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第24課 クラス用準備資料:希望と思いやりをもって心の健康に対処する


「第24課 クラス用準備資料:希望と思いやりをもって心の健康に対処する」『永遠の家族 教師用資料』

「第24課 クラス用準備資料」『永遠の家族 教師用資料』

ハグする二人の女性

第24課 クラス用準備資料

希望と思いやりをもって心の健康に対処する

精神的および情緒的な健康は,思いや感情,行動,回復力などに影響を与えます。健康を維持しようと努めていても,不安やうつ病などの心の健康の問題を経験することがあります。本課を研究する際,心の健康を改善するために何ができるかを考えてください。また,家族やほかの人々の中で,このような困難を経験している人や自殺願望を抱いているかもしれない人と接する際,どのようにもっと救い主のようになれるかについて考えてください。

セクション1

精神的,情緒的,霊的な健康にもっと気を配るために,何ができるでしょうか。

だれにでも,悲しみを感じたり,ストレスを感じたり,不安を感じたりする日や時期があります。自分がどのように感じ,なぜそのように感じるかに心を配り,その感情を健全にコントロールできるよう最善を尽くすことが大切です。

救い主はイスラエルの全地を旅していたとき,御自分の務めの重みを確かに感じておられたことでしょう。主は使徒たちに教えを授け,彼らの弱さに忍耐強くあられました。大勢の人々が主の奇跡を目にし,癒しを受けるために主に迫りました。主の敵は,公に主の信用を落とす機会を絶えず伺っていました。主はあざけられ,侮られ,拒まれ,裏切られました。まことに,主は「悲しみの人で,病を知って」おられました(イザヤ53:3)。

イエスはしばしば,一人になれる場所に行き,神と語られました(マタイ14:22-23マルコ1:356:31,46ルカ5:16参照)。主の模範に従うことで,わたしたちは精神的,情緒的,霊的な健康を強めることができます。(注:精神的に深刻な問題を抱えている場合や自殺願望がある場合は,一人でいるよりも,ほかの人と一緒にいる方が良い場合があります。)

十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード会長は,ヤングアダルトに次のように問いかけました。

M・ラッセル・バラード会長

皆さんは個人の静かな時間を過ごしていますか。……

……世の中がますます明るく,騒がしく,忙しくなると,生活の中で御霊を感じるのがより難しくなります。もし皆さんの生活に静かな時間がないのであれば,それを求めるのを今晩から始めていただけますか。(「静まって,わたしこそ神であることを知れ」〔ヤングアダルト向け教会教育システム・ディボーショナル,2014年5月4日〕broadcasts.ChurchofJesusChrist.org

深く考えるヤングアダルト
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クラスに備えて深く考える

自分の精神的,情緒的,霊的な健康について考えるために,静かな場所を見つけて,以下の質問について深く考えてください。

  1. 神との関係を深めるために毎日時間を取っているだろうか。家族や友人との健全な関係を築く方法を積極的に探しているだろうか。定期的に運動し,健康的な食事を取り,十分な睡眠を取っているだろうか。有意義な仕事をし,健全な娯楽活動のための時間を作っているだろうか。

  2. 自分の情緒的な健康について,どの程度気を配っているだろうか。ある気持ちを感じているときに,その理由を特定できているだろうか。否定的な感情に対処する健全な方法を持っているだろうか。ストレスや不安を感じるとき,心の休息を取り,リラックスするための健全な方法を持っているだろうか。

  3. ペースを落とし,自分の精神的,情緒的,霊的な健康について考えるとき,生活にどのような祝福がもたらされるだろうか。

シセルとテンプルスクウェア・タバナクル合唱団の演奏による“Slow Down”(6:07)という歌を聴くとよいでしょう。

6:7

セクション2

心の健康の問題を抱えることに関してよりよく理解するために,何ができるでしょうか。

救い主は,地上で教導の業を行われていた間に,人々をあらゆる苦悩から癒されました(マタイ4:23参照)。大管長会のダリン・H・オークス管長は,「もちろん,こうした癒しの中には,情緒的,精神的,霊的な面での癒しも含まれていました」と推論しています(「主は重荷を負っている人を癒される『リアホナ』2006年11月号,6)。

「癒しの御手」アダム・アブラム画

前に述べたように,だれもが圧倒されたり,悲しくなったり,不安になったりする瞬間や日があります。長い間そのような気持ちや似たような気持ちで苦しんでいる場合,あるいはそのような気持ちが日常生活の妨げになり始めているのであれば,助けを求めることが大切です(「自分が今,単に困難な時期を迎えているだけなのか,それとも心の健康に問題を抱えているのかは,どうしたら分かるでしょうかChurchofJesusChrist.org参照)。

罪深い行いが精神的,情緒的,霊的な苦しみを引き起こすことがある一方で,そのような問題のすべてを罪や信仰の欠如のせいであると見なさないことがきわめて重要です。主の最も忠実な子供たちの中にも,重度の不安症やうつ病など,心の健康上の問題を経験する人がいます。わたしたちは,精神疾患についてすべてを知っているわけではありませんが,それが複雑なことは分かっています。精神疾患は,脳内の化学物質の不均衡,遺伝的要因や環境要因,トラウマを伴う出来事,脳の損傷,薬物乱用などと関係している可能性があります。現代において,「4人に1人が人生のある時点で,精神的あるいは情緒的な疾患の影響を受けています。」(Bonnie L. Oscarson, “5 Resources to Help Youth Facing Emotional and Mental Illness,” Nov. 21, 2017, ChurchofJesusChrist.org

