セミナリー
マスター教義の復習活動:霊的な知識を得るための原則を復習するアイデア


「マスター教義の復習活動:霊的な知識を得るための原則を復習するアイデア」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「マスター教義の復習活動」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

付録

マスター教義の復習活動

霊的な知識を得るための原則を復習するアイデア

マスター教義の実践を教える課ごとに,生徒が霊的な知識を得るための原則を復習する機会を設けると助けとなるでしょう。これは,クラスでのシナリオと実際の状況の両方でこれらの原則を応用するための,より入念な準備に役立ちます。

以下は,霊的な知識を得るための原則を復習する生徒に役立つ方法の幾つかの例です。

原則を暗唱する。生徒に,霊的な知識を得るための3つの原則を暗唱できるか尋ねましょう。各自で原則を学習帳に書くか,複数の生徒に暗唱してもらうこともできるでしょう。生徒に助けが必要な場合は,『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項目4を参照するとよいでしょう。また,空欄を埋める活動や,それぞれの原則の各語の最初の文字を示すなど,ヒントを提供することもできます。

文章と原則をつなげる。霊的な知識を得るための3つの原則をホワイトボードに書きます。次に,『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の項目5-12から,様々な文やフレーズを読むか表示しましょう。霊的な知識を得るための原則の中で,その文と最も関連がある原則はどれか言うよう招きます。

意味を説明する。複数の生徒に,霊的な知識を得るための原則を自分の言葉で説明するよう招きます。異なる原則について数人に尋ねてもよいですし,3人ずつのグループに分けて,それぞれに原則を一つずつ割り当ててもよいでしょう。必要に応じて,生徒に説明を求める前に『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の項目5-12で原則を復習してもよいでしょう。

30文字程度で要約する。霊的な知識を得るための原則のそれぞれについて,30文字程度で要約するよう招きます。要約を発表し,なぜその言葉を選んだのかを説明するよう何人かに招きましょう。

イメージまたはアイコンを作成する。生徒に,霊的な知識を得るための原則のそれぞれを表すシンボル,絵,またはアイコンを作るよう招きます。必ず,原則で教えられていることを表すものにします。完成したらほかの生徒に見せて,そのデザインにした理由を説明するよう招きましょう。

シナリオについて話し合いながら復習する。現実的なシナリオを紹介した後,『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の項目5-12を研究するよう生徒に招きます。生徒はこれらの段落から,シナリオの人物が,(1)信仰をもって行動する,(2)永遠の視点から概念や疑問について調べる,(3)神が定められた情報源を通してさらに理解を深めるのに役立つ教えを見つけ,分かち合うとよいでしょう。

経験を分かち合う。霊的な知識を得るための原則を用いて得た経験を分かち合ってもらうとよいでしょう。生徒は自分自身の疑問や状況に原則がどう助けになったか,または人を助けるために原則をどのように使うことができたかを説明するとよいでしょう。

フレーズを一つ選ぶ。生徒それぞれに,霊的な知識を得るための原則のどれか一つに焦点を当てるように割り当てます。割り当てられた項の各段落から,その段落で教えられていることを最もよく表していると感じるフレーズを一つ選ぶ時間を取ります。次に,教室内を移動して同じ原則を割り当てられた生徒を見つけ,選んだフレーズを比較するよう招きます。その後,ほかの二つの原則を割り当てられた生徒を見つけて,選んだフレーズを分かち合うこともできます。

マスター教義聖句を復習するアイデア

年間を通して時間を取り,生徒が研究しているマスター教義聖句を定期的に復習しましょう。参照聖句と鍵となる聖句を覚える生徒の能力を高めるのに役立ちます。また,マスター教義聖句で教えられている教義をよりよく理解し,説明し,応用できるようにするものでもあります。マスター教義聖句と鍵となる聖句のリストは,『マスター教義に関する基本文書』にあります。

以下は,生徒が様々な方法でマスター教義聖句を復習できるようにするために用いたり,調整したりすることのできる活動の一部です。

暗記する

暗記カード。紙の片面に聖句の場所を,裏面に鍵となる聖句を書いた暗記カードを作るよう招きます。1枚の紙に複数のマスター教義聖句の暗記カードを作成してから,切り離すとよいでしょう。その後,自分自身で,または二人一組で,聖句の場所と鍵となる聖句を暗記する練習をするとよいでしょう。暗記カードを使ったこのような復習は,年間を通じて定期的に行うことができます。

マスター教義アプリ。マスター教義アプリにある暗記活動を使います。可能であれば,携帯機器をプロジェクターやテレビに接続してアプリのコンテンツを表示し,皆で暗記活動を行えるようにするとよいでしょう。また,携帯機器を持っている生徒には,アプリを使ってクラスの内外で暗記活動を行う時間を取るよう招くこともできるでしょう。

クラスでの暗唱。教師が聖句の場所を言った後に,その鍵となる聖句を全員が声をそろえて暗唱するとよいでしょう。また,教師が鍵となる聖句を言って,対応するマスター教義聖句の場所を全員が声をそろえて暗唱することもできます。

関連画像。マスター教義聖句の教えに関連する写真や絵を見つけます。生徒が聖句の場所と鍵となる聖句を暗記する練習を行うときに,それらを見せましょう。また,聖句を暗記するのに役立つ写真や絵を自分で見つけたり,作成したりするよう招いてもよいでしょう。特定の聖句を暗記するときにクラス全体で同じ画像を使用する場合は,今後もクラスで定期的にその画像を掲示して,生徒がその聖句や場所を覚えているか確認することができます。

