セミナリー
2ニーファイ2:26-30:選ぶ自由


「2ニーファイ2:26-30:選ぶ自由」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「2ニーファイ2:26-30」『モルモン書 教師用手引き』

2ニーファイ2:26-30

選ぶ自由

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パーティーの若者たち

人生を通じて,あなたは選択に迫られるでしょう。あなたがする選択には,長く影響するものや,時には永遠の結果をもたらすものもあるでしょう。リーハイは,イエス・キリストのおかげで,すべての人は「自由と永遠の命を選ぶことも,……束縛と死を選ぶことも自由である」(2ニーファイ2:27)と教えました。この課は,あなたがイエス・キリストに従うために選択の自由を行使するのに役立ちます。

各生徒の状況を知る。どの生徒も,福音の真理に対する考え方や感情に影響する,様々な経験や人間関係を抱えています。生徒一人一人とその背景をできるだけ理解するよう努めましょう。レッスンを準備し,教えるときは,生徒の反応に影響する可能性のある様々なことについて考慮します。

生徒の準備:生徒には,2ニーファイ2:27を読んでもらい,生活の中のどの選択が救い主により近づき,主が与えられる祝福を受けるのに役立っているのかを,祈りをもって考えてもらいます。自分が今後変えたいと思う選択についても考えてもらいましょう。

学習活動案

選択をする

以下のリストをホワイトボードに書きます。生徒には二人一組または少人数のグループで,あるいはクラス全体でこれらの質問について話し合ってもらいます。

人によって,以下のことをしようと決めたり,しないと決めたりするのはなぜなのか,その理由を考えてください:

  • 定期的に祈ること

  • 教会に行くこと

  • 悔い改めること

  • 知恵の言葉に従うこと

  • 人を赦すこと

これらの行為をしようと決めるか,しないと決めるか,あなた自身の選択の理由を熟考してください。また,イエス・キリストの福音に含まれるほかの戒めについても考えてください。この課を学びながら,選択の自由をどのように主が認めておられる方法で行使しているか,またどのように改善したらよいかを理解できるよう,聖霊の助けを求めましょう。

選ぶ自由

人生の終わりに近づいた預言者リーハイは,天の御父の救いの計画の重要なポイントについて家族に教えました。リーハイの教えには,堕落,救い主の贖罪,そして選択の自由が含まれていました。

2ニーファイ2:26を読み,リーハイがこの3つについて何を教えたかを探してください。

  • 何を学びましたか。

    生徒が分かち合う際には,「人の子らは堕落から贖われているので」という語句を示し,生徒が堕落について覚えていることを尋ねると効果的でしょう。

  • 堕落と救い主の贖罪により,どのようにしてわたしたちは選択の自由を得られるのでしょうか。

2ニーファイ2:27を読んでください。この聖句が教えていることを簡単な図に描くか,自分の言葉で要約してみましょう。

生徒に,自分が描いたものか,聖句の要約を分かち合ってもらいます。分かち合うのは,二人一組または少人数のグループでも,クラス全体でもかまいません。

2ニーファイ2:27はマスター教義聖句です。マスター教義聖句には印をつけて,見つけやすくするとよいでしょう。次の課で,この聖句が教える教義を疑問や状況に対して応用する練習の機会があります。

以下のような図をホワイトボードに描くか,生徒が作ったものを使用するとよいでしょう。この図を用いながら,生徒に以下の質問に答えてもらいます。図全体を一度に表示しても,最初は上半分だけを見せ,3,4問目について話し合うときに全体を見せるようにしてもよいでしょう。

下の図はこの聖句を表す一つの方法です:

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選ぶ自由の図

27節の救い主の教えを要約すると,わたしたちはイエス・キリストを通してもたらされる自由と永遠の命を選ぶことも,束縛と死を選ぶことも自由である,となります。

「選ぶ自由」と書かれたボックスのすぐ上にある二つの矢印は,互いに近くから始まることに注目してください。イエス・キリストに従うために選択の自由を行使することは,選択肢を制限し,実際には自由を奪うと感じる人もいるでしょう。

  • なぜ,イエス・キリストに従うことで,わたしたちの自由が制限されてしまうと思う人がいるのでしょうか。

この図では,イエス・キリストに従うにつれて矢印がより広く開くことに注目してください。実際には,イエス・キリストに従うことで,より多くの選択肢が与えられ,より大きな自由が与えられます。

  • イエス・キリストに従うことで,どのようにして自由が得られるのでしょうか。

図の反対側の矢印は,最初は離れており,次第に近づいていくくことに目を向けてください。

  • なぜ,イエス・キリストに従わないことで,自由が得られると思う人がいるのでしょうか。

  • イエス・キリストに従わないことを選ぶと,どのように束縛につながるのでしょうか。

十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は,主への不服従により自由が制限されることになる理由を,次のように説明しています:

「サタンは……聖霊の影響を自分の支配に置き換えることによって,わたしたちの選択の自由を制限する行動と選択を促します(&教義と聖約29:4093:38-39参照)。サタンの誘惑に屈服することは,選択の余地がまったくなくなるまで選択の幅が次第に狭くなってしまうことにつながり,あらがう力を失ってしまう中毒へとつながります。」(D. Todd Christofferson, “Moral Agency,” Ensign, June 2009, 49)

自分が見つけた原則がこのストーリーにどのように現れているか,生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。

2ニーファイ2:28-30を読んで,選択の自由をどのように行使することを選ぶつもりなのかを,数分間よく考えてみましょう。

以下の質問への答えを考えてください:

  • イエス・キリストに従うという選択は,どのようにあなたを自由と永遠の命に導いていますか。主はあなたの努力をどのように祝福されていますか。

  • あなたの選択がどのように束縛に導くことがあるのでしょうか。それを変えるために,まず何ができるでしょうか。主はどのようにあなたを助けてくださるでしょうか。

すでに誤った選択してしまったとしても,イエス・キリストを信じる信仰と悔い改めによってそれを克服できると,生徒に伝えます。そして救い主,主の贖罪,また幸福と永遠の命につながる選択をできるよう,わたしたちを力づけてくださる主の力を証します。促しに従って,ビショップまたは支部会長が,だれもが聖約の道に戻るのを助けるのに役立つ神権の鍵を持っていることを,生徒に思い出してもらうとよいでしょう。

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