「危機的状況にある人を助ける方法」助ける方法
「危機的状況にある人を助ける方法」助ける方法
危機的状況にある人を助ける方法
たとえその人が自殺を真剣に考えていない,あるいは注意を引きたいだけだと思われても,自殺の警告サインや自殺を図るという脅しを,必ず真剣に受けとめてください。次の3つのステップに従って支援を申し出てください—尋ねる,気遣う,話す。
ステップ1:尋ねる。自殺について考えているかどうか,直接本人に尋ねます。こう尋ねるとよいでしょう。「自分の人生を終わらせようと考えている?」その人が自殺について考えていると答えたら,計画があるのか尋ねます。こう尋ねるとよいでしょう。「自分を傷つけようとしているの?」その人がそのつもりであると答えたら,直ちに,病院かクリニックに行けるように助けます。あるいは,あなたの地域にある緊急サービス提供機関または危機ヘルプラインに電話します。(世界各地のヘルプラインへのリンクについては,「危機ヘルプライン」を参照してください。)その人が自殺するつもりでなければ,ステップ2に進みます。
ステップ2:気遣う。その人の言うことに耳を傾けることによって気遣いを示します。どのように感じているか説明する時間を与えます。相手の気持ちを尊重して,次のように言います。「あなたがそんなにひどく苦しんでいることを気の毒に思います。」「あなたがどれほどつらかったか気づいていませんでした。」その人が自殺予防安全計画を作成できるように支援を申し出るとよいでしょう(「自殺予防安全計画の立て方」ダグ・トーマス『リアホナ』2016年9月号,33参照)。安全計画によって,人は自分の長所,良好な関係,健全な対処法を確認することができます。また,凶器や薬物など,自傷の手段となるものに近づく機会を減らすこともできます。その人の気持ちについてだれにも言わないでほしいと言われたら,プライバシーはできるかぎり尊重すると伝えたうえで,自分独りの力では十分に助けることができないと説明します。自殺について考えていることを他言しないとは,決して約束しないでください。
ステップ3:話す。より多くの支援を与えることのできる人に話すようその人に勧めます。あなたの地域で有益なリソースを得られる連絡先情報を伝えます。リソースには,地域の病院,緊急対応クリニック,無料の危機ヘルプラインが含まれるでしょう。もしその人が助けを求めないようであれば,代わりにあなたがだれかに話す必要があります。次のように言うとよいでしょう。「あなたのことが心配です。あなたが無事であってほしいのです。あなたに必要な助けを提供できる人に,わたしが話しましょう。」その人のプライバシーを尊重して,身近な家族,その人のビショップ,学校のカウンセラー,医師,あるいは別の医療専門家など,助けることができるとあなたが思う人だけに話します。だれに話せばよいか確信を持てなければ,あなたのビショップに話すか,あるいは地域の無料の危機ヘルプラインに電話します。自分ひとりでその人を支援することは期待されていないということを覚えておいてください。
注:あなたが話し合いを主導している場合,参加者にこれらのステップを踏む練習をしてもらうとよいでしょう。ある人がやって来て自殺を考えていると述べたという状況を参加者に提示し,それに対応する方法を練習してもらいます。
その他のリソース
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福祉ヘルプライン(ステーク会長,ビショップ,支部会長用)
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「語り合い,耳を傾ける時間を持つ」ローズマリー・M・ウィクソム『リアホナ』2012年4月号,34-37
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“Preventing Suicide,” Carol F. McConkie (video, suicide.ChurchofJesusChrist.org)
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“I’m Worried about Someone,” suicide.ChurchofJesusChrist.org
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「自殺」カウンセリングリソース,ChurchofJesusChrist.org(ステークおよびワード評議会会員用)