セミナリー
ジョセフ・スミス—マタイ


ジョセフ・スミス—マタイ

主の来臨を待ち望む

The resurrected Jesus Christ (wearing white robes with a magenta sash) standing above a large gathering of clouds. Christ has His arms partially extended. The wounds in the hands of Christ are visible. Numerous angels (each blowing a trumpet) are gathered on both sides of Christ. A desert landscape is visible below the clouds. The painting depicts the Second coming of Christ. (Acts 1:11)

オリブ山での私的な対話で,イエス・キリストは御自身の再臨について弟子たちの質問に答えられました。この課は,救い主が御自分の来臨のしるしについて教えられたことを理解し,主が地上に再び来られる日を楽しみに待つための助けとなります。

生徒に有意義な経験をしてもらう。教師としてのあなたの目標は,レッスンを教えることでも,内容をすべてこなすことでもないことを覚えておいてください。そうではなく,救い主を知り,救い主に従うようになるような聖文研究ができるよう,生徒を助けてください。

生徒の準備:ジョセフ・スミス—マタイ1:22-55 を読んで,救い主の再臨について自分はどう考え,どう感じるかをよく考えてもらいます。

学習活動案

イエス・キリストの来臨を思い描く

クラスの前に ジョセフ・スミス—マタイ1:22-55 を読んで,イエス・キリストの再臨についてよく考えるようにと生徒に言ってある場合は,考えたことや感じたことをここで発表してもらうとよいでしょう。上の絵を見せ,生徒がこれに関する自分の考えや気持ちを言葉で表現しやすくなるような質問をしてください。生徒の言葉に耳を傾けます。生徒がよく学べるようにするために,以下の内容のレッスンをするとよいでしょう。

イエス・キリストの再臨とそれに先立つしるしに関して,あなたが知っていることについて考えてください。再臨がどのようなものになるか,想像してみましょう。

  • イエス・キリストの再臨について考えるとき,どのような光景が思い浮かびますか。

  • 救い主の来臨について考えると,あなたはどのような気持ちになりますか。

生徒の発言によく耳を傾けましょう。イエス・キリストの再臨について生徒が不安や恐れを感じているようであれば,レッスン中のいつでも機会を見つけて,生徒が平安を感じられるようにしてあげてください。生徒が,救い主の来臨のしるしを理解し,主の再臨を楽しみに待てるようになるよう助けてください。

今日の勉強では,救い主が再び来られる日を楽しみに待つことができるようになるために何ができるか,聖霊のささやきに耳を傾けながら考えてください。

イエス・キリストの再臨に先立つしるし

弟子たちが救い主に,「あなたがおいでになる時……には,どのようなしるしがありますか」と尋ねたとき( ジョセフ・スミス—マタイ1:4 ),主は再臨へとつながる数々の出来事について,弟子たちに教えられました。再臨が起こる正確な日時は天の御父以外だれも知りませんが,イエスは御自分が与える様々なしるしを待ち設けることの大切さを説かれました( ジョセフ・スミス—マタイ1:40,46 参照)。

聖文の中で主の来臨のしるしが概説されている箇所の一つが, ジョセフ・スミス—マタイ です。これは, マタイ24章 のジョセフ・スミス訳,すなわちジョセフ・スミスによる改訂であり,高価な真珠にあります。

  • イエス・キリストの再臨に先立つしるしのうち,あなたはどのようなことを知っていますか。

生徒にしるしをホワイトボードに書き出してもらいます。知っているしるしを発表してもらった後,聖文でそれらのしるしを確認し,さらにほかのしるしも見つけてもらいます。

主が明らかにされたしるしや,そのしるしを明らかにされた理由を知るために, ジョセフ・スミス—マタイ1:22-23,28-36,48 を読んでください。 また,scriptures.ChurchofJesusChrist.orgにある『聖句ガイド』「 時のしるし 」の項も参照するとよいでしょう。

