イスラエルの軍隊を率いるデボラのイラスト，© Lifeway Collection/licensed from goodsalt.com

5月30日－6月5日

士師2－4章；6－8章；13－16章

「主は……ひとりの救助者を起〔され〕た」

士師2－4章；6－8章；13－16章には，霊感を与えてくれる話がたくさんあります。これらの話を使って，子供たちが救い主に近づくよう，また，主に従いたいという望みを抱くよう，どのように助けられるか深く考えてください。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

子供たち一人一人に，最近学んだ聖文の話を分かち合ってもらいます。次に，それらの話から学べることについて話してもらいます。

教義を教える：年少の子供たち

士師3：9

イエス・キリストはわたしの救い主であられる。

イスラエルの民が主に祈ったとき，主は彼らのために一人の救助者を起こされました。イエス・キリストこそが，神がわたしたちのために起こされた救助者であられることを，子供たちが理解できるよう助けます。

活動案

• イスラエルの民が神の戒めを守ることをやめたとき，彼らは神の守りを失い，敵に打ち負かされたことを，子供たちに説明します。士師3：9から，「イスラエルの人々が主に呼ばわったとき」という言葉を読みます。助けが必要なとき，イスラエルの民は何をしましたか。あなたが助けを求めて祈り，神がその祈りにこたえてくださった経験を分かち合います。

• 士師3：9から「主は……ひとりの救助者を起して」という言葉を読み，子供たちにも数回，一緒に繰り返してもらいます。救助者とは，わたしたちを救い出してくれる人であることを説明します。子供たちに，イエス・キリストの絵を含む，人が描かれた絵を何枚か見せ，それらを床の上に伏せます。子供たちに交代で絵をめくるよう言い，イエスの絵を見つけたらそれを掲げてもらいます。イエス・キリストは，神がわたしたちを罪と死から救うために起こされた救助者であることを証します。

ギデオンは主を信頼した。© Providence Collection/licensed from goodsalt.com

士師6：11－16；7：1－8

主は小さなものを用いて大いなる業を行われる。

ギデオンは自分のことを貧しく取るに