「エテル4－5章：『わたしが啓示したことをすべて彼らに明らかにしよう』」『モルモン書 教師用手引き』（2024年）
「エテル4－5章」『モルモン書 教師用手引き』
エテル4－5章
「わたしが啓示したことをすべて彼らに明らかにしよう」
あなたは，主からさらに学ぶ準備ができていると感じていますか。そうでない場合，あなたにできることは何ですか。主はモロナイに，ヤレドの兄弟が受けた示現の記録を封じるよう命じ，人々がヤレドの兄弟のような信仰を持つとき，これらの記録が明らかになると説明されました。この課は，さらなる啓示を得るためにできることを理解する助けとなります。
生徒が聖文に個人的な意味を見いだせるように助ける。聖文の理解を深めるために，様々な学習スキルを使うよう，生徒を励ましましょう。生徒は物語の詳細を調べ，記録と自分の人生を比較して結びつけ，学んだことをどのように実践していくかを決めることができます。
生徒の準備：生徒に，毎日の聖文研究の一環としてエテル4章を読み，主からさらなる啓示を受けるのに役立つ真理を見つけてもらいます。
学習活動案
準備ができたら
あなたやあなたの家族にとって特に価値のある物を思い浮かべてください。
例として，あなたが自分にとって価値のあるものを見せたり，説明したりするとよいでしょう。
-
あなたはその物をほかの人と分かち合いたいかもしれません。ですが，小さな子供にそれを扱わせることに慎重になるのはなぜでしょうか。
-
あなたがその物を子供に託す前に，子供は何を学び，何を行う必要があるのでしょうか。
同様に，主はわたしたちに真理を明らかにしたいと思っておられますが，わたしたちがそれを受け入れる準備ができるまで待たれるのです（アルマ12：9－11参照）。
モルモン書の封じられた部分
わたしたちの準備が整うまで，主が真理を明らかにされるのを待っておられる例として，モルモン書の封じられた部分があります。ジョセフ・スミスは，その部分を開いたり翻訳したりしないように命じられました（エテル5：1参照）。そこにはヤレドの兄弟に与えられた示現の記録が含まれています。
モルモン書の封じられた部分について学ぶ助けとして，括弧内に挙げられている聖句を使って，以下の正誤判定問題に答えてください。
生徒に，少人数のグループでこれらの正誤判定問題の答えを見つけてもらうとよいでしょう。あるいは，生徒に文章を読んで答えを推測してもらってから，聖句を読んで正解かどうかを確かめてもらってもよいでしょう。
最初の3つの答えは正しいですが，最後の二つは誤りです。
-
救い主はヤレドの兄弟に御自身を示し，彼を教え導かれた（エテル3：20）。
-
主はヤレドの兄弟に，かつてこの世にいた地のすべての民と，これからこの世に来るすべての民をお見せになられた（エテル3：25；4：4）。
-
主はヤレドの兄弟に，学んだことを記録し，その記録を封じるよう命じられた。それは主が乱された言語で書き記され，神からの解訳器なしには読むことができなかった（エテル3：21－22，24，27；4：1）。
-
主はヤレドの兄弟に，記録を翻訳するために使用できるとされた3つの石を与えられた（エテル3：23－24，28）。
-
ヤレドの兄弟の記録を読んだ者はいない（エテル4：2－5）。
さらなる啓示を得る
主はモロナイを通し，主のもとに来て，啓示を受け，モルモン書の封じられた部分に含まれたさらなる啓示を受ける準備をするために，わたしたちが行わなければならないことを明らかにされました。
以下に挙げる未完成の原則をホワイトボードに書きます。
エテル4：5－15を注意深く読み，次の真理を完成させる方法を見つけてください。8節と11節の「これらのこと」という言葉はモルモン書を指しています。幕とは，15節の例のように，何かを覆ったり隠したりするために使用されるカーテンや布切れのことです。
-
わたしたちが……とき，主はさらなる啓示で祝福してくださる。
生徒に，この原則を正確に完成させる聖文の語句をホワイトボードに書いてもらいます。それらの語句を見つけた場所の聖句も含めるとよいでしょう。以下は幾つかの例です：
-
「悔い改めて，〔主〕の前に清くなる」（エテル4：6）
-
信仰を働かせる（エテル4：7参照）
-
「これらのことを〔信じる〕」（主がすでに啓示されたこと，特にモルモン書のことを指す）（エテル4：8，11）
-
「〔救い主〕のもとに来〔る〕」（エテル4：13－15）
-
「打ち砕かれた心と悔いる霊をもって」祈る（エテル4：15）
生徒に，これらの語句について質問があるかどうかを尋ねるとよいでしょう。もし質問があれば，以下の活動を行ってください：
これらの語句のいずれかをよりよく理解するのに役立つ場合は，『聖句ガイド』や『トピックと質問』，または「福音ライブラリー」アプリでキーワードを調べてください。例えば，『聖句ガイド』の「打ち砕かれた心」の項を調べると助けになるかもしれません。
生徒がこれらの行動の重要性を理解し，実感できるよう，次の中から少なくとも一つを行ってもらいます：
-
聖典や現代の例で，これらの行動を一つ以上行っている人について考えてみましょう。これらの行動が主からの助けや啓示にどのようにつながったかを書いてください。
-
これらの行動を一つ以上行ったことで，あなたの生活の中で主からの答えや導きが得られたときのことを考えてください。（一例としては，モルモン書のこれまでの研究を通して何を学び，何を信じ，そしてそれがどのようにあなたの人生に啓示をもたらしたかについて深く考えたとき，などです。）
生徒に，自分の例と経験を分かち合ってもらいます。
-
5－15節で主が述べられたように生活すると，主がより多くの啓示をもってわたしたちを祝福してくださるのは，なぜだと思いますか。
-
主が述べられたような人物になれないと，さらなる啓示を受ける準備ができないのはなぜでしょうか。
-
このことから，主について何が分かりますか。また，主はわたしたちがどのような人物になることを望んでおられると分かりますか。
わたしたちがヤレドの兄弟と同じ信仰を働かせるとき，主は「自分がふさわしいと思うとき」（2ニーファイ27：21）に，モルモン書の封じられた部分を明らかにされます（エテル4：7参照）。同様に，主があなたに与えるのを待っておられるさらなる啓示があるかもしれません。この課の締めくくりとして，以下のことを行ってください：
-
信仰を働かせ，聖別された人々についてこれらの聖句に書かれたことを復習し，自分がどのような点で彼らに似ているのか，また，どのような点を改善する必要があるのかを深く考えましょう。
-
主からさらなる啓示を受けるために主があなたに行うよう望んでおられることを知るため，深く考え，祈りましょう。学習帳にあなたの考えや感じたことを書いてください。
今日学んだことについて，あまり個人的なことでなければ，考えや感じたことを数人の生徒に分かち合ってもらいます。あなた自身の考えと証も分かち合います。