セミナリー
マスター教義の復習23:暗記する


「マスター教義の復習23:暗記する」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「マスター教義の復習23」『モルモン書 教師用手引き』

マスター教義の復習23

暗記する

聖文を研究する若い女性

聖句の場所とその教えを暗記しておくと,様々な点で助けになります。この課では,モルモン書の後半にある複数の聖句の場所と重要語句,またはマスター教義聖句全体を暗記してもらいます。

暗記を促す。暗記を苦手とする生徒が自信をなくさないように注意してください。学習障害の可能性がある生徒が,自分に合った暗記方法を見つけるのを助けましょう。

生徒の準備:暗記するマスター教義聖句の重要語句と聖句の場所を選び,分かち合う準備をしてクラスに来てもらいましょう。

学習活動案

この復習の課の代わりに,マスター教義聖句についての課を教える必要が出てくる場合もあります。地域または地区のディレクターやコーディネーターが提供する学習進度スケジュールを参照して,必ずセミナリー開講中にマスター教義聖句の課をすべて教えられるようにしてください。

繰り返すことの大切さ

繰り返すことの価値を生徒が理解できるよう助けますが,ここではあまり時間をかけないようにします。この課の後半で十分な時間を確保して,生徒にマスター教義の語句や聖句を暗記してもらうようにしてください。

学びたいこと,覚えたいことを繰り返すことには大きな利点があります。繰り返しを必要とすることが多い活動を幾つか挙げてください。

  • 何かを何度も繰り返すことによって,今までどのような恩恵を得てきましたか。

役に立つようであれば,人はたいていの場合,新しく学習した内容を数週間後には忘れてしまいますが,復習することで記憶の定着度を高めることができるという事実を簡単に説明するとよいでしょう。また,一度にすべてを暗記するよりも,内容を細かく分割して覚える方が効果的なこともあります。

ジョセフ・スミスに姿を現すモロナイ

モロナイの訪れを受けるジョセフ・スミスの画像を表示します。

今や天の使者となったモルモン書の預言者モロナイがジョセフ・スミスを訪れたとき,モロナイは17歳のジョセフが重要なメッセージを覚えられるように,繰り返しを使いました。

  • これらの訪れについてどのようなことを覚えていますか(ジョセフ・スミス-歴史1:33-49参照)。

  • 同じメッセージを伝えるために神はモロナイを4回も遣わされましたが,そのことから何が分かりますか。

十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,モロナイがジョセフ・スミスを繰り返し訪れて教えたことについて,次のように話しています:

「繰り返しは,聖霊がわたしたちの思いを照らし,心に影響を与え,理解を深めるための手段なのです。」(David A. Bednar, “Repeat Over Again … the Same Things as Before” [Brigham Young University–Idaho devotional, Jan. 26, 2016], byui.edu)

  • マスター教義聖句とその重要語句を繰り返し研究することの利点について,このことからどのようなことが分かりますか。

  • このことは,あなたのために繰り返し,集中するために選ばれた特定の聖句について,どのようなことを意味するのでしょうか。

生徒に次の表を見せるか,コピーを配付してください。あるいは『マスター教義に関する基本文書』(2022年)にあるマスター教義聖句の一覧を表示してください。

生徒には,以前に暗記した聖句の場所と重要語句を復習してから,今日はどの聖句を暗記することに重点を置くかを決めてもらいましょう。

モルモン書マスター教義:アルマ-モロナイ

『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

聖句の場所

重要語句

聖句の場所

アルマ7:11-13

重要語句

「そして神の御子は,あらゆる苦痛と苦難と試練を受けられる。」

聖句の場所

アルマ34:9-10

重要語句

「贖罪が行われなければならず,……無限にして永遠の犠牲でなければならない。」

聖句の場所

アルマ39:9

重要語句

「これからはもう自分の目の欲を追うこと〔のない〕ようにしてほしい。」

聖句の場所

アルマ41:10

重要語句

「悪事は決して幸福を生じたことがない。」

聖句の場所

ヒラマン5:12

重要語句

「あなたたちは……贖い主の岩の上に基を築かなければならない……。」

聖句の場所

3ニーファイ11:10-11

重要語句

「わたしは……初めから,すべてのことについて父の御心に従ってきた。」

聖句の場所

3ニーファイ12:48

重要語句

「わたしや天におられるあなたがたの父が完全であるように,……完全にな〔りなさい〕。」

聖句の場所

3ニーファイ27:20

重要語句

「わたしのもとに来て,……バプテスマを受けなさい。そうすれば,あなたがたは聖霊を受けて聖められ……るであろう。」

聖句の場所

エテル12:6

重要語句

「信仰が試されてからでなければ,証は得られない……。」

聖句の場所

エテル12:27

重要語句

「もし人がわたしのもとに来るならば,……そのとき,わたしは彼らの弱さを強さに変えよう。」

聖句の場所

モロナイ7:45-48

重要語句

「慈愛はキリストの純粋な愛であ〔る〕。」

聖句の場所

モロナイ10:4-5

重要語句

「キリストを信じながら,誠心誠意問うならば……聖霊の力によって,あなたがたはすべてのことの真理を知るであろう。」

生徒は,以下の演習などを使い,聖句の場所と重要語句,または聖句全体を暗記するとよいでしょう。終了後,生徒は二つ目の選択肢で作成する視覚資料を表示し,自分が作成したものが,暗記した内容を保持するのにどう役立つかを説明することもできるでしょう。時間があれば,ほかのマスター教義聖句についても,これらの練習を繰り返すとよいでしょう。

暗記を始める

暗記する手助けとなるように繰り返しを用いながら,聖霊を招いて思いを照らす方法を一つか二つ考えてください。以下の例が役に立つでしょう:

  1. 覚えたいことを細かく区切って,別々に繰り返す。

  2. 暗記したい言葉の全部または一部を使った視覚資料を作る。

  3. 暗記したい聖文の一部を,見ないで暗唱できるようになるまで読む。暗記したい言葉の最初の文字を使うのも役に立つかもしれません。

繰り返すことを計画する

生徒には,クラスの時間外にも暗記を続けることで,記憶の定着度を高めてもらいます。生徒に細かい計画を立ててもらい,数日から数週間にわたって進捗状況を見守ることで,生徒の成功を助けましょう。

数日または数週間にわたって暗記を続ける方法について考えましょう。以下のアイデアが役に立つかもしれません:

  1. 暗記したことを覚えるために天の御父に助けを求めて祈る。

  2. 一日のうちで特定の時間を選び,できるだけたくさん暗唱する。アラームを設定して,毎日同じ時刻に思い出すようにする。

  3. あなたが暗唱している語句をだれかに見てもらい,進捗や記憶の定着を確認してもらう。