セミナリー
マスター教義の復習17


マスター教義の復習17

理解して説明する

Young Men reading scriptures

マスター教義の一つの目的は,マスター教義聖句に書かれている救い主の教えを理解し,自分の言葉で説明できるようにすることです。この課では,新約聖書の一つ以上のマスター教義聖句について理解を深め,その真理を説明する機会が用意されています。

生徒の準備:次の個人または家族の聖文研究で分かりにくい聖句や語句に注意し,それを発表できるよう準備してクラスに来てもらいます。

学習活動案

この復習のレッスンの代わりにマスター教義聖句についてのレッスンを教える必要が出てくる場合もあります。地域や地区のディレクターやコーディネーターが立てた進度スケジュールを参照して,セミナリー開講中にマスター教義聖句の課を全部教えられるようにしてください。

聖文を理解する

  • あなたは何度か聖典を読んだことがあると思いますが,意味が分からないと思ったことはありますか。

  • 聖文を研究するときに,分からないと感じることはよくありますか。

  • そう感じたとき,あなたはどうしますか。

聖文でわからないことがあるのは普通のことだということを,生徒に理解してもらってください。以前読んだときには理解できなかった聖文の中の聖句や語句を生徒に発表してもらい,「生徒の準備」で行ったことを確認します。それをホワイトボードに書くといいかもしれません。

レッスンの最後に時間があれば,この課で学んだ聖文研究スキルを使って,ホワイトボードに書かれた聖句を生徒に説明してもらいましょう。これは,生徒のためになるかもしれません。

救い主は御自分の言葉を理解してほしいので,理解できるよう聖霊を通して助けてくださいます。それには,わたしたちの側が努力しなければなりません。この課では,様々なマスター教義聖句を理解するのに役立つ聖文研究スキルを学ぶ機会が用意されています。

聖文研究スキル

以下のマスター教義聖句と重要語句を簡単に復習します。

復習する聖句は,どれが生徒のためになるか考えて,ほかのマスター教義聖句と入れ替えてもいいですし,ほかのマスター教義聖句を付け加えても結構です。

この復習は,生徒に個別に行ってもらっても,二人一組またはクラス全体で行ってもらってもかまいません。

マスター教義聖句

重要語句

エペソ1:10

「時の満ちる〔神権時代において〕,神は……ことごとく,キリストにあって一つに帰せしめようとされ〔る〕。」

エペソ2:19-20

教会は「使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって,キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。」

2テサロニケ2:1-3

「主の日〔が来る前に〕まず背教のことが起〔こる〕にちがいない。」

2テモテ3:15-17

「聖書〔は〕救に至る知恵を,あなたに与えうる書物である……。」

クラスを4人ずつのグループに分け,もっとよく理解したいと思う聖句をその4人に一つずつ選んでもらいます。各グループで4つすべての聖句が使われるようにしてください。そのためには,複数の聖句を復習する生徒が出てくることもあるかもしれません。

例を挙げて説明する方が生徒のためになると思われる場合は, 2 テモテ3:15-17 を使って,リストを作る技術を生徒に教えます。

よく理解したいと思う聖句を一つ選んでください。次に,以下に挙げる中から,その聖句をよく理解するのに役立つ聖文研究スキルを一つ以上選びます。自分に割り当てられた聖句をほかの人に説明できるよう準備してください。

時間が許せば,ほかの聖句の一つに違うスキルを使ってみてください。

活動A:相互参照する

使えるリソースを活用して,そのマスター教義聖句をよく理解するのに役立つほかの聖句を見つけてください。そのようなリソースには,聖文の脚注や『聖句ガイド』などがあります。そのリソースで聖句に印をつけ,選んだマスター教義聖句をよく理解するのにその聖句がどう役立つかを学習帳または「福音ライブラリー」アプリに記録してください。

活動B:語句を定義する

マスター教義聖句の中から,理解できない言葉を見つけます。『聖句ガイド』や一般の辞書など,利用できるリソースを使って,その語句の定義を調べます。調べた定義を学習帳や聖典の余白,「福音ライブラリー」アプリに記録してください。新たに分かったことがあれば,それも書いておきます。

活動C:背景と内容を理解する

マスター教義聖句に役立つと思うことを,以下に挙げる中から一つまたは複数選んで行ってください

  • この聖句が出てくる手紙について,『聖句ガイド』の「 パウロの手紙 」の項で読んでください。

  • その章の前書きや周辺の聖句を読むと,そのマスター教義聖句を理解するのにどのような助けになりますか。

  • その聖句を書いた人は,だれに向けて,なぜその聖句を書いたのでしょうか。

  • その聖句はおもにどのようなことを伝えていますか。

その聖句について深く考えて分かったことを,記録してください。

十分な時間を取った後,生徒に,自分の選んだ聖文研究スキルと,そのスキルを使ったおかげでマスター教義聖句について理解できるようになったことをグループ内で説明してもらいます。何人かの生徒に,自分の選んだ聖句をクラスの皆に分かち合ってもらってもよいでしょう。

天の御父と救い主は聖霊を通して聖文を理解できるよう助けてくださることを,生徒に思い出してもらいます。学習するときに神の助けを求めることの大切さについて,教師が証を述べるとよいでしょう。