リアホナ
父の死後,聖約がどのように深い意味を持つようになったか
2024年10月号


デジタル版のみ:ヤングアダルト

父の死後,聖約がどのように深い意味を持つようになったか

父が亡くなったとき,家族がどう対処すればよいのか分かりませんでした。しかしイエス・キリストの福音の祝福によって,希望と明瞭な見通しを持つことができました。

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盲人を癒されるイエス・キリスト

タイで育ったわたしは,クリスチャンとして自分が変わり者だと感じることがありました。でも,周りのほとんどの人たちと信仰が違っても,わたしはイエス・キリストの福音を恥ずかしいと思ったり,諦めたいと思ったことは一度もありません。福音の真理がいつも大好きだったので,それに従おうと最善を尽くしました。

しかしそのとき,悲劇がわたしの家族を襲いました。人生で初めて,福音の隅石の一つ,すなわち神の救いの計画を信じることを選び,信仰を強め,それにしっかりとつかまらなければならなくなったのです。

信仰を立て直す必要性

2014年,わたしと家族は香港神殿で結び固めを受けました。わたしは長い間この日を待ちわびていたので,大変興奮しました。ところがこの美しい儀式を経験した後,程なくして父が突然亡くなりました。

わたしはとてつもない悲しみに襲われました。わたしも家族も,父を失った悲しみにどう対処すればよいのか分かりませんでした。まるで自分たちの体の一部が消えてしまったかのようでした。どうすれば父のいない人生を堪え忍べるでしょうか。

この暗い時期に,慰めを求めて天の御父とイエス・キリストに頼ることで,わたしは救いの計画と永遠の家族についての証を深める方法を学びました。

家族は永遠に一緒にいられると,ずっとこれまで教えられ,信じてきました。しかし,つらい喪失感に直面したことで,わたしの証のこの部分は揺るぎました。いつかまた父に会えると知りたかったし,知る必要がありました。永遠の家族の教義について,もっと学びたいと思うようになりました。

大管長会第二顧問のヘンリー・B・アイリング管長は,最近,次のように教えました。

「愛ある家族の結びつきが確かに死後も永遠に続くという約束を得られるのは,神殿で交わす結び固めの聖約を通してです。……

試練や困難,心の痛みは,すべての人が必ず経験します。……それでも,神殿に参入し,聖約を覚えているなら,わたしたちは主から個人的な導きを受ける備えをすることができます。」

これは真実です!父の死後,生活の中で天の御父とイエス・キリストの愛を感じるのに苦労していたとき,わたしはこの慰めを与える聖約と祝福を研究することで,御二方の愛と光の小さな兆しを再び見ることができました。

聖約は神と,互いを結び合わせる

父の死後,神殿の結び固めは,わたしにとってさらに意義深いものになりました。しかも,天の御父が交わして守るように招いておられる聖約はすべて,わたしたちにとってのすばらしい特権であることに気づきました。

聖約は単なる約束ではありません。救い主の力を生活に招くことができるようわたしたちを助けるための鍵です。それらの聖約によって,人生の悲嘆や困難の中にあっても,わたしたちは前進し,希望を持ち続けることができます。イエス・キリストの癒しの力にさらにあずかれるようになったおかげで,わたしは父にまた会えると知り,喜びをもって最後まで堪え忍ぶことができます。

アイリング管長の約束にあるように,「『どんな結果になろうとも,神殿の聖約のおかげですべてはうまくいく』のです。」

イエス・キリストの福音と,福音がもたらす途切れることのない希望と平安に心から感謝しています。不安や喪失感の中で平安が必要なときには,特にそうです。今でも悲しみはありますが,聖約はわたしの心を温め,希望を持って進み続ける助けとなっています。

皆さんが交わした聖約の重要性と,それらが日々天の御父とイエス・キリストとどのように自分を結びつけてくれるかについて,深く考えるようお勧めします。救い主が聖約の道をわたしとともに歩んでくださっているように,あなたが救い主に頼るとき,主があなたとともに歩んでくださることを,わたしは知っています。

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