セミナリー
学習評価3:2ニーファイ26章-ヤコブ7章


「学習評価3:2ニーファイ26章-ヤコブ7章」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「学習評価3」『モルモン書 教師用手引き』

学習評価3

2ニーファイ26章ヤコブ7章

ノートに書き込む若い女性

この課は,2ニーファイ26章ヤコブ7章の学習中にあなたがどのように成長したか,または変化したかを自分で確認するのに役立ちます。

生徒の学習意欲を高める。学習体験において,生徒が選択の自由を行使して参加するよう促してください。十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,次のように教えています:「正しい原則に従って行動することによって選択の自由を働かせる学習者は,聖霊に心を開きます。そして聖霊からの教え,聖霊による証の力,そして聖霊による確認の証を受けることができます。」(「信仰によって学ぶ望みを持つ『リアホナ』2007年9月号,20)

生徒の準備:生徒に,過去4週間のモルモン書研究を通して,自分がどのように霊的に成長したかを振り返ってもらうとよいでしょう。学習帳を見返してもらい,自分が実践した具体的な教えや,自分にとって特に意義深い聖句を特定してもらうとよいでしょう。

学習活動案

日々少しずつ良くなる

この課の始まりとして,自己評価の目的とその価値について話し合うとよいでしょう。生徒には,自分の生活で実践したモルモン書の特定の教え,またはモルモン書の聖句で,自分にとって特に有意義だったものを分かち合ってもらうとよいでしょう。

教会の第5代大管長だったロレンゾ・スノー大管長(1814-1901年)は,次のように教えています:

「一度に完全になれると思ってはなりません。そんな期待をしたら,失望するでしょう。今日は昨日より良くなり,明日は今日よりも良くなるようにしなさい。今日,何らかの誘惑に少し負けたのなら,明日はそれ以上負けないようにしようではありませんか。このようにして,日々少しずつ良くなっていくのです。そして,自分はもとより,ほかの人にも善を成し遂げることのないまま人生が終わってしまうことのないようにしましょう。」(『歴代大管長の教え—ロレンゾ・スノー』〔2012年〕103

  • 今日は昨日よりも良くなったと,どうすれば自分で分かるのでしょうか。

  • 明日は今日よりも良くなろうとするあなたの努力を,天の御父とイエス・キリストはどのように助けてくださるでしょうか。

この課は,聖文で学ぶ教義を説明する能力も含めて,自分がイエス・キリストの弟子として成長できているかを考えるのに役立ちます。あなたのモルモン書研究が,キリストの弟子として成長するうえでどのように役立ったかを考えてください。今日研究しながら,あなたのモルモン書研究が,イエス・キリストの福音に生き,福音を分かち合う自分の能力にどう影響しているかが分かるように,聖霊を招いて助けを求めましょう。

2ニーファイ26章からヤコブ7章までをクラスで学んだ際に注目真理は,以下の活動のものとは異なるかもしれません。クラスの必要に最も合う活動を選んだり,生徒が見いだした真理を含めたりするなど,自由に調整してかまいません。

活動AとBの意図は,生徒が以前の課で教わった教義を説明する機会を作ることです。活動CまたはDの時間を作るために,いずれか一つに絞る必要があるかもしれません。

活動A:イエス・キリストの教義を説明する

以下の活動では,生徒に複数の聖句を復習してもらいます。聖文を読むことや理解することに苦労しそうな生徒に,配慮してください。生徒を二人一組かグループにし,キリストの教義の原則と儀式を特定するのを助けるとよいでしょう。これらには,イエス・キリストへの信仰,悔い改め,罪の赦しのためのバプテスマ,聖霊の賜物を受けること,最後まで堪え忍ぶことなどが含まれます。

ニーファイは,わたしたちが永遠の命を受けるためにすべきことを教えました。これらの原則と儀式はキリストの教義と呼ばれています(2ニーファイ31:2,21参照)。キリストの教義は「道である。そして,このほかには人を神の王国に救う道も名も天下に与えられていない」(2ニーファイ31:21)のです。2ニーファイ31:10-12,17,20-21を復習して,このキリストの教義の一部である原則と儀式を探してください。

