セミナリー
第45課:教義と聖約29:9-29:イエス・キリストの再臨


「教義と聖約29:9-29:イエス・キリストの再臨」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「教義と聖約29:9-29」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第45課:教義と聖約29章

教義と聖約29:9-29

イエス・キリストの再臨

イエス・キリストの再臨

イエス・キリストの再臨は,大いなる恐るべき日になります。イエス・キリストの使者と教えを拒む者は,自らの選択の結果に苦しむでしょう。主に従おうと努力している人々は,贖い主が地上に戻って来られるのを見る喜びを得るでしょう。主は人々を悪事と悲しみから救い,千年の間,彼らとともに住まれます。この課は,生徒がイエス・キリストの地上への再臨を心待ちにし,喜びを感じる助けとなります。

学習活動案

恐れか,それとも喜びか

この課の冒頭にあるようなイエス・キリストの再臨の絵を見せます。絵の近くに1から10までの目盛りを作り,1は「恐れ」で,10は「喜び」とします。何人かの生徒に,救い主の再臨について,10代の若者の多くはどのように感じていると思うかを,1から10までの目盛り上に印を付けてもらいます。どうしてその目盛りに印を付けたのか,説明してもらいます。

それから,以下の質問に対する答えを,黙って学習帳に書いてもらいます。

  • イエス・キリストの再臨について考えるとき,あなたはどのように感じますか。それはなぜですか。

  • 再臨について考えるとき,あなたは救い主に焦点を当てる傾向がありますか。それとも救い主の再臨に先立つ困難に目を向けがちですか。そこに目を向けることは,あなたの気持ちにどのような影響を与えますか。

必要な時間を取り,生徒が次の段落の内容を理解できるようにします。

末日には多くの試練と大きな悪事が存在し,「艱難と荒廃」が悪人のうえに送られるのは確かです(教義と聖約29:8参照)。また,救い主の再臨によって試練や悪事が引き起こされるのではないということを理解することも大切です。救い主の再臨は弟子たちを試練や悪事から救い出します。救い主に従う者にとって,再臨は想像をはるかに超えたすばらしいものとなるでしょう。今日研究するときには,忠実な人々がイエス・キリストの再臨について考えるときに喜びと希望を感じることができる理由を見つけてください。

キリストの再臨を喜ぼう!

教義と聖約29:10-13を読み,喜ぶべき理由となる言葉やフレーズを見つけてもらいます。

マスター教義のアイコン 教義と聖約29:10-11はマスター教義聖句です。マスター教義聖句には目立つ印を付けて見つけやすくしておくよう,生徒に勧めるとよいでしょう。

生徒に,見つけた言葉やフレーズをホワイトボードに書き出してもらいます。数人の生徒に,自分の見つけた言葉やフレーズがなぜ喜びにつながるのかを尋ねます。

生徒にその理由を発表してもらうとき,以下のような追加の質問をして,見つけたことを自分のこととして考えられるよう導くとよいでしょう。

  • イエスが御姿を現されるときには「力と大いなる栄光」が伴うことを知ると,どれくらい慰めを得られるでしょうか。(11節)。

  • キリストが「人々とともに義のうちに住」まれると,あなたの日々の生活はどのように変わると思いますか(11節)。

  • 亡くなってしまったあなたの大切な人の中で,救い主の来臨され,義人を復活させてくださるときに,会えて最もうれしいのはだれですか(13節参照)。

  • 「〔キリスト〕とともにいてわたしたちが一つとなる」とは,あなたにとってどういう意味ですか(13節)。イエスがあなたと一つになりたいと思われるのはなぜだと思いますか。

11節の重要語句に印を付けるよう生徒に提案するとよいでしょう:「わたしは力と大いなる栄光とをもって,……天から姿を現し,千年の間地上で人々とともに義のうちに住む。」

この課の残りの部分は,救い主が再臨の時とその後に,義人を祝福されるすばらしい条件に焦点を当てています。

先に進む前に,「悪人は耐えられない」という11節の最後の言葉を,生徒が理解できるように助けましょう。生徒に9節,15節17節を読んでもらい,キリストを拒む者が被る結果を見てもらうとよいでしょう。クラス全体でこれらの聖句を研究する場合,大切な人のことを心配する生徒に,救い主の望みと力は,悔い改めて救い主のもとに来るすべての人を赦し,癒すものだということを思い起こしてもらいましょう。

(注:「教義と聖約45章」の課は,キリストの再臨の際の,より具体的なしるしと,それに対する各個人の備えに焦点を当てます。)

キリストは千年の間人々とともに住まわれる

生徒に,イエス・キリストの福千年の統治中とその後の地上の状況について,知っていることを発表してもらいます。また,それについて抱いている疑問を話してもらってもよいでしょう。

少し時間を取って,福千年に関する疑問に対する答えや,福千年におけるキリストの統治期間とその後に存在する喜びに満ちた状況を,神が定められた情報源で調べてください。以下はあなたの研究の助けとなるでしょう:

生徒を少人数のグループに分け,各グループに以下の資料の一つを研究してもらうとよいでしょう。その後,各グループに学んだことを発表してもらうか,別の情報源を調べていたほかの生徒と新しいグループを組み,学んだことを順番に発表してもらいます。

『聖句ガイド』「福千年」の項,​scriptures.ChurchofJesusChrist.org

「トピックと質問「福千年」の項,topics.ChurchofJesusChrist.org

教義と聖約29:23-27

イザヤ65:19-25

黙示20:1-3

1ニーファイ22:24-28

救い主の再臨後の状況を喜ぶべき理由について,生徒が明確に理解できるように,「その他のリソース」の項にあるD・トッド・クリストファーソン長老の言葉を紹介して,レッスンのこの項を終えるとよいでしょう。

救い主に焦点を当てる

愛に満ちた救い主が天から降りて来られるところを生徒が思い描けるよう,ChurchofJesusChrist.org にあるビデオ「イエス・キリスト,古代アメリカ大陸を訪れられる」のタイムコード11:20-16:31を見せるとよいでしょう。救い主がニーファイ人を訪れられたときに示された愛と,救い主が戻って来られるときに起こりそうだと生徒が考えることの間に,どのような類似点があるかを見つけてもらいます。

16:42

目を閉じて,イエス・キリストが御自分に従う者たちを救い,守り,癒すために天から降りて来られるところを想像してみてください。天の御父が,御子の再臨についてあなたにどのように感じてほしいと望んでおられるかを知るために,聖霊からの印象に注意を払ってください。

  • 救い主が,御自分に従おうとしている人々を見られるとき,救い主の顔にはどのような表情が表れていると思いますか。

  • 救い主は降臨された後,忠実な者に何と言われると想像しますか。

  • 救い主は御自分が地上に戻られたことについて,弟子たちにどのように感じてほしいと望んでおられると思いますか。

イエス・キリストが地上に戻って来られるのを待ち望んでいる,あなた自身の気持ちを話しましょう。レッスンの最後に,「主のみたまは火のごと燃え」(『賛美歌』3番)や,「いざ救いの日を楽しまん」(『賛美歌』.5番),「もろびと,こぞりて」(『賛美歌』116番)など,キリストの来臨とその福千年の統治の喜びを表した賛美歌を歌ってもよいでしょう。

暗記する

生徒がこのレッスンで聖句の場所と重要語句を暗記できるよう助け,今後のレッスンで復習するとよいでしょう。重要語句は,「わたしは力と大いなる栄光とをもって,……天から姿を現し,千年の間地上で人々とともに義のうちに住む」です。暗記活動のアイデアは,付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。