セミナリー
エテル7-11章:「そのようなことをすれば,必ず囚われの身に陥ることになる」


「エテル7-11章:『そのようなことをすれば,必ず囚われの身に陥ることになる』」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「エテル7-11章」『モルモン書 教師用手引き』

エテル7-11章

「そのようなことをすれば,必ず囚われの身に陥ることになる」

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独房にいる女性

神はわたしたちを愛しておられるので,わたしたちに災いを警告し,戒めを守るよう励ますために預言者を召されます。ヤレド人は,ヤレドの兄弟からの警告に耳を傾けなかったため,何世代にも及ぶ困難な結果を招きました。この課は,主の預言者に従うことの重要性を感じるのに役立ちます。

預言者の言葉を確信と目的を持って教える。主の御心と目的は預言者を通して伝えられます。聖典に記録されているものであれ,現代に語られたものであれ,預言者の教えに頼ることで,導きと守りを得ることができると生徒が認識できるよう助けてください。

生徒の準備:生徒には,現代を生きるわたしたちが受けた,預言者の勧告や警告を幾つか分かち合う準備をしてきてもらいます。『青少年の強さのために-選択の指針』(小冊子),または最近の総大会の説教から例を見つけてもらうとよいでしょう。

学習活動案

囚われの状態

次の画像を表示するか,簡単な牢獄の絵をホワイトボードに描いてください。

次の絵を見てください。この人は,何を考えたり感じたりしているでしょうか。

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牢獄にいる男性

過去にどのような選択をした結果,徐々にこのような状況に陥ったのか,また,この人はなぜそのような選択をしたのかをよく考えてください。

罪深い行動を取ると,人は霊的および肉体的な囚われの状態になる可能性があります。

今日は,霊的な囚われの状態を避けるための重要な方法を理解するのに役立つ話を研究します。研究しながら,学んだことを自分の生活に当てはめる方法を理解するのに役立つ,御霊の促しに注意を向けてください。

「そのようなことをすれば,必ず囚われの身に陥ることになる」

ヤレド人は約束の地に到着した後,忠実に主に仕え,増えて,その地で強くなりました(エテル6:17-18参照)。ヤレドとその兄弟は生涯の終わりが近づいたとき,民を集めて話しました。

エテル6:19-23を読み,民が望んだことを見つけてください。

  • ヤレドの兄弟は,23節で民にどのような警告を与えましたか。

もし自分がこの状況に置かれていたとしたら,どのように応じていたかを生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。神と預言者に関する知識が,自分の決断にどのような影響を与えたと思うか,生徒に考えてもらうとよいでしょう。生徒の答えは,神とその預言者に対する信仰と証を築くことができます。

警告の成就

ヤレドの兄弟が警告したにもかかわらず,それでも民は王を持つことを選びました。何人かの息子たちが拒否した後,ヤレドの息子オライハはようやく王になることに同意し,生涯にわたって義にかなった統治をしました(エテル6:24-297:1参照)。しかし,王を持つことは囚われの身になることにつながるというヤレドの兄弟の預言は,ヤレド人の歴史を通して何度も成就しました。

次の聖句を読み,ヤレドの兄弟の預言がどのように成就したかの例を見つけてください。これらの聖句の場所を自分の聖典のエテル6:23の近くに書いておくとよいでしょう。

希望する生徒に,次の聖句の一部または全部を,順番に声に出して読んでもらいます。聖句の全部を読まないことにした場合も,エテル7:1-5は読み飛ばさないようにしてください。この聖句では,ヤレドの兄弟の預言が成就したことが具体的に述べられています(エテル7:5参照)。また,預言者エテルが紹介されているエテル11:20-23も読むとよいかもしれません。

  • これらの聖句で印象に残ったことは何ですか。

  • 主の預言者を拒んだ結果に関するこの話から,わたしたちはどのような真理を学べるでしょうか。

この話から学ぶことができる一つの真理は,主の預言者を拒むことは囚われの身につながる,ということです。

  • 主の預言者を無視したり拒んだりすることで囚われの身になってしまう人の例としては,どのようなものがありますか。

    生徒が前の質問について助けを必要とする場合は,知恵の言葉に従わないことや,ポルノグラフィーを見ることは依存症という囚われの状態につながるといった例を,幾つか分かち合うとよいでしょう。あらゆる形の罪が,わたしたちの生活における聖霊の力を低下させてしまうことを,必ず生徒に理解してもらいます。

  • 人々が,主が預言者を通して与えられる勧告や警告を無視する方を選ぶのは,なぜだと思いますか。

主の預言者たちによる現代の勧告

この真理が今日でもどのように当てはまるかを生徒が理解できるよう助けます。以下の活動はそのための一例です。

現代の預言者や使徒による勧告や警告を見つけてください。『青少年の強さのために』(小冊子),または最近の総大会の説教で見つけることができるでしょう。勧告に従うとどのように祝福されるのか,またそれを無視するとどのような結果を招くのか,具体的な言葉や表現を見つけてみてください。

生徒を少人数のグループに分け,各グループに『青少年の強さのために』(小冊子)から異なるトピックを割り当て,この活動を行いながら研究してもらうとよいでしょう。以下の質問を表示するとよいでしょう。十分な時間を取って,答えをグループで話し合ってもらいます。

  • どのような警告や勧告を見つけることができましたか。

  • この勧告に従うと,主はどのような方法でわたしたちを祝福してくださるでしょうか。

  • この勧告やこれらの警告を無視すると,どのようにして人は囚われの状態になるのでしょうか。

生徒が考え終えたら,自分の洞察をクラス全体に発表してもらいます。

上記の質問に対して見つけた答えを分かち合ってもらうと,生徒の役に立つかもしれません。例えば,『青少年の強さのために』の「神の光の中を進む」の項から勧告を研究した生徒には,わたしたちが見たり,読んだり,聞いたり,参加したりするものが,良い考えを招いたり,御霊に対する感受性を鈍らせたりする可能性があることを指摘するとよいでしょう(『青少年の強さのために』〔小冊子〕18参照)。

自分の生活に応用する

主の預言者の勧告や警告に自分がどう対応したか,預言者に従うことで受けた祝福,より忠実に従う必要があると思われる勧告について考えてください。

生徒に,預言者を通して得た主の勧告に従ったとき,主がどのように自分を祝福してくださったか,例を分かち合ってもらうとよいでしょう。あなたの個人的な経験を分かち合ってもよいでしょう。

以下は,主の預言者の勧告を無視した結果として囚われの状態を経験し,落胆しているかもしれない生徒の助けとなります。モーサヤ7:33をクラス全体で読むとよいでしょう。

預言者を通して主が与えられた勧告と警告を無視したことによる結果を経験して,落胆しているかもしれない人もいるでしょう。しかし,たとえわたしたちが過ちを犯したとしても,主に立ち返るとき,救い主はわたしたちを囚われの状態から救い出してくださいます。例えば,エテル7:25-27を読み,人々が悔い改めて神に立ち返ったときに起こったことに注目してください。

  • この聖句から主についてどのようなことが学べますか(モーサヤ7:33も参照)。

ある人が霊的な囚われの状態を経験した後に,主の救いをどのように経験したかの例を見るには,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「すぐに与えられる神の慈しみ」のタイムコード3:37-6:33を見るとよいでしょう。

今日話し合った真理を証し,自分の霊的な印象に基づいて行動するように生徒を促しましょう。

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