初等協会で音楽を用いる方法
初等協会で音楽を用いる目的は,イエス・キリストの福音を子供たちに教え,それに従って生活できるようになる助けをすることです。初等協会の歌は,学ぶ過程をさらに楽しいものとし,子供たちが福音を学び,覚えられるように助け,
以下に,子供たちに歌を教える際に用いることができる技術が紹介されています。例は,この概要に提案されている歌を教えるのに役立つでしょう。そのほかのアイデアについては,2010年度の概要中の「初等協会で音楽を用いる方法」を参照してください。
子供たちの注意を引く
歌い始める前に必ず,子供たちがこちらに注意を向けていることを確認します。写真や絵,簡単な実物などの視覚資料や子供たち自身を題材にして,注意を引きつけることができます。単に,声の調子を変えるだけでもできます。注意を引きつけるための活動は短くし,そのまま歌に移ります。例えば─
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「神殿に行きたいな」(『歌集』99)を歌う前に,神殿を見たことのある人に手を挙げてもらいます。歌を歌いながら,神殿を見るときどんな気持ちがするか考えるように話します。
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子供たちは,最適な視覚教材になります。ネクタイや聖典など,簡単な小道具を使って宣教師のかっこうをしてもらい,「ニーファイのように」(『歌集』92-93)を歌います。
子供たちがよく耳を傾けられるように導く
歌を聞きながら質問の答えを探すように言うと,子供たちは歌の歌詞やメッセージをよく覚えます。「だれが」「何を」「どこで」「いつ」「なぜ」などの質問をし,よく聞いて答えを見つけるように話します。大事な言葉や韻を踏んでいる言葉を聞き取ったり,ある言葉が何回出てくるかを数えさせたりすることもできます。
「心向ければ」(本概要の28ページ)を教える際,ホワイトボードに以下の質問のうち一つを書きます─「どうすれば主の声が聞こえますか」「正しく平安に生きる道を教えてくださるのはどなたですか」「静かな声で主を
子供たちを参加させる
あなたの歌に合わせて,様々な方法で子供たちに参加してもらいます。例えば─
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歌の歌詞とメッセージを覚えられるように,子供たちに手の動作を考えてもらいます(7ページの「音楽指導者へ」参照)。
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「ニーファイのように」を歌いながら,子供たちに宣教師のまねをさせます。例えば,歌いながら,聖典を持ってその場で足踏みしたり,部屋の中を歩かせたりします。
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「心向ければ」を歌う前に,子供一人一人にハートの形に切った紙を1枚ずつ渡します。そして,ハートの形に切った紙の片側に「心向ければ」,もう片側に「主の声が聞こえる」と書くように言います。この二つの表現が,歌の中で3回ずつ出てくることを話し,それぞれの言葉を歌う度に,それが書いてあるハートの片側を見せるように言います。
繰り返し歌う
子供たちは,何度も繰り返し歌を聞いたり歌ったりすることによって,最もよく歌を覚えます。
様々な楽しい方法で歌を復習し,歌います。例えば─
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新しい歌のメロディーを覚え始めるために,前奏の間にメロディーを聞いたり,ハミングしたりさせます。
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「主の計画にしたがう」『歌集』(86-87参照)を復習するために,幾つかの道路標識を作ります。歌の中で出てくる幾つかの言葉を道路標識に一つずつ書きます。標識を一つ見せ,そこに書かれた言葉だけ抜かして歌うように話します。ほかの標識を使って,同様に繰り返します。
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紙や厚紙でさいころを作ります。各面に様々な歌い方を書きます。(例─メロディーに合わせて手をたたく,手の動作をする,小さな声で歌う,男の子が歌う,女の子が歌う,メロディーをハミングする)。別のさいころに,現在子供たちが習っている初等協会の歌の題名を書き入れます。子供に最初のさいころを投げさせ,歌をどのように歌うかを決め,別の子供に二つ目のさいころを投げさせ,どの歌を歌うかを決めます。