セミナリー
モーサヤ4:9-10:「神を信じなさい」


「モーサヤ4:9-10:『神を信じなさい』」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「モーサヤ4:9-10」『モルモン書 教師用手引き』

モーサヤ4:9-10

「神を信じなさい」

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神の画像

自分の信念が,自分の行動や,自分がどのような人間になるかに与える影響を,立ち止まって深く考えたことはありますか。ベニヤミン王は,罪の赦しを保つために行うべきことを教える一方で,神を信じることの重要性も強調しています。この課は,神への信仰と愛を強めるうえで役立ちます。

聖文や預言者の言葉を確信と目的をもって教える。あらゆる機会を通じて,生徒が導きや質問への答えや助けを受けるために神の言葉に立ち返るよう,霊的に鼓舞してください。もし生徒が「キリストの言葉をよく味わう」ならば,生徒が見いだす真理は「〔彼らが〕なすべきことをすべて告げる」(2ニーファイ32:3)ことでしょう。

生徒の準備:生徒には,自分が神について信じている3—5個のことをリストにして,クラスに来てもらいます。

学習活動案

わたしたちの信念の影響力

以下は,かつて人々が真実だと思っていた,誤った考えです。これらの信念が,当時の人々の人生に与えた影響について深く考えてみましょう。

以下の文章をホワイトボードに示すとよいでしょう:

  • 地球は平らである。

  • ヒキガエルに触るとイボができる。

  • 星は地球の周りを回っている。

  • 誤った考えを信じると,どのような問題が生まれるでしょうか。

  • 自分やほかの人の信念が,その態度や行動にどのような影響を与えるのか,見たことはありますか。

  • わたしたちが信じていることは,わたしたちにどのような霊的な影響を与えるでしょうか。

神を信じる

ベニヤミン王は神を信じることの重要性を教えました。研究を始める前に,少し時間を取って,あなたが神について信じていることをよく考えてください。あなたが神について信じていることは,あなたの行動にどのように影響しますか。それらの信じていることを幾つか学習帳に書き出して,なぜそれを信じているのかを深く考えるとよいでしょう。研究しながら.思いついた考えや印象を書き足してください。

また,ホワイトボードにも次の図を描いて,生徒に手伝ってもらい,モーサヤ4:9-10にある教えでそれぞれの円の中を埋めていってもよいでしょう。

次の図を学習帳に書き写してください。中央の円には,「神を信じなさい」およびモーサヤ4:9-10と書いてください。

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クモの巣状のアイデアの図

モーサヤ4:9-10を読み,ベニヤミン王が自分の民に神について信じるように招いたことを幾つか見つけてください。見つけたことを,それぞれ外側の円の中に書いてください。必要な場合は,図に円を追加してください。

  • モーサヤ4:9-10のベニヤミン王の教えを,あなたならどうやって簡潔な一つの文章にまとめますか。まとめたその一文を,あなたが作った図のタイトルにするとよいでしょう。

複数の生徒に,これらの聖句の要約をクラスに分かち合ってもらうとよいでしょう。生徒が要約の一部として見いだすであろう真理には,以下が含まれるでしょう:主の預言者は,神を信じるようにわたしたちを招いている。神は万物を創造され,あらゆる権威と知恵を持っておられる。行動を通じて,わたしたちは神への信仰を示すことができる。

クラスを少人数のグループに分け,9-10節のベニヤミン王の教えの一つまたは複数を各グループに割り当て,それらに焦点を絞ってもらうとよいでしょう。生徒に,焦点を当てるように割り当てられた真理について以下の質問を話し合ってもらってから,その答えをクラスで分かち合ってもらうとよいでしょう。

  • ベニヤミン王のこれらの教えを理解し信じることは,あなたの人生にどのような影響を及ぼしますか。

  • 現代の世の中では,これらの教えはどのように反対されたり無視されたりしていますか。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,神を信じているかどうか分からない人々に対して,次のような助言をしています:

「神を信じているのかどうかも分からないのであれば,そこから始めてください。神と交わった経験がなければ,神の存在を疑ってしまうものだということを理解し,神と交わる経験ができるような状況に自らを置いてください。……神は確かに実在されるのか,あなたのことを御存じなのか,告げてくださるよう神に尋ねてください。あなたについてどう感じておられるか神に尋ね,耳を傾けてください。」(ラッセル・M・ネルソン「わたしに従ってきなさい『リアホナ』2019年5月号,90)

  • あなたが天の御父とイエス・キリストへの信仰を強めた経験には,どのようなものがありますか。

神を信じることを選択することについて,さらなる話し合いが生徒に有益なら,「注釈と背景情報」の項にあるL・ホイットニー・クレートン長老の言葉を使うとよいでしょう。

より深く取り組む

神への信仰と信頼を強める一つの方法は,ほかの人の霊感された教えや経験から学ぶことです(『聖句ガイド』「信仰」の項参照)。神への信仰を高めるための以下の3つの活動から,少なくとも一つ選んでください:

以下の3つの選択肢を示し,生徒が活動のうちの一つを終えられるよう十分な時間を取ってください。これらの活動は個人で行っても,同じ活動を選んだほかの生徒と行ってもかまいません,生徒に何が必要か,生徒にどのくらいの能力があるかを考え,それに合わせて別の活動を行ってもよいでしょう。

  • 賛美歌:神の特性や特質について教えている,または神への信仰を強めてくれる言葉,語句,節もしくは歌詞全体を,賛美歌集で検索してください。

  • そのほかの聖文の記述:ほかの人が天の御父または御子イエス・キリストについての信仰を証した,聖文の記述を見つけて研究してください。研究できる聖文の例としては,アルマ26:16,35-3734:8-10;および教義と聖約76:22-24があります。

    次の選択肢を行う場合は,『リアホナ』総大会号の最新のコピーを生徒に配るとよいでしょう。「福音ライブラリー」アプリを活用してもらってもよいでしょう。

  • 総大会:最近の総大会の説教から,天の御父とイエス・キリストについて,また御二方への信仰を強めるような言葉,語句,話,物語を見つけてください。(総大会の説教は,「天の御父」,「神会」,「イエス・キリスト」などのトピックで検索するとよいでしょう。)

複数の生徒に,研究して学んだことや感じたことを分かち合ってもらいましょう。

数人の生徒に,気づいたことを発表するよう伝えたら,小さな紙片を渡し,発表してもいいという生徒に自分が神について信じていることを何か書いてもらうとよいでしょう。信仰について書かれたそれらの文章は,ほかの生徒が見て深く考えられるように,翌週の間,教室に掲示しておくとよいでしょう。

次のステップ

あなたが神を強く信じているか,何を信じるかを決めようとしているかに関係なく,わたしたち一人一人に神への信仰と愛を強めるためにできることがあります。しばらくの間,自分が神をもっと知るための次のステップだと思うことをよく考えてください。自分の考えや印象を学習帳に記録してください。

あなた自身の神についての証を分かち合って,レッスンを締めくくるとよいでしょう。生徒には,今日感じた印象に基づいて行動するよう促してください。

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