1 問とい。黙もく示し録ろく第だい四章しょう六節せつでヨハネにより述のべられているガラスの海うみとは何なにか。　答こたえ。それは聖きよめられた，不ふ滅めつかつ永えい遠えんの状じょう態たいにある地ち球きゅうである。

2 問とい。同おなじ節せつの中なかで述のべられている四つの生いき物ものによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。それらは黙もく示し者しゃヨハネが神かみのパラダイスである天てん，および人ひとと獣けものと這はうものと空そらの鳥とりの幸こう福ふくを描びょう写しゃするのに用もちいた比ひ喩ゆ的てきな表ひょう現げんである。霊れいのものは現げん世せのものの形かたちであり，現げん世せのものは霊れいのものの形かたちである。人にん間げんの霊れいはその体からだの形かたちであり，また獣けものの霊れい，および神かみが創そう造ぞうされたほかのあらゆる生いき物ものの霊れいも同どう様ようである。

3 問とい。四つの生いき物ものは個こ々この生いき物ものに限かぎられるか。それとも，それらは種しゅ類るいや階かい級きゅうを表あらわすか。　答こたえ。それらは四つの個こ々この生いき物ものに限かぎられる。これは，幾いくつかの種しゅ類るいの生いき物ものが永えい遠えんの幸さいわいを享きょう受じゅする際さいの，それらに定さだめられた創そう造ぞうの階かい級きゅうや領りょう域いきにおける栄えい光こうを表あらわすために，ヨハネに示しめされたものである。

4 問とい。それらの生いき物ものが持もっていた目めと翼つばさによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。それらの目めは，光ひかりと知ち識しきの表あらわれである。すなわち，それらは知ち識しきに満みちている。また，それらの翼つばさは力ちからの表あらわれであり，動うごく力ちからや，行こう動どうする力ちからなどを表あらわす。

5 問とい。ヨハネにより述のべられている二十四人にんの長ちょう老ろうによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，ヨハネが見みたこれらの長ちょう老ろうたちは，奉ほう仕しの業わざに忠ちゅう実じつであって，すでに亡なくなっていた長ちょう老ろうである。彼かれらは七つの教きょう会かいに属ぞくし，そのときには神かみのパラダイスにいた。

6 問とい。ヨハネが見みた七つの封ふう印いんで裏うらを封ふうじられている巻まき物ものによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，それには明あきらかにされた神かみの御み心こころと奥おく義ぎと業わざが載のっている。また，この地ち球きゅうが存そん続ぞくする七千年ねん間かん，すなわち現げん世せの存そん在ざいの間あいだのこの地ち球きゅうに関かんする神かみの摂せつ理りについての隠かくされた事こと柄がらも載のっている。

7 問とい。それを封ふうじている七つの封ふう印いんによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，最さい初しょの封ふう印いんには最さい初しょの千年ねんのことが載のっており，また第だい二の封ふう印いんには第だい二の千年ねんのこと，というようにして第だい七に至いたる。

8 問とい。黙もく示し録ろく第だい七章しょう一節せつに述のべられている四人にんの天てん使しによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，彼かれらは神かみから遣つかわされた四人にんの天てん使しであり，地ちの四し方ほうを支し配はいする力ちからを与あたえられていて，命いのちを救すくったり，滅ほろぼしたりする。これらの者ものは，あらゆる国こく民みん，部ぶ族ぞく，国こく語ごの民たみ，民みん族ぞくに託たくす永えい遠えんの福ふく音いんを持もっており，また天てんを閉とじる力ちから，命いのちに結むすび固かためる力ちから，あるいは暗くら闇やみの世せ界かいに投なげ落おとす力ちからを持もっている。

9 問とい。黙もく示し録ろく第だい七章しょう二節せつの，東ひがしから上のぼって来くる天てん使しによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，東ひがしから上のぼって来くる天てん使しは，イスラエルの十二の部ぶ族ぞくを治おさめるために生いける神かみの印いんを与あたえられている者ものである。それゆえ，彼かれは永えい遠えんの福ふく音いんを持もっている四人にんの天てん使しに叫さけんで，「わたしたちの神かみの僕しもべたちの額ひたいに，わたしたちが印いんを押おしてしまうまでは，地ちも，海うみも，木きも損そこなってはならない」と言いう。また，もしあなたがたがそれを受うけ入いれることを望のぞめば，この人ひとこそ，イスラエルの部ぶ族ぞくを集あつめ，万ばん事じを元もとどおりにするために来くることになっているエライアスである。

10 問とい。この章しょうに述のべられていることが完かん了りょうするのはいつか。　答こたえ。これらのことは第だい六の千年ねん，すなわち第だい六の封ふう印いんが解とかれるときに完かん了りょうする。

11 問とい。イスラエルの全ぜん部ぶ族ぞくから十四万まん四千人にん，すなわち各かく部ぶ族ぞくから一万まん二千人にんずつ印いんを押おすことによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，印いんを押おされる者ものたちは，永えい遠えんの福ふく音いんをつかさどるために神かみの聖せいなる位くらいに聖せい任にんされる大だい祭さい司しである。彼かれらは，長ちょう子しの教きょう会かいに来きたいと望のぞむすべての者ものを導みちびくために，地ちのもろもろの国こく民みんを治おさめる力ちからを与あたえられている天てん使したちによって，あらゆる国こく民みん，部ぶ族ぞく，国こく語ごの民たみ，民みん族ぞくの中なかから聖せい任にんされる者ものである。

12 問とい。黙もく示し録ろく第だい八章しょうに述のべられている，ラッパを吹ふき鳴ならすことによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，神かみが六むい日かの間あいだに世せ界かいを造つくり，七なの日か目めにその業わざを終おえて，それを聖せいなるものとし，また地ちのちりから人ひとを造つくられたように，まさにそのように第だい七の千年ねんの初はじめに主しゅなる神かみは地ち球きゅうを聖せいなるものとし，人ひとの救すくいを完かん了りょうし，すべてのものを裁さばき，そしてすべてのものの終おわりに至いたるまですべてのものを結むすび固かため終おえるときにその力ちからの下もとに置おかれなかったもののほか，すべてのものを贖あがなわれる。また，七人にんの天てん使しがラッパを吹ふき鳴ならすのは，第だい七の千年ねんの初はじめにおける主しゅなる神かみの業わざの備そなえと完かん了りょう，すなわち主しゅの来らい臨りんの時ときに先さき立だつ道みちの備そなえである。

13 問とい。黙もく示し録ろく第だい九章しょうに記しるされている様さま々ざまなことが完かん了りょうするのはいつか。　答こたえ。これらのことは，第だい七の封ふう印いんが解とかれた後のち，キリストの来らい臨りん前まえに完かん了りょうする。

14 問とい。黙もく示し録ろく第だい十章しょうに述のべられている，ヨハネが食たべた小ちいさな巻まき物ものによって，わたしたちは何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。わたしたちは次つぎのように理り解かいすべきである。すなわち，それは彼かれがイスラエルのもろもろの部ぶ族ぞくを集あつめるという使し命めいであり，定さだめであった。見みよ，この人ひとこそ，書かき記しるされているように，必かならず来きて万ばん事じを元もとどおりにするエライアスである。

15 問とい。黙もく示し録ろく第だい十一章しょうの二人ふたりの証しょう人にんによって，何なにを理り解かいすべきか。　答こたえ。彼かれらは，終おわりの時とき，回かい復ふくの時ときにユダヤ民みん族ぞくに対たいして立たてられ，ユダヤ人じんが集あつめられて彼かれらの先せん祖ぞの地ちにエルサレムの都みやこを築きずいた後のちに彼かれらに預よ言げんすることになっている，二人ふたりの預よ言げん者しゃである。