができますか。

  • 孤児は新しい家族をどう思うでしょうか。

ベニヤミン王は自分の民への名説教の中で,「キリストの御名を受けて」(モーサヤ5:8),「キリストの息子および娘と」(モーサヤ5:7)と呼ばれてほしいと言いました。ベニヤミン王の民にはニーファイ人もいれば,ミュレクの子孫もいました。ベニヤミン王は,これらすべての人々が一つの家族として,一つの名で統一されることを望んでいたのです。

今日,聖文を研究しながら,あなたが前述のような孤児で,主が新しい親のようである状況を深く考えてください。

ホワイトボードに以下の表を書くとよいでしょう。生徒を二人一組にして,各生徒にどちらか一つの列を割り当ててください。

救い主の御名を受ける際の祝福

救い主の御名を受ける方法

モーサヤ5:1-5で,主の御霊が自分たちの心の中に「大きな変化」を生じさせ,「神の御心を行い,……神……と聖約を交わ〔す〕」(モーサヤ5:2,5)ことを人々が証したことを思い出してください。

生徒にモーサヤ5:6-10を注意深く読んで,自分の担当する列に見つけたことを書いてもらいましょう。十分な時間を取ってから,生徒同士で書いたことを分かち合い,答えをホワイトボードに書いてもらいます。神の右の御手が好意の象徴で,左の御手が好ましくない象徴であることを伝えておくと役立つでしょう。

生徒が以下の質問に対する答えを自発的に分かち合わない場合は,次のように尋ねるとよいでしょう:

  • あなたは,救い主だけが与えてくださるどのような祝福を,自分の人生に望んでいますか。(この質問に答えるには,ベニヤミン王の説教で見つけた語句を使うとよいでしょう。)その祝福が欲しいと思う理由は何ですか。

  • 救い主はどのような意味で,わたしたちの愛情深い親のようであられるのでしょうか。

    次のような追加の質問をしてもよいでしょう:「救い主はどのように,わたしたちに自由を与えてくださるのでしょうか。」「なぜ,『救いをもたらす名はほかに与えられていない』ことを知ることが役に立つのでしょうか。」

  • ベニヤミン王によれば,その民はどうしてキリストの子となり,イエス・キリストの御名を受けたのでしょうか。

わたしたちはどのようにキリストの御名を受けるのだろうか

ベニヤミン王から学ぶことができる真理の一つは,わたしたちが神聖な聖約を交わし守ることによって,わたしたちはキリストの子となり,主の名によって呼ばれる,ということです。

大管長会のダリン・H・オークス管長の次の言葉を読んで,わたしたちがどのように救い主の御名を受けるのかを理解しましょう:

「聖典にのっとり,バプテスマを受ける人は『自分のすべての罪を心から悔い改めたことと,最後までイエス・キリストに仕える決心をして進んでイエス・キリストの名を受けることとを』教会員の前に証明します。(教義と聖約&20:372ニーファイ31:13モロナイ6:3も参照)聖餐にあずかるとき,わたしたちはこの聖約をはじめ,バプテスマの水をくぐるときに交わしたすべての戒めを新たにするのです。」(ダリン・H・オークス「イエス・キリストのみ名を受ける『聖徒の道』1985年7月号,81参照)

  • 聖約を交わし守ることで,あなたはどのように救い主に近づくことができたのでしょうか。

イエス・キリストの御名を受けることについてさらに理解を深める助けとして,モーサヤ5:11-13,15を読んで,ベニヤミン王によるイエス・キリストの御名を受けることに関するさらなる勧告を探してください。

ビデオ「キリストの御名」(3:51;ChurchofJesusChrist.orgにあります)を見て,あなた自身がキリストの御名を受けることが何を意味するのか,さらなるアイデアを探すとよいでしょう。

生徒に,これらの聖句やビデオから得た考えを分かち合ってもらいましょう。次のような追加の質問をするとよいでしょう:「キリストの名をあなたの心にしっかりと記しておくとは,何を意味すると思いますか。」(モーサヤ5:11-12参照)「キリストの名を心にしっかり記しておく人には,どのような祝福が訪れるでしょうか。」「なぜ,日々の思考や行動においてキリストの御名を受けることが,より善いキリストの弟子となる原動力になるのでしょうか。」

あなたがこれまで実際に会った,キリストの御名を受けた人々の例を考えてみてください。

  • どのような振る舞いから,その人たちが主の御名を受けていることが分かりますか。

  • 聖餐はよりよく御名を受けるうえで,どのような役割を果たしますか。

イエス・キリストの御名

主の御名を自分の心の中でどれだけよく受けているかを,生徒が評価するのを助けるために,以下のことを静かに深く考えてもらいます:

  • あなたがキリストの御名を受けていることを示すには,どのような方法があるでしょうか。

  • キリストの御名を受けることで,どのような祝福がもたらされましたか。

今日研究しながら聖霊から受けた考えや印象を,考慮してみましょう。キリストの御名をさらに完全に自分が受けるために,何ができるかを考えましょう。

促しがあったと感じたことに基づいて行動するよう,生徒を励ましてください。キリストの御名を受けたことが,あなた自身の人生にどのように影響したかを分かち合ってください。

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