セミナリー
マスター教義:モーサヤ3:19—「〔イエス・〕キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となり〔なさい〕。」


「マスター教義:モーサヤ3:19—『〔イエス・〕キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となり〔なさい〕』。」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「マスター教義:モーサヤ3:19」『モルモン書 教師用手引き』

マスター教義:モーサヤ3:19

「〔イエス・〕キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となり〔なさい〕。」

互いに抱き合う青少年

あなたはモーサヤ3:19の研究で,イエス・キリストの贖罪により,生まれながらの人を克服する方法を学びました。この課は,モーサヤ3:19のマスター教義聖句の場所と重要語句を暗記するのに役立ちます。また,この聖句が教える教義を説明し,霊的な知識を得るための原則を実際の状況に応用するのにも役立ちます。

努力による霊的な学習を促す。改心を促し,福音が生徒の心に深く染み込むような福音学習をするには,教師側の勤勉な努力だけでは足りません。霊的な学習には,学習者の一貫した努力が必要です。教授と学習の過程における生徒の役割を果たせるよう助けてください。

生徒の準備:生徒には,モーサヤ3:19の暗記を始めてもらいます。クラスでも重要語句を暗記する時間があること,ただし節全体を暗記する練習も有益であることを生徒に説明してください。

学習活動案

このマスター教義聖句の課は,「モーサヤ3:19」の課を学んだ後に教える必要があります。この課は,マスター教義聖句「モーサヤ3:19」の背景を学ぶためのものだからです。このマスター教義聖句の課を別の週に移動する必要がある場合は,その週のうちに背景の課も教えるようにしてください。

暗記し,説明する

前の課では,モーサヤ3:19から以下の真理を学びました:聖なる御霊の勧めに従い,イエス・キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となることができるモーサヤ3:19の重要語句は「〔イエス・〕キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒ととなり〔なさい〕」です。

この聖句の場所と重要語句を暗記する練習法を,生徒に伝えます。次の活動はその実施方法の一例です:

学習帳に,次のような三角形を描いてください。モーサヤ3:19の場所と重要語句を4つに分けます。三角形の中にその4つの部分を書きます。例えば,図形のいちばん上に「モーサヤ3:19」と書き,2番目に「生まれながらの人を捨てて」と続けて書くという具合です。図形の上から下に向けて,見なくても語句全体を問題なく暗唱できるようになるまで,練習してください。

4分割したシンプルな黒線の三角形

生徒が自分の言葉で教義を説明する練習をする,手助けをしてください。生徒の練習を助けるには,以下のアイデアを使うか,別のアイデアを考えるとよいでしょう。

あなたは今,モーサヤ3:19についての課を,自分のワードまたは支部の初等協会のクラスで教えていると想像してください。このマスター教義聖句のメッセージを,あなたなら幼い子供たちのグループに向けてどのように説明しますか。モーサヤ3:19の教義を説明する短い文章を,自分の言葉で書いてください。

この説明文は,生徒に二人一組になって書いてもらうとよいでしょう。発表してもいいという生徒に,自分の説明文をクラスに向けて読んでもらいます。

実践練習

生徒に,霊的な知識を得るための原則を復習してもらいます。これを行う方法の一つとして,数人の生徒に,3つの原則のそれぞれを表す象徴や簡単なイラストをホワイトボードに描いてもらいます。この活動をうまく構成して,クラスの時間が数分しかかからないようにしてください。

霊的な知識を得るための3つの原則すべてを使った練習ができるように,次のようなシナリオを生徒に提供してください:

何年もの間,達也は怒りっぽさを抑えるのに苦労してきました。彼はよくきょうだいや親に対して怒り,声を荒げます。学校でも,ほかの人とうまくやるのに苦労しています。ある日,彼は自分の短気について親と話しているときに,こう叫びます。「自分でももっと我慢強くなりたいけど,なれる気がしない。ぼくはこうなんだよ!」

このシナリオは,生徒の必要性をより満たすよう調整してもかまいません。シナリオに描かれる短気な振る舞いを,怠惰,下品な言葉遣い,不親切など,別の課題に変えることができます。もう一つの選択肢は,生まれながらの人に共通する行動を,生徒にホワイトボードにリストアップしてもらうことです。次に,生徒はその行動から一つを選んで,代わりにそれを含めるようシナリオを調整してもらうとよいでしょう。

  • この状況に役立てるために,あなたはモーサヤ3:19の教えや霊的な知識を得るための原則を,どのように使いますか。

生徒に,霊的な知識を得るための各原則とモーサヤ3:19が教える教義が,この状況にそれぞれどのように役立つかを話し合ってもらいましょう。クラス全体で話し合っても,少人数のグループで話し合ってもかまいません。

具体的な指導が必要なら,この話し合いの一環として,以下の質問例のようなものを分かち合うとよいでしょう。

神が定められた情報源を通してさらに理解を深める

  • モーサヤ3:19の教えは,この状況にどのように役立つと思いますか。

  • 役立つと思われるそのほかの聖句や教会の指導者の言葉には,どのようなものがあるでしょうか。

以下の質問について話し合う際に,前の課で学んだ相互参照のことを生徒に思い出してもらうとよいでしょう。あるいは,前の課の「注釈と背景情報」の項にある言葉の一部または全部を分かち合うのもよいでしょう。

永遠の視点から概念や疑問について調べる

  • この悩みを永遠の視点から見る方法には,どのようなものがあるでしょうか。

  • わたしたちが堕落した世に生きることを許される主の目的を覚えておくことは,どのように役に立つでしょうか。

  • あなたがイエス・キリストと主の贖罪について知っていることで,この状況に変化をもたらせるものは何ですか。

信仰をもって行動する

  • この状況にある人は,どのようにすれば信仰をもって行動することができるでしょうか。

マスター教義の復習

このレッスンの直後のレッスンで,次の復習のための活動を行うとよいでしょう。このレッスンのものと同じ三角形を,ホワイトボードに描きます。生徒に,三角形のいちばん上から各段にモーサヤ3:19の重要語句「〔イエス・〕キリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となり〔なさい〕」を記入していき,完成させてもらいます。生徒が暗唱できるようになるまで,この手順を数回繰り返してください。