セミナリー
第3課—教義と聖約の序文:イエス・キリストの声を聞く


「第3課—教義と聖約の序文: イエス・キリストの声を聞く」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

「教義と聖約の序文」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第3課:回復の宣言

教義と聖約の序文

イエス・キリストの声を聞く

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イエス・キリスト

教義と聖約では,現代の人々に語りかけられている主御自身の言葉を学ぶことができます。その中にはわたしたち個人に対するものも含まれています。この課は,生徒が教義と聖約の研究を始めるに当たり,救い主について学ぶ備えをするのに役立ちます。

学習活動案

自分自身を知る

レッスンを始めるに当たり,その人のことがより深く分かるようになる質問をクラスメートにするよう,生徒を招いてみましょう。例えば,「時間があるときにあなたは何をしていますか」と尋ねてもよいでしょう。

クラスメート同士で会話する時間を持った後,次の事柄について話し合うとよいでしょう。

あなたが最もよく知っていると感じる人について考えてください。

  • どのようなことから,その人のことがそれほどよく分かるようになりましたか。

生徒に,イエス・キリストをどれほどよく知っていると感じているか,またイエス・キリストをさらによく知るために現在どんなことを行っているかを,静かに深く考えてもらいます。

教義と聖約の中で,イエス・キリストは,御自身のことをわたしたちがよりよく分かるようになる方法を幾つか説明し,それによって受けられる祝福を約束してくださいました。

教義と聖約19:23-24を読み,救い主の招きと救い主が示された約束を見つけてください。

  • これらの節にある救い主の招きは,わたしたちが救い主をよりよく知るためにどのように役立つと思いますか。

  • これらの節の救い主の言葉から,救い主についてどのようなことが分かりますか。

救い主のことを学び,救い主の言葉に耳を傾ける際に救い主の平安を得ることができるという,23節の救い主の約束を指し示すとよいでしょう。この約束について,生徒にもっと深く考えてもらうことも有効でしょう。イエス・キリストからもたらされる平安をどのくらいの頻度で感じるか,そして,もっと平安を感じると自分の生活にどのような影響があるかを評価してもらってもよいでしょう。

教義と聖約を研究する

今年は,家庭や教会,セミナリーで教義と聖約を研究する機会があります。研究する際に,イエス・キリストについて学び,キリストの言葉に耳を傾ける機会がたくさんあるでしょう。それは救い主をさらによく知り,救い主が約束された平安を経験するのに役立ちます。

  • 教義と聖約について,あなたはすでにどのようなことを知っていますか。

教義と聖約に,自分にとって特に意義深い聖句がある生徒もいるかもしれません。希望する生徒何人かに,その聖句を発表してもらい,それが意義深いと思う理由を説明してもらうとよいでしょう。好きな聖句を幾つか紹介しても構いません。

その後,生徒に教義と聖約の序文を開いてもらいます。

教義と聖約の序文第1-3段落第8段落の最後の文を読んでください。読みながら,教義と聖約を研究することが,イエス・キリストをさらによく知るためにどれほど役立つかを示す語句を見つけてください。

  • 教義と聖約がほかの聖典とどのように異なっているかについて,どのようなことを学びましたか。

  • 何が教義と聖約を「非常に貴重なもの」にしているのでしょうか。

教義と聖約の中の救い主の声

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イエス・キリスト

これらの段落から学ぶことができる一つの真理は,教義と聖約を研究すれば,今の時代にわたしたちに語られる救い主の声に触れ,救い主についてさらに学ぶことができる,ということです。

教義と聖約18:33-36を読み,この真理に関連する救い主の教えを見つけてください。

時間を取って,教義と聖約でイエス・キリストが語っておられる例を幾つか生徒に見つけてもらうとよいでしょう。教義と聖約のどの部分でもいいので,自分の聖典を開いて,主が語っておられる例を探すように勧めるとよいでしょう。

  • 教義と聖約にある救い主の言葉を読むことにより,あなたの生活にどのような祝福がもたらされると思いますか。

必要に応じて,救い主の言葉を研究すれば,救い主についてたくさん学べることを指摘します。主の特質や望み,そして主にとって大切な事柄について,わたしたちはさらに理解することができます。また,イエス・キリストと天の御父は,その完全さにおいても性質においても等しく,御二方は目的を一つにしておられることを指摘するとよいでしょう。したがって,生徒はイエス・キリストを知ろうとしているとき,同時に天の御父についてもさらに学んでいるのです(ヨハネ14:9参照)。

天の御父とイエス・キリストを知るようになれば,御二方に対する愛が増し,御二方だけが与えられる平安を経験することができます。

教義と聖約を研究する間ずっと,天の御父とイエス・キリストについて学ぶことに集中してください。学習帳の一部を整理したり,「福音ライブラリー」アプリにメモを取ったりして,御二方について理解したことを記録しておくと良いかもしれません。一年中いつでも,理解したことのリストに追加することができます。天の御父とイエス・キリストについて学んだことが,御二方に対するあなたの愛と信頼にどのように影響するかを考えてください。

次の学習活動により,生徒は教義と聖約にある救い主の言葉から天の御父とイエス・キリストについて学べることの例を知ることができます。生徒をグループに分け,各グループに研究する聖句を一つまたは複数割り当てるとよいでしょう。

教義と聖約から以下の幾つかの聖句にある救い主の言葉を研究してください。あなたが研究する節から,天の御父とイエス・キリストについて学べることに注意を払ってください。

次の最初の質問に対する生徒の答えをホワイトボードに書きましょう。または,複数の生徒にホワイトボードのところに来てもらって,自分の考えを書いてもらってもよいでしょう。

  • これらの聖句は,天の御父とイエス・キリストについてどのようなことを理解するのに役立つでしょうか。あなたはなぜ,御二方についてこれらのことを知るのが重要だと思いますか。

  • これらの節で天の御父とイエス・キリストについて学んだことは,あなたが平安を感じるのにどのように役立ちますか。

聖文研究の目標を立てる

以下の事柄を伝えて,生徒が今年の教義と聖約の研究に関連した目標を立てるための時間を取ります。

毎日福音を研究するよう生徒を励ます方法をさらに知るには,「教師養成スキル—熱心に学ぶよう勧める」訓練にある「生徒が毎日の聖文研究の目標を作れるよう助ける」というタイトルの訓練を参照してください。

セミナリーの目的の一つは,日々の聖文研究を通して天の御父とイエス・キリストに近づくのを助けることです。教義と聖約の研究に関連する目標を立てるために,聖霊を通して霊感を求めてください。目標を立てる際には,次の質問について考えます。

  • いつ,どこで,毎日の聖文研究を行うか。

  • 毎日の研究時間はどのくらいにするか。

  • 聖文研究の時間にもっと聖霊を招くにはどうすればよいか。

あなたの目標を学習帳に書き留めましょう。

生徒が書き終えたら,前の質問の一部またはすべてに対する答えを発表してもらってもよいでしょう。

目標の達成に向けて努力するよう生徒を励まします。そうすれば,救い主の声を聞き,救い主から導きを受けやすくなると約束します。一年を通して時々,生徒が目標を思い出し,自分の進歩を評価する機会を提供します。

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