セミナリー
第37課:教義と聖約21章:忍耐と信仰をもって預言者の言葉を受け入れる


「教義と聖約21章:忍耐と信仰をもって預言者の言葉を受け入れる」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「教義と聖約21章」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第37課:教義と聖約20-22章

教義と聖約21章

忍耐と信仰をもって預言者の言葉を受け入れる

ラッセル・M・ネルソン大管長

教義と聖約21章の啓示は,末日聖徒イエス・キリスト教会が組織された1830年4月6日に受けたものです。この啓示の中で,救い主は御自分の教会の会員に,救い主の預言者の勧告に従うようにと教えられました。この課では,生徒に,忍耐と信仰をもって主の預言者の言葉に従えるようになってもらいます。

学習活動案

勧告に従う

以下の話を見せてください。生徒が必要としている事柄や置かれている状況に近い,別の話を作っても結構です。

総大会を聞いているときに,友達から「預言者が今言ったこと聞いた?」というメールが届いたとします。「わたしは違うと思うの!」と友達は書いてきています。

  • このようなメッセージが来たら,あなたはどう思うでしょうか。

  • 預言者の勧告に従うかどうかを決める前にその友達が考えるべき重要な事柄には,どのようなものがありますか。

今日は主の預言者に関する主の教えを幾つか研究することを,生徒に説明します。預言者の勧告に従うことがどれほど大切かを,生徒に心の中で深く考えてもらいます。主の預言者に従う意欲と能力を高めるのに役立つ真理を見つけるよう生徒に勧めてください。

忍耐と信仰を尽くして

末日聖徒イエス・キリスト教会が組織された1830年4月6日,主は教義と聖約21章にある啓示をジョセフ・スミス与えられました。この啓示の中で,主は預言者に従うことについて重要な勧告を与えられました。

教義と聖約21:1-3を読み,主が預言者ジョセフ・スミスを指して使われた称号を見つけてください。

  • この称号から考えて,主の新しく組織された教会の会員にとって,神から召された預言者がいることが祝福となったのはなぜでしょうか。

マスター教義のアイコン 教義と聖約21:4-6はマスター教義聖句です。見つけやすいように,マスター教義聖句には特別な印を付けるとよいでしょう。

教義と聖約21:4-5を読み,預言者ジョセフ・スミスの言葉をどのように受け取るべきかについて,主が聖徒たちに与えられた勧告を見つけてください。

4-5節の代名詞がだれを指すのかが分かると,生徒のためになるかもしれません。ホワイトボードに次の言葉と定義を書くとよいでしょう:「あなたがた」(教会員);「彼が」「彼の」(預言者ジョセフ・スミス);「わたし」「わたしの」(イエス・キリスト)

  • この中でどの言葉が印象に残りましたか。それはなぜですか。

  • この節から学んだどのようなことが,主の預言者の勧告に従うことにためらいを感じている人の助けとなるでしょうか。

必要に応じて,5節の「忍耐と信仰を尽くして」という言葉を強調します。ニール・L・アンダーセン長老の言葉を紹介する前に,主の預言者の言葉を聞き入れるのに忍耐や信仰が必要なことがあるのはなぜかを生徒に尋ねるとよいでしょう。

十二使徒定員会のニール・L・アンダーセン長老は,預言者に従おうとするときに,どうすれば忍耐と信仰を示せるかについて次のように教えています:

16:4
ニール・L・アンダーセン長老

「時折,自分の見解が主の預言者の教えと初めから一致しなくても,驚かないでください。ひざまずいて祈るなら,それはわたしたちにとって,学び,へりくだる機会となります。わたしたちは神を信頼し,信仰をもって前進します。やがて天の御父から,霊的により明瞭な教えを受けられると知っているからです。」(ニール・L・アンダーセン「神の預言者『リアホナ』2018年5月号,26)

預言者や使徒の勧告の中で従うのが難しいものについて,生徒に考えてもらいます。忍耐強くなり,信仰が強くなると,預言者の勧告に従うのにどう役立つか,深く考えてもらうとよいでしょう。

主の預言者に従うことで得られる祝福

教義と聖約21:6を読んでください。預言者を通して与えられる主の言葉を忍耐と信仰をもって受け入れる人に主が約束された,3つの祝福を見つけてください。

  • 6節の主の教えに基づいて,以下の文章を完成させてください:主の預言者を通して与えられる主の言葉を,忍耐と信仰をもって受け入れるとき,    

    生徒は,次のように文章を完成させるかもしれません:主の預言者を通して与えられる主の言葉を,忍耐と信仰をもって受け入れるとき,主は闇の力を追い払い,天から祝福を与えてくださって,わたしたちはサタンから守られます。

  • これらの約束が何を意味すると思うか,自分の言葉でかいつまんで言うとどうなりますか。

    震わせるという言葉には,支柱や容器から何かを取り外したり,出したりするという意味もあることを説明すると,生徒のためになるかもしれません。この節は,祝福は天から放たれ,預言者の言葉を受け入れる者に与えられるという意味に読み取ることもできます。

  • これらの約束から,主についてどのようなことが分かりますか。

  • これらの約束を知ると,主の預言者に従いたいというわたしたちの望みはどう変わってくるでしょうか。

今日,主の預言者に従う

次の活動では,生活の中で従おうと努力することのできる現代の預言者の勧告を,生徒に見つけてもらいます。以下の指示を見えるように掲示し,時間を十分に取って,生徒がこの活動を行えるようにしてください。

現代の預言者や使徒から与えられた勧告の中で,自分の生活に取り入れたいと思うものを探してください。自分に関係ある勧告や招きを見つけるには,『青少年の強さのために-選択の指針』(2022年),または最近の総大会の説教を活用してください。

研究した後,以下の質問の答えを学習帳に書いてください。

  • どのような招きや勧告が見つかりましたか。

  • その預言者の勧告に従うためには,何を忍耐し,どんなことに信仰を持つ必要がありますか。

  • その勧告に従うと,神からどのような祝福を受けられることが分かりましたか。

  • 生活の中でその勧告に従うとしたら,あなたは具体的にどのような行動を取ろうと思いますか。

生徒が学習を終えたら,学習帳に記録した答えを発表する機会を設けてください。この話し合いの中で,何人かの生徒に,ここで話題に出た預言者の勧告に従うことで自分やほかの人がどのような祝福を受けてきたかを発表してもらうとよいでしょう。自分の生活の中で経験したことを,教師が例として紹介してもいいかもしれません。

自分で立てた目標に従って行動し,預言者の教えに従うことが自分とイエス・キリストとの関係にどのような影響を与えるかに注意を払うよう,生徒に勧めます。今後のレッスンの中で,目標の達成状況を評価する機会があることを説明します。

暗記する

この課でマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記し,今後のレッスンで復習できるようにするとよいでしょう。教義と聖約21:4-6の重要語句は,「あなたがたは……あたかもわたし自身の口から出ているかのように,〔預言者〕の言葉を受け入れなければならない」です。暗記活動のアイデアは,付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。