  • 救い主が与えられた御自分の再臨のしるしの,どのようなところが印象に残りましたか。

  • 御自分の再臨のはるか以前にこれらのしるしを明らかにされたことから,イエス・キリストについてどのようなことが分かるでしょうか。

  • 福音が「全世界に宣べ伝えられ」( ジョセフ・スミス—マタイ1:31 ),救い主が「力と大いなる栄光とをもって……天の雲の中を来〔られ〕る」様子を思い描くと( ジョセフ・スミス—マタイ1:36 ),どのような気持ちになりますか。それはなぜでしょうか。

生徒に,この課で学んだ聖句を読んでもらい,救い主に関する重要な言葉と,救い主が自分に望んでおられることに印をつけてもらうとよいでしょう。どこに印をつけたか発表してもらった後で,次の活動を行うといいかもしれません。救い主に関する言葉と,救い主が自分に望んでおられることについて生徒が見つけたそのほかの言葉を,自由に付け加えてください。

以下の言葉から少なくとも一つを選び,自分の聖典でその言葉に印をつけるとよいでしょう。言葉に印をつけながら,イエス・キリストが伝えておられるメッセージについて考えてください。救い主のその言葉から,救い主や,救い主が自分に望んでおられることについて,どのようなことが分かるか,考えてください。「あわてないように気をつけなさい。」( ジョセフ・スミス—マタイ1:23 )「打ち負かされない者は救われる。」( ジョセフ・スミス—マタイ1:30 )「わたしの言葉は過ぎ去ることがなく,すべて成就するであろう。」( ジョセフ・スミス—マタイ1:35 )「あなたがたも用意をしていなさい。」( ジョセフ・スミス—マタイ1:48

  • 救い主の来臨について,救い主はあなたにどのような心構えでいるようにと望んでおられると思いますか。

  • イエス・キリストのどの言葉を読むと,主を愛し,信頼したいと思うようになりますか。

今週1週間,あなたはイエス・キリストの再臨と,そのためにどう備えることができるかについて,より深く研究することになります。

主の再臨を心待ちにする

生徒に,ニール L・アンダーセン長老の次の説明に耳を傾けながら,イエス・キリストの再臨の絵を見るか,目を閉じて再臨の時に起こる出来事を思い描くように言うとよいでしょう。

十二使徒定員会のニール L・アンダーセン長老の次の言葉を読みながら,アンダーセン長老が述べている事柄を思い描き,再臨に対する自分の心構えについて考えてください:

Official portrait of Elder Neil L. Andersen of the Quorum of the Twelve Apostles, 2010, August.

「主が来られることを思うと,わたしの心は高鳴ります。きっと息をのむすばらしさでしょう!その規模の大きさと雄大さ,広大さ,壮麗さは,これまでだれも見たことも,経験したこともないほどでしょう。

その日,主は……『天の雲の中に,力と大いなる栄光とをまとって,すべての聖なる天使たちとともに』来られるのです〔 教義と聖約45:44 〕。…… 太陽と月は光を与えず,『もろもろの星はその場所から投げ落とされる』でしょう〔 教義と聖約133:49 〕。……

…… わたしたちは敬虔にひざまずくことでしょう。『また,主は声を発し,地の果てに至るすべての者がそれを聞く。』〔 教義と聖約45:49 〕……

その日,懐疑論者は口を閉ざします。なぜなら,イエスがキリストであり,神の御子,世の救い主,贖い主であることを『すべての耳が……聞き,すべてのひざがかがみ,すべての舌が告白するから〔です〕。』〔 教義と聖約88:104

……主の再臨……に備え,その時を心の中で,そして家族や友人と,繰り返し思い描きましょう。」

(ニール・L・アンダーセン「御国が来ますように『リアホナ』2015年5月号,122)

  • アンダーセン長老が述べていることを思い描きながら,あなたはどのようなことを考え,どのようなことを感じましたか。

  • この課を学んで,再臨についてクラスの最初にあなたが考えていたことや感じていたことはどう変わりましたか。

  • あなたが主の来臨を栄光に満ちた出来事として思い描けるようになるためには,何が助けとなるでしょうか。

  • イエス・キリストの再臨について,あなたはだれに話すことができますか。

可能であれば,生徒のために,救い主の再臨を描いた小さな絵を購入するとよいでしょう。主の栄光に満ちた再臨を頻繁に思い起こせる場所にその絵を飾るよう,生徒に勧めます。