元どおりにする。聖句の場所と鍵となる聖句の言葉をバラバラに表示し,正しい順番に並べ替えるよう招きましょう。

最初の文字。聖句の場所と鍵となる聖句の各語をそれぞれ最初の文字だけ表示し,続きを正しく言ってみるよう招きましょう。暗唱できるようになるにつれて,表示する最初の文字を減らしていきます。

空欄を埋める。聖句の場所と鍵となる聖句を,幾つかの言葉を抜いて掲示します。空欄を埋めながら,聖句の場所と鍵となる聖句を暗唱するよう招きます。暗唱できるようになるにつれて,空欄を増やしていきます。

組み合わせ。複数の聖句の場所と鍵になる聖句を二つの欄に並べて掲示します。一方の欄には聖句の場所を配列順に,もう一方には,鍵となる聖句をランダムに挙げてください。次に聖句の場所と鍵となる聖句を正しく組み合わせるよう招きます。

理解して説明する

相互参照聖句。生徒に,マスター教義聖句に関連する複数の相互参照聖句を見つけるよう招きます。次に,学んだことをクラスメートに教えるよう促します。追加で研究した聖句が,マスター教義聖句とどのように関連しているかも含めるようにします。教師は,生徒が見つけた相互参照聖句にはほかの聖典のマスター教義聖句もあることを伝えてもよいでしょう。

イエス・キリストにつながる。研究するマスター教義聖句を生徒に割り当て,その聖句がイエス・キリストにどのようにつながるかを様々な面から考えるように言います。割り当てられた聖句が,イエス・キリスト,主の教義,または救いの計画についての理解を深めるうえでどのような助けとなるかについて考え,話し合うとよいでしょう。また生徒は,救い主がその聖句にある真理をどのように教え,模範を示されたか,その例を見つけることもできるでしょう。

簡単な説明。様々なマスター教義聖句で教えられている教義を,その教えになじみのない人に説明する準備をするよう招きます。子供や教会員ではない人に説明していると想像してもよいでしょう。説明を学習帳に書いてから,クラスメートと分かち合うよう招きます。

教えに教え。機関誌『For the Strength of Youth-青少年の強さのために』の「教えに教え」のページを幾つか例として見せます。聖句の重要な言葉やフレーズが分析されています。一例が,「教えに教え:見張り人」(『For the Strength of Youth-青少年の強さのために』2022年10月号,32)です。生徒に,自分なりの「教えに教え」ページを作るよう招きましょう。生徒はマスター教義聖句からキーワードを幾つか選び,それらのキーワードについての理解を深めるのに役立つ関連聖句,教会指導者の言葉,定義を含めます。

質問する。さらによく理解したいと思うマスター教義聖句を一つ選ぶよう招きます。選んだ聖句を読み,その聖句に関する質問を二つか三つ挙げるよう招きます。質問は,理解を深めたい言葉や語句に関連するもの,その聖句を理解することが重要な理由に関連するものにするとよいでしょう。生徒が質問を挙げ終えたら,福音ライブラリーアプリや『聖句ガイド』,そのほかの聖文研究ツールなどのリソースを使って,質問に対する答えを見つけるよう招きます。学んだことを発表するよう招きます。

視覚的表現。生徒は,マスター教義聖句で教えられていることを表現するのに役立つ絵やコラージュ,ミーム,ワードアート,ワードクラウド,そのほかの視覚的表現などを作ることもできるでしょう。自分の作ったものをほかの生徒に見せて,自分の注目したマスター教義聖句とどのように関連しているかを説明することもできます。

応用する

シナリオ。10代の若者にありがちな状況や課題,霊的な疑問に関連した様々なシナリオを紹介します。生徒に,シナリオに応用できそうなマスター教義聖句を一つ以上発表し,どのように役立つと思うかを説明するよう招きましょう。

経験を分かち合う。生徒は最近生活に応用したマスター教義聖句や,より完全に応用したいと思うマスター教義聖句を一つ選ぶとよいでしょう。これらの教えが自分にどのような影響を与えたかを分かち合うよう招きましょう。

個人的な状況を念頭に置いて聖句を研究する。直面している状況,疑問,決断について考えるよう招きます。自分の置かれている状況に役立つマスター教義聖句を見つけ,役に立つと思ったことを分かち合うよう招きます。

10代の若者を助ける。生徒に,10代の若者を表す棒人間を描いて名前,年齢,家族の状況,さらに現在抱えている疑問,問題,課題を書き出すよう招きます。その後,生徒は,この10代の若者の助けになると思うマスター教義聖句を見つけるとよいでしょう。選んだ聖句の教義を説明し,この若者が取ることのできる行動を提案します。

ディボーショナルまたは話の準備をする。マスター教義聖句を用いて,ディボーショナルのメッセージや短い説教の準備をする機会を設けましょう。学期全体を通して,レッスンの初めに生徒が一人ずつディボーショナルや説教を分かち合う時間をスケジュールに組み込むとよいでしょう。聖句の背景を要約し,教えられている真理を説明できるように,生徒の準備を助けます。選んだ聖句の真理を応用した有意義な経験や例を分かち合い,その聖句で教えられている真理について証するよう招きます。