セミナリー
マスター教義の復習24:理解し,説明する


「マスター教義の復習24:理解し,説明する」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「マスター教義の復習24」『モルモン書 教師用手引き』

マスター教義の復習24

理解し,説明する

聖文を研究する若い男性

マスター教義は,あなたが救い主の教義を理解し,自分の言葉で説明するのに役立ちます。この課には,モルモン書の様々なマスター教義聖句の真理について理解を深めて,説明する機会が用意されています。

生徒のことをもっと知る。生徒のことを知る機会を探してください。観察し,真剣に質問することで,その生徒にとって何が重要なのかをよりよく知ることができます。生徒について理解を深めるほど,あなたが生徒の必要とすることに焦点を当てて教えられるよう,聖霊が助けてくださいます。

生徒の準備:生徒に,モルモン書のマスター教義聖句を一つ,祈って選び,より深く理解したいことを研究してもらうとよいでしょう。生徒には,その聖句について家族,親しい友人,または教会の指導者と話し合い,そこから学んだことを分かち合う準備をしてきてもらいます。

学習活動案

この復習の課の代わりに,マスター教義聖句についての課を教える必要が出てくる場合もあります。地域または地区のディレクターやコーディネーターが提供する学習進度スケジュールを参照して,必ずセミナリー開講中にマスター教義聖句の課をすべて教えられるようにしてください。

質問をする

生徒に,クラスの中であまりよく知らない人を見つけてもらうとよいでしょう。生徒に数分間,お互いを知るのに役立つ質問をし合ってもらいます。役に立つようであれば,「何をするのが好きですか」や「学校で好きな科目は何ですか」などの質問の例を挙げてください。

あなたのよく知っている人のことを思い浮かべてください。

  • どのようにしてその人のことを知るようになりましたか。

  • 質問をするということは,その人を知るためにどのような役割を果たしましたか。

  • まったく質問をしなかったとしたら,その人との関係はどのように異なっていたでしょうか。

だれかを知るためには直接質問をすることが重要なのと同じように,イエス・キリストをよりよく知り理解するためには,聖文を研究する際に質問をすることが不可欠です。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,「聖文の導きを実行するには,具体的な質問をするとよいでしょう」と教えています(「聖文の導きに従って生活する『リアホナ』2001年1月号,19)。

マスター教義聖句に関する質問をすることは,わたしたちが教義をよりよく理解し,主の導きをより完全に人生に招き入れるのに役立ちます。

モルモン書最後の12のマスター教義聖句の場所を表示するか,『マスター教義に関する基本文書』(2023年)のどこで見つけられるかを生徒に示すとよいでしょう。この復習には,モルモン書の全24のマスター教義聖句を使うか,クラスの必要性に応じて幾つかを選ぶこともできます。

マスター教義聖句の一つを使用して,クラスで次の活動を行うとよいでしょう。その後,生徒に別のマスター教義聖句を選んでもらい,この活動を繰り返してもらいます。生徒の必要や好みに応じて,グループや二人一組,または個人で取り組むことができます。

マスター教義聖句から,よりよく理解したいと思う聖句を一つを選び,注意深く読んでください。聖句をよりよく理解するために,その聖句に関する質問を少なくとも二つ考えて,それを書き留めてください。例えば,3ニーファイ27:20を読む際には,「聖められるとはどういう意味でしょうか」と疑問に思うかもしれません。または,モロナイ10:3-5を読むときには,「『誠心誠意』問うとはどういうことでしょうか」と思うことでしょう。

あなたが考えた質問への答えを見つけてください。『聖句ガイド』「トピックと質問」,総大会の話などの聖文研究ツールが使用できます。前後の節を研究してその節の背景をよりよく理解するなど,あなたが知っているほかの聖文研究手法を使うとよいでしょう。

生徒が積極的に交流し合えるように,自分が選んだマスター教義聖句とそれに伴う質問を紙に書いてもらってもよいでしょう。ほかの生徒とその紙を交換してもらいます。あるいは,生徒に紙を前に渡してもらい,集めてから混ぜ合わせ,ランダムに1枚ずつ配るとよいでしょう。生徒に,もらった紙に書かれている質問に対する答えを記録してもらいます。十分な時間を取った後,紙に名前が書かれている生徒へ,その紙を返却してもらいます。

ほかの生徒が書いた答えを深く考える時間を設けて,役に立つようであれば,聖句や祈りなどを通してほかの答えを見つけてもらいます。

研究している間に,すべての疑問に対する答えが見つかるとは限らないことを忘れないでください。しかし,あなたが主を信じる信仰を働かせ続けるとき,主はあなたが求めるものの真理を知るのを助けてくださるでしょう。

複数の生徒に,選んだマスター教義聖句と書き込んだ質問,そして自分やクラスメートが見つけた答えを発表してもらいましょう。さらにその聖句が,救い主またはその福音について理解するのにどのように役立ったかを尋ねるのもよいでしょう。

時間がある場合(または別の日に),ほかのマスター教義聖句で同じ活動を繰り返してもよいでしょう。

聖文について質問し,答えを求め続けるよう生徒を促します。