セミナリー
マスター教義の復習7:マスター教義聖句の応用


「マスター教義の復習7:マスター教義聖句の応用」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「マスター教義の復習7」『モルモン書 教師用手引き』

マスター教義の復習7

マスター教義聖句の応用

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考えにふける若者

マスター教義のおもな目的の一つは,マスター教義聖句が教える教義を,実生活の状況にどのように応用するかを学ぶことで,それこそが特にこの課の目的でもあります。

生徒が疑問への答えを見つけるのを助ける。教師には,生徒からの質問すべてに答える責任はありません。霊的な知識を得るための原則を応用して自ら答えを見つけられるよう,生徒を助けてください。主に忠実に心を向け,主を信頼するよう,生徒を励ましましょう。

生徒の準備:生徒には,すでに学んだ幾つかのマスター教義聖句をおさらいし,それらが現代の10代の若者の生活にどのように応用できるかを,深く考えてもらいます。

学習活動案

この課の代わりに,マスター教義聖句の課を教える必要がある場合もあります。地域や地区のディレクターやコーディネーターが提供する学習進度スケジュールを参照して,必ずセミナリー開講中にマスター教義聖句の課をすべて教えられるようにしてください。

イエス・キリストとその福音には人生を変える力がある

生活に聖文を応用することは,その教えに基づいて行動することです。

聖文の真理を応用することがわたしたちの生活にどう影響するかの一例として,次のビデオを見るか,それを説明する個人的なストーリーを分かち合うとよいでしょう。

若い女性とその父親がモーサヤ3:19で教えられた真理を応用する一例を,「主は,生まれながらの人を捨てるよう教えておられる」(10:51)のタイムコード0:00-5:15を見てください。ビデオは次のウェブサイトにあります:ChurchofJesusChrist.org

次の活動は,クラス全体としてホワイトボードで行い,生徒には自分の学習帳に記入してもらうとよいでしょう。生徒の答えについて簡単に話し合ってください。

学習帳のページの中央に,縦に線を引いてください。片側の上には「前」,もう片方の上には「後」と書きます。知り合いの人または聖文の登場人物で,聖文にあるイエス・キリストの福音の真理を学び応用することによって,よりよい生活を送るようになった人の例を考えてください。「前」の欄には,その人が聖文を応用する前の状態や,その人が何をしていたかを示す単語や語句を,簡潔に挙げてください。「後」の欄には,その人が聖文の真理を応用した後に,救い主の助けでどう変わったかを,簡潔に説明してください。

  • 聖文は,救い主がその人が変わるのを助けるうえでどのように役立ちましたか。

あなたと同年代で,地元の若者に共通すると思われる困難に直面している人について,シナリオを書いてください。シナリオは現実のものでも想像上のものでもかまいませんが,クラスメートや教師が知っている可能性のある人は避けてください。その人の年齢,性別,家族の状況,末日聖徒イエス・キリスト教会の会員か否か,そして現在直面している幾つかの問題や困難などの詳細を含めてください。

生徒がシナリオを書いたら,自分のものと分かるように,紙に印をつけてもらうとよいでしょう。次に,クラスの別の生徒と交換してもらうとよいでしょう。または,生徒全員の紙を集めてもよいでしょう。その場合は,紙を混ぜ合わせてから再度配り,各生徒にクラスメートが書いたシナリオが行き渡るようにしてください。

クラスメートが書いたシナリオに基づいて(交換しなかった場合は自分のシナリオに基づいて),次の質問への答えを深く考え,書き出してもらいます。

  • この若者の状況と,その直面している問題を踏まえると,この人が持つ疑問や感情はどのようなものだと思いますか。それはなぜですか。

  • 救い主がその人をどう思われるか,どのように助けられるかについて,知っていることを教えてください。

聖文の理解と応用

モルモン書前半にある次のマスター教義聖句を復習して,手もとにあるシナリオの若者が理解して応用するのに役立つと思われる聖句を探してください。

生徒に以下の表を提示するか,配ってください。

聖句の場所

重要語句

聖句の場所

1ニーファイ3:7

重要語句

「わたしは行って,主が命じられたことを行います。」

聖句の場所

2ニーファイ2:25

重要語句

「アダムが堕落したのは人が存在するためであり,人が存在するのは喜びを得るためである。」

聖句の場所

2ニーファイ2:27

重要語句

「そして人は,……自由と永遠の命を選ぶことも,あるいは……束縛と死を選ぶことも自由である」

聖句の場所

2ニーファイ26:33

重要語句

「すべての人が神にとって等しい存在なのである。」

聖句の場所

2ニーファイ28:30

重要語句

神は「教えに教え,訓戒に訓戒を加えて,それを人の子らに与え〔られる〕。」

聖句の場所

2ニーファイ32:3

重要語句

「キリストの言葉をよく味わ〔いなさい〕。見よ,キリストの言葉はあなたがたがなすべきことをすべて告げるからである。」

聖句の場所

2ニーファイ32:8-9

重要語句

「あなたがたは……常に祈らなければならない。」

聖句の場所

モーサヤ2:17

重要語句

「あなたがたが同胞のために務めるのは,とりもなおさず,あなたがたの神のために務めるのである……。」

聖句の場所

モーサヤ2:41

重要語句

「神の戒めを守る者〔は〕……すべてのことについて祝福を受ける。」

聖句の場所

モーサヤ3:19

重要語句

「主なるキリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒とな〔れ〕。」

聖句の場所

モーサヤ4:9

重要語句

「神を信じなさい。……神はすべての知恵を備え……ておられることを信じなさい。」

聖句の場所

モーサヤ18:8-10

重要語句

「聖約を主と交わした証拠として,主の御名によってバプテスマを受ける……。」

次の指示を提示し,受け取ったクラスメートの紙で(交換しなかった場合は自分の紙で),この活動を実施してもらいます。

この人の現在の状況を助けるための,簡単な手紙を書いてください。以下の内容を含めてください:

  • 上の表にあるマスター教義聖句から少なくとも一つと,そのほかの役立ちそうな聖句,そしてこの若者に役立つと思う聖句の真理。

  • その人がそれらの真理を応用する幾つかの方法と,応用した場合に天の御父がどのような祝福を与えてくださるか。それらの真理を,あなたやあなたの知人,または聖文の登場人物がどう応用したか,その結果どのような祝福があったかの一例を分かち合うとよいでしょう。

  • それらの真理をこの若者が応用するのを,天の御父とイエス・キリストはどのように助けてくださるか。

十分な時間を取った後,生徒に手紙を掲げてもらってから,はっきり見えるように床の上に置いてもらいます。次に,生徒に自分のシナリオの紙を探し,クラスメートが書いた答えを読んでもらいます。時間があれば,今度は生徒が自分の作ったシナリオに応用できる,別のマスター教義聖句を選んでもらうとよいでしょう。生徒が活動を終えたら,この活動から学んだことを分かち合ってもらいます。この活動を行って,天の御父とイエス・キリストの愛をどのように自分が感じたかを,分かち合ってもらいましょう。生徒には,この課で学んだことや感じたことに基づいて,自分の人生に何を応用したいかを考えるよう勧めてください。

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