注釈と背景情報

ジョセフ・スミス—マタイ1:36-37 。主が再び来られる時の様子はどのようなものになるか

ニール L・アンダーセン長老は,別の機会に,イエスが栄光のうちに地上に再び来られる時のことについて考えていることを,次のように話しています:

15:1
Official portrait of Elder Neil L. Andersen of the Quorum of the Twelve Apostles, 2010, August.

「イエスの再臨を思い描くと,わたしはキリストのことをもっと話したくなります。いつ来られるかは分かりませんが,イエスの再臨は息をのむ出来事になるでしょう。天の雲の中を尊厳と輝きを持ってすべての聖なる天使とともに来られるのです。少数ではなく,すべての天使です。バレンタインカードにあるラファエルの描いた紅色の頬のケルビムのことではありません。わたしが言っているのは,何世紀にもわたって働いている天使のことです。遣わされてししの口を閉ざし〔 ダニエル6:22 参照〕,獄の戸を開き〔 使徒5:19 参照〕,長い間待ち望まれた救い主の誕生を告げ〔 ルカ2:2-14 参照〕,ゲツセマネで主を慰め〔 ルカ22:42-43 参照〕,主が天に昇られたことを主の弟子たちに告げた天使〔 使徒1:9-11 参照〕,そして,輝かしい福音の回復の幕を開けた天使のことなのです。

幕のどちらの側からにせよ,わたしたちが引き上げられて主にまみえることを想像できますか〔 1テサロニケ4:16-17教義と聖約88:96-98 参照〕。 これは義人に対する主の約束です。このすばらしい経験はわたしたちの魂に永遠に刻まれます。」

(ニール・L・アンダーセン「キリストのことを話す『リアホナ』2020年11月号,91)

救い主の再臨のしるしについて考えて不安になったらどうするか

ビデオ「慌てることはない」(5:10)は,終わりの時のしるしを恐れる必要がないことを理解するための助けになります。このビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。

2:3

補足学習活動

救い主の再臨に世を備える

アロン神権定員会のテーマの中に,救い主の再臨に世を備えることをうたっている部分があります。何人かのアロン神権者の若い男性に,その部分を暗唱するか説明する準備をしてクラスに来るよう頼んでおくとよいでしょう。また,若い女性たちにも,イエス・キリストの再臨に世を備えるために行っていることを分かち合うよう依頼してもよいでしょう。

イエス・キリストの再臨についてのたとえ

主は ジョセフ・スミス—マタイ で教えている短いたとえを研究することによって主の再臨に備えることを,わたしたちに望んでおられます。このことを生徒に理解してもらってください。以下に挙げる聖句を見せてクラスの生徒に選んでもらうか,または生徒に等分に分けるとよいでしょう。聖句を割り当てる場合,それぞれのたとえの長さや複雑さを意識してください。生徒は,読み終えたら,自分が読んだたとえを二人一組の相手,または小グループで説明します。最初の聖句の場所と説明を使ってこの課題のやり方を生徒にやって見せるとよいでしょう。

ジョセフ・スミス—マタイ1:25-26

イエス・キリストの再臨はひそかに起こることではない。全地を覆う太陽の光のように,だれもが知るところとなる。

ジョセフ・スミス—マタイ1:27

ジョセフ・スミス—マタイ1:38-39

ジョセフ・スミス—マタイ1:41-43

ジョセフ・スミス—マタイ1:46-48

ジョセフ・スミス—マタイ1:49-54

生徒の説明が終わったら,次のような質問に答えてもらうことによって,これらのたとえに込められた主のメッセージを要約してもらうとよいでしょう:これらのたとえから学んだ事柄を基に考えると,再臨について主はあなたにどのようなメッセージを伝えておられると思いますか。