大切なメッセージ
わたしたちの信仰の隅のかしら石
1984年10月の総大会における説教から。
〔わたしたちの〕新しい神殿ではそれぞれ,いにしえからの伝統に従って定礎式が行われます。コンクリートが一般に使われるようになるまで,建物の土台の壁は大きな石を並べて造りました。まず溝を掘り,フーチング(基礎底盤)として土台の部分に石を置いていきます。土台の壁は,起点から一方向に隅石の所まで延び,その角で進行方向を変えて,もう一つの隅石が据えられている次の角まで延びます。さらに壁はそこから次の角まで延びて,最終的には起点に戻ります。……最後に据えられる隅石は,隅のかしら石であり,このことから,儀式をもって据えられるようになりました。適切な位置にこの隅石が据えられた土台には,上層部を建てる準備ができました。このことからパウロは,まことの教会を次のようにたとえたのです。
「そこであなたがたは,もはや異国人でも宿り人でもなく,聖徒たちと同じ国籍の者であり,神の家族なのである。
またあなたがたは,使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられたものであって,キリスト・イエスご自身が隅のかしら石である。
このキリストにあって,建物全体が組み合わされ,主にある聖なる宮に成長〔するのである。〕」(エペソ2:19-21)
わたしたちには礎となる隅石があります。そしてこの偉大な末日の教会は,その上に主によって建てられ,「組み合わされて」います。隅石はこの業に欠くことのできないものであり,それこそ根本的な土台となるものです。……〔しかし〕まず第1は,隅のかしら石,すなわちわたしたちが主イエス・キリストとして認め尊敬する御方について述べます。……
キリストはこの教会の隅のかしら石であられ,教会はその御名を負って末日聖徒イエス・キリスト教会と呼ばれています。わたしたちを救い得る名は,ほかにはありません(使徒4:12参照)。イエスこそわたしたちの救いの源であり,永遠の命を与えてくださる御方です(ヘブル5:9参照)。イエスに匹敵する人はだれもいません。これまでいませんでしたし,これからもいません。愛する御子を賜った神に感謝します。御子は,わたしたちが生きられるように,御自分の命をささげてくださいました。主はわたしたちの信仰と主の教会の揺るぎない隅のかしら石です。