セミナリー
第1課—大背教:救い主の教会の回復の必要性


「第1課—大背教:救い主の教会の回復の必要性」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

「大背教」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第1課:回復の宣言

大背教

救い主の教会の回復の必要性

闇を打ち破る光

現世における務めの間に,イエス・キリストは御自分の教会を設立されました。御自分の死と復活の後,救い主は使徒たちに,御自身の神権の権能と鍵をもって教会を導くよう命じられました。激しい迫害と使徒たちの死によって,人々は生ける預言者から神の指示を得られない状態で取り残されました。イエス・キリストの教えと教義がゆがめられ,その結果,大背教と呼ばれる時代になりました。この課は,末日におけるイエス・キリストのまことの教会の回復の必要性を,生徒が理解するのに役立ちます。

学習活動案

回復前の生活

二人一組か少人数のグループに分かれて,以下の問いについて話し合うよう生徒に勧めるとよいでしょう。回復前の人々は,どのような仕事やレクリエーションを行っていたか,どこに住んでいたか,彼らの家はどのようなものだったか,どんなものを食べていたかなど,より詳細な問いについて生徒に話し合ってもらってもよいでしょう。

レッスンのこの部分で,補足学習活動「大背教の時代の宗教上の混乱を想像する」を利用してもかまいません。

あなたが今ではなく,1800年に生きていたと想像してください。

  • あなたの生活は今とどのように違いますか。

    違いの一つは,地上でイエス・キリストの福音なしに生活することだったと説明します。そうした暮らしがどのようなものかを生徒が考えやすくするために,以下のような質問をするとよいでしょう。

  • 天の御父およびイエス・キリストとあなたの関係はどのようなものだったと思いますか。

  • あなたには,どのような疑問や不安があったでしょうか。

大背教

大背教につながった幾つかの出来事を生徒が理解できるように,これらの出来事について知っていることを発表してもらうか,以下の要約の幾つかを用いるとよいでしょう。ビデオ「 キリストの教会の回復 」のタイムコード0:30-2:05を使うこともできます。このビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。

5:1

人々が福音の真の教義に背を向け,主に認められた僕たちを拒むときに背教が起こります。背教の時代の一つは,新約聖書の時代の後,救い主が御自分の教会を設立し,使徒たちに教会を導くよう命じられた後に起こりました。

「救い主と使徒の死後,福音の原則はゆがめられ,教会の組織と神権の儀式に独断的な変更が加えられました。こうして悪が広範囲にわたってはびこったため,主は神権の権能をこの地上から取り去られました。」(「トピックと質問」の「背教」の項,topics.ChurchofJesusChrist.org

次の聖句を読んで,大背教の間の地上の状況を見つけてください。

生徒は,個人またはグループでこれらの聖句を研究することができます。各グループに一つの聖句を割り当てて研究してもらい,見つけたことをクラスで発表してもらってもよいでしょう。

生徒がこれらの聖句から学んだことを話し合えるよう,次のような質問をします。この話し合いの一環として,大背教の間,救い主の教会と権能は地上にありませんでしたが,それでも神を愛し,自分の理解に従って神に忠実に従おうと努力した人が大勢いたことを説明するとよいでしょう。

  • 大背教の時代の世界の状態を表す言葉や表現にはどのようなものがありますか。

  • イエス・キリストのまことの福音にあずかることができないということは,飢饉とどのように比べられるでしょうか。イエス・キリストと主の福音は,どのようなものを与えて,世に命と養いをもたらしているでしょうか。

  • 大背教とその結果について理解することが大切なのはなぜだと思いますか。

前の質問の答えとして,生徒は次のような真理を言うかもしれません:大背教の影響を乗り越えるために,イエス・キリストの教義と権能を回復しなければならなかった。この真理をホワイトボードに書くとよいでしょう。

救い主の福音の回復

世界の歴史の中で,天の御父は,真理を確立して福音を告げ知らせるために預言者を召すことにより,背教に陥った御自分の子供たちを何度も助けてくださっています。わたしたちの神権時代に,主は預言者ジョセフ・スミスを通して福音の回復を始められました(ジョセフ・スミス—歴史1:15-20教義と聖約1:17参照)。

次の「イエス・キリストの完全な福音の回復:200周年の世界への宣言」の課は,末日における救い主の福音の回復についてさらに研究する機会を生徒に提供します。

背教の期間の後,福音でその子供たちを祝福されるという,神のパターンを生徒が認識できるように,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「神権時代—背教と回復のパターン」(6:52)を見せてもよいでしょう。ビデオを見ながら,天の御父とイエス・キリストについてどんなことを学んだり感じたりするかを生徒に考えてもらいます。

6:55
  • 天の御父とイエス・キリストが背教の時代に福音を地上に回復したいと願われたことから,御二方についてどのようなことが学べるでしょうか。

  • 回復されたイエス・キリストの福音は,あなたが霊的に成長するうえでどのような助けを与えてくれますか。

大背教と回復の必要性を説明する

生徒が学んだことを理解していることを示せるように,次のシナリオを話して,それに答える機会を提供するとよいでしょう。

教会員ではないけれども,あなたの信仰に興味を持っている友達がいると想像してください。少し話した後,あなたの友達は「世界にたくさんキリスト教の教会があるのはなぜかって考えたことはない?こんなにたくさんの教会があるのに,みんながどうやって自分の教会を決めているのか分からないな」と言っています。

学習帳に,友達の助けとなる聖文やアイデアを書いた簡単な概要を書いてください。大背教と回復の必要性について今日学んだことを必ず含めてください。大背教の影響を克服するために,救い主の教義,権能,教会の回復が必要だった理由を,自分の言葉で表現してみてください。

今日のレッスンで話し合った真理について,自分の証を伝えることを考えてください。今日学んだことや回復の重要性をほかの人に伝える機会が得られるように祈ることを,生徒に勧めるとよいでしょう。