生徒に,以下の質問にグループで答えるか,学習帳に答えを書いてもらいます。

  • 2ニーファイ31章を使ってキリストの教義を人に説明するとしたら,どのように説明しますか。

  • キリストの教義は,わたしたちが救いを神に頼るうえでどのように役立ちますか。

  • キリストの教義に従うことで,あなたはどのように祝福されていますか。

活動B:イエス・キリストの福音の回復におけるモルモン書の役割を説明する

以下のシナリオは,あなたがステーク会長,生徒たちがルカ役で答えるロールプレーとして演じるとよいでしょう。これを行う場合は,フォローアップの質問をして,モルモン書が聖書の真理の伴侶にして証人(1ニーファイ13:40-422ニーファイ3:11-12参照)であり,回復のしるし(2ニーファイ27章29:1-10参照)であり,「わたしたちの宗教のかなめ石」(モルモン書の序文)であることを生徒が証できるようにしましょう。

以下のシナリオを想像してください:

ルカは専任の宣教師になる準備をしています。面接の1週間前に,彼のステーク会長が次のメッセージを送ってきました:

「ルカ兄弟,お会いできるのが楽しみです。今度の面談に備えて,以下の質問にモルモン書を使って答える準備をしておいてくれますか:イエス・キリストの福音の回復におけるモルモン書の役割は何ですか(2ニーファイ3:11-122ニーファイ27:25-262ニーファイ29:7-11参照)。」

  • イエス・キリストの福音の回復におけるモルモン書の役割について,ルカがモルモン書から分かち合えることは何でしょうか。

活動C:イエス・キリストを信じる信仰で悪魔に抵抗する

2ニーファイ28:1-26」の課で生徒に計画を作成してもらわなかった場合は,その部分を適宜調整する必要があります。例えば,サタンの策略に対抗するための計画の立案や,作戦の話し合いを手伝うとよいでしょう。

ニーファイは2ニーファイ28:20-22で,終わりの時にサタンが人々を神から引き離すために用いる策略について教えています。例えば,人の子らをそそのかして善いことに対して怒らせる,人々をなだめ,彼らを欺いて現世での安全を得ていると思いこませる,地獄はない,悪魔はいないと告げる,などです。「2ニーファイ28:1-26」の課の一部として,あなたはサタンの策略から自分を守るための計画を作ったことでしょう。その課であなたが学習帳に書いた内容を振り返ってください。

  • 自分の計画をどの程度効果的に実行できていますか。それはなぜですか。

  • あなたの計画は,サタンの策略から救い主の保護を受けるうえで,どのように役立っていますか。

  • 学んだことや経験したことで,あなたの計画に追加するのに役立つことは何ですか。

これからどのように計画に取り組むかを,考えてください。危険を警告し,サタンの業から逃れたり,克服したりする力を与えてくださるよう,天の御父とイエス・キリストに必ず目を向けましょう(教義と聖約10:5参照)。

活動D:イスラエルの集合に参加する

ニーファイとヤコブは,二人ともイスラエルの集合に大きな関心を持ちました。恐らく,彼らの子孫に起こることを主がニーファイに見せたことが,理由の一つでしょう(1ニーファイ12-13章参照)。

あなたは,1ニーファイ19-22章2ニーファイ6章;またはヤコブ5:52-776:1-13の研究の一部で,イスラエルの集合に参加するよう招かれたかもしれません。その場合は,あなたの取り組みや作った計画,またはその業にかかわりたいというあなたの態度と意欲を見直してください。

  • イスラエルの集合についての研究を通して学んだことで,あなたの励みになるものや役に立つと感じたものは何ですか。

  • どのような新しい努力を始めましたか。うまく行きましたか。そう思う理由,またはそう思わない理由は何ですか。

  • 救い主の業に携わるとき,主があなたを導きあるいは強めてくださるのをどのように感じていますか。

  • この業に参加することで,あなたはどのような祝福を目にしましたか。