セミナリー
第112課:マスター教義の実践7:暗記する;霊的な知識を得る


「第112課:マスター教義の実践7:暗記する;霊的な知識を得る」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「マスター教義の実践7」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第112課:教義と聖約94-97章

マスター教義の実践7

暗記する;霊的な知識を得る

歩いている友人のグループ

マスター教義は,生徒がイエス・キリストとその福音の上に生活の基を築くのに役立ちます。この課は,マスター教義聖句とそこで教えられている教義に精通できるよう,生徒が練習をする機会となります。また,霊的な知識を得るための神の原則を学び,実践するのにも役立ちます。

学習活動案

マスター教義の復習:暗記する

マスター教義聖句の場所と重要語句を暗記することの大切さを生徒が理解するのに役立つ短い活動で,クラスを始めるとよいでしょう。例えば,お金や食料,日記など,人が保管していそうなものを見せ,二人一組になって次の質問について話し合ってもらいます。

  • 人々がこれらのものを集めたり,保管したりするのはなぜでしょうか。

  • 将来使うために人々が集めたり蓄えたりするようなものには,ほかにどのようなものがあるでしょうか。

  • これはマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記することとどのように関係しているでしょうか。

二人一組で話し合ったことを発表してもらうとよいかもしれません。クラス全体で以下の活動を行いましょう。

教義と聖約84:85を読んでください。主の言葉を心の中に蓄え大切にするなら主が与えてくださる約束を見つけてください。

  • 「命の言葉」とはどのような意味でしょうか。

  • 神の言葉を心の中に大切に蓄えるために,あなたはどのような方法を試してきましたか。

  • そうした努力は,生活の中で神の愛や力を感じるのにどのように役立ちましたか。

    これまでに難しい決断を迫られたときや疑問に対する答えを求めていたときなど,助けを必要としていたときに,マスター教義聖句やそのほかの聖句が思い浮かんだときのことを考えてもらいます。聖文を暗記することであなたの生活がどのように祝福されてきたかを,生徒に紹介してもよいでしょう。

  • ほんとうに困っているときに聖文を思い出せるよう助けることで,主はあなたをどのように祝福してこられたでしょうか。

    マスター教義聖句の場所と重要語句を暗記することで,生徒が神の言葉を心の中に大切に蓄えるための時間を取りましょう。次に挙げるのは,それを行う方法の一例です。(その他の暗記のアイデアは,この手引きの最後にある付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。選んだ活動は10分ないしは15分以内に収めてください。レッスン後半で霊的な知識を得るための原則を応用する練習をする時間を取るためです。)

    小さな紙かカードを複数枚生徒に配り,次のように指示しましょう。

  • 「心の中に大切に蓄え」たり暗記したりする価値があると思うマスター教義聖句を,3つから5つ選んでください。

  • これらの参照聖句を心の中に大切に蓄えておくと,イエス・キリストとその教えに従うのにどのように役立つか,よく考えてください。

  • 紙の表に参照聖句の場所を書き,裏に重要語句を書いて,選んだ聖句ごとに暗記カードを作成します。

  • それぞれの暗記カードの両面に書いた内容を暗記する練習をします。

少し時間を置いて,ほかの生徒と暗記カードを交換して別のマスター教義聖句の場所を暗記する練習をしてもらってもよいでしょう。作成した暗記カードを使って,クイズを出し合うこともできます。

霊的な知識を得るための原則を学び,応用する

この課の残りの部分では,霊的な知識を得るための原則を復習し,知恵の言葉に関するシナリオを用いて,その原則を活用できるようにすることに焦点を当てています。

以下のシナリオを示すとよいしょう。知恵の言葉に関して生徒が直面しそうな状況に近づけるために,シナリオの調整を手伝ってもらってもかまいません。

教会員ではない友達の何人かから,なぜコーヒーやお茶,アルコールを飲まないのかと尋ねられました。知恵の言葉について知っていることを簡単に説明すると,友達は,それがいかに堅苦しいか述べ,「いったいどうしてそんな暮らし方をしたい人がいるのか」と尋ねます。

  • 霊的な知識を得るための原則の中で,その友達に答えるのに最も役立つと考えられるのはどれだと思いますか。それはなぜですか。

質問の答えを聞きながら,霊的な知識を得るための原則を生徒がどれほどよく理解しているかを評価できるかもしれません。その後,以下の活動を行ったり,必要に応じて調整したりするとよいでしょう。

生徒を少人数のグループに分け,霊的な知識を得るための原則を一つ選んで研究してもらうとよいでしょう。『マスター教義に関する基本文書』5-12段落から,選んだ原則を研究してもらいましょう。研究するとき,各グループに,その原則に関連する質問を一つか二つ書いてもらいます。前のシナリオの友達に答える助けとなる質問にしてください。次の質問を一例として挙げたり,生徒が助けを必要とする場合に提示したりするとよいでしょう。

信仰をもって行動する

  • 知恵の言葉(教義と聖約89章参照)に従おうというあなたの決意は,なぜイエス・キリストを信じる信仰の行いなのでしょうか。

  • イエス・キリストとその福音についてあなたが知っていることで,たとえ完全に理解していなくても,知恵の言葉に従うのに役立つことは何ですか。

永遠の観点から概念や疑問について調べる

  • 神の救いの計画を理解すると,知恵の言葉に対するあなたの見方にどのような影響がありますか。

  • 知恵の言葉に従わなければ得られると人々が信じている目先の恩恵には,どのようなものがあるでしょうか。これらの恩恵は,わたしたちが知恵の言葉に従うことで与えられると救い主が約束された長期的な祝福と比べて,どうでしょうか(教義と聖約89:18-21参照)。

神が定められた情報源を通してさらに理解を深める

  • 教義と聖約89章を研究して学んだことの中で,友達に答えるときに役立つ事柄にはどのようなものがありますか。

  • 友達に答えるときに役立つマスター教義聖句には,ほかにどのようなものがあるでしょうか。

  • 聖霊,親,教会指導者などの神が定められた情報源は,知恵の言葉に従いたいというあなたの望みにどのような影響を与えてきましたか。

生徒が答えを書き終わったら,別のグループと質問を交換してもらいます。時間を取って,互いの質問にどのように答えるか,グループで話し合います。その後,それぞれの答えを使って先ほどのシナリオにどう対応するかをロールプレーで練習するとよいでしょう。

この活動の後,グループのメンバーの質問や回答から得た洞察を分かち合ってもらいましょう。時間があれば,知恵の言葉についてだれかに教えたり証したりした経験を生徒に紹介してもらってもかまいません。