精神疾患を患っている場合,助けを求めて断食と祈りを行い,神権の祝福を求め,神殿に参入することにより,多くの場合,力と癒しがもたらされます。時には,病気が長引くこともあります。そのような場合でも,あなたの努力は決して無駄ではないことを知っていてください(2コリント12:7-10参照)。主はあなたを見守っておられ,この経験があなたの益となるよう聖別してくださいます(教義と聖約122:7参照)。

心の健康を維持し,改善するための努力を行ううえで,以下の原則がどのように助けとなるか考えてください。

  • 常に天の御父とイエス・キリストに心を向ける。特に,御二方の影響を感じるのが難しいときは,御二方を信じる信仰をもって行動することを選んでください。御二方の影響を感じたときのことを思い起こしてください。救い主は「万物の下に身を落と〔された〕」(教義と聖約88:6)ので,いつでも助けることができることを覚えておいてください。主は精神疾患を患う人の絶望感と挫折感を完全に理解しておられます。預言者アルマは,イエス・キリストが「御自分の民を彼らの弱さに応じてどのように救うかを肉において」御存じであると証しました(アルマ7:12)。

  • 自分が経験していることを愛する人と分かち合う。精神疾患を秘密にしておくことで,孤独感を深め,必要な助け,命を救うような助けさえも受けられなくなるようなことがあります。自分が経験していることをほかの人たちが理解できるように助けることで,その人たちがあなたを支援する能力が高まります。

  • 資格を有する医療専門家に助けを求める。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は次のように助言しています。

ジェフリー・R・ホランド長老

もし消耗状態が続くようであれば,資格があり,専門技術と健全な価値観を合わせ持った評判の良い人々に助言を求めてください。そして,これまでのいきさつや苦しみについて正直に話してください。(「破れた器のように『リアホナ』2013年11月号,41)

精神疾患を患っている家族や知人がいる場合は,これらの原則を理解することが,彼らを支えるうえでどのような助けとなるかについても考えてください。

心の健康の問題について話してもらえたときは,愛をもって耳を傾け,裁くのを避けてください。中央扶助協会会長会のレイナ・I・アブルト姉妹は次のように教えています。

レイナ・I・アブルト姉妹

愛を持って耳を傾けることは,わたしたちが与えることのできる最高の贈り物です。そうするときに,愛する人や友人を抑圧している重い雲を運んだり,持ち上げたりする手助けができるかもしれません。〔ローマ2:1913:2参照〕それによって,わたしたちの愛を通して,再び彼らは聖霊を感じ,イエス・キリストから発せられる光に気づくことができるのです。(「曇りの時も晴れの時も,主よ,われと共におりたまえ『リアホナ』2019年11月号,58)

ほかの人の手を握る人
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心の健康の問題をよりよく理解しようと努めることで,その問題を経験している人々に対する忍耐と思いやりをどのように増すことができるか考えてください。

2:3

セクション3

自殺を防ぐために,または愛する人を自殺で亡くした人を助けるために,わたしは何ができるでしょうか。

重度の心の健康の問題は,自殺のリスク要因の一つです。「自殺を図るほとんどの人は,死ぬことを望んでいません。自分が経験している身体的,精神的,情緒的,あるいは霊的な苦痛から解放されたいだけなのです。」(「自殺の予防と死後の対応ChurchofJesusChrist.org

体をすくめて座るヤングアダルト

あなた自身や知り合いが自殺について考えているのなら,今すぐ助けを求めてください。これには,病院の救急治療室に行くことや,無料の緊急ダイアルに電話することが含まれます。(「危険な状況にありますか。今すぐ相談してください。ChurchofJesusChrist.orgから,世界中のヘルプラインのリンクを見つけてください。)

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モーサヤ18:8-9を読み,心の健康の問題や自殺を考えて苦しんでいる人を助けるうえで,この聖句がどのような指針となるかを考えてください。(この聖句を読んだ後,「危機的状況にある人を助ける方法」〔ChurchofJesusChrist.org〕の記事を読むと役立つでしょう。)

だれかが命を絶つとき,わたしたちはやり場のない悲しみを覚えることがあります。十二使徒定員会のデール・G・レンランド長老は,自殺でだれかを亡くした場合,癒しに長い時間を要することがあると説明しています。そして,レンランド長老は次の勧告を与えています。

デール・G・レンランド長老

一日一日翌日を乗り切ろうと努め,次の日も,その翌日も,そのまた翌日もと努力を続けます。……わたしたちは……主の助けを受けることができます。……主は,毎日そこにおられます。(「自殺を悲しむ」〔ビデオ〕,ChurchofJesusChrist.org

2:7

イエス・キリストは,完全な理解と共感と愛をお持ちです。わたしたちはあらゆる裁きを主の手に委ねることができますし,そうすべきです。バラード会長は次のように教えています。

M・ラッセル・バラード会長

明らかにわたしたちは,自殺を取り巻くあらゆる事情を完全に把握することはできません。ただ主だけがすべてを詳細に知っておられるのです。この地上におけるわたしたちの行動を裁かれるのは,その主なのです。

主がわたしたちを裁かれるときには,あらゆる点が考慮されるに違いありません。遺伝的な要素や体質,精神的状態,知的能力,これまでに受けてきた教育,先祖からの受け継ぎ,健康状態などといったものです。(「自殺についてわかっていること,わかっていないこと『聖徒の道』1988年3月号,18)

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クラスに備えて深く考える

自殺を防止する助けをするうえで何ができるか考えてください。

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