ペンシルベニア州ハーモニーにおいて,預言者ジョセフ・スミスに与えられた啓示。恐らく千八百二十九年四月ごろの啓示であるが,一部は千八百二十八年夏にはすでに与えられていたと思われる。主はこの啓示の中で,『モルモン書』中のリーハイ書から翻訳された百十六ページの原稿が悪人たちによって変更されたことをジョセフに告げておられる。これらの原稿は,一時それを預かったマーティン・ハリスの手もとから紛失したものである(第三章の前書きを参照)。悪人たちの計画は,盗んだ原稿の相当部分が予想どおりに再翻訳されるのを待ち,書き変えたことによって生じた違いを示して翻訳者の信用を落とすことであった。この悪計が悪しき者によって考え出され,昔のニーファイ人の歴史家モルモンが集積された版の要約を作っていた時点ですでに主に知られていたことが,『モルモン書』の中に示されている(モルモンの言葉第一章三-七節を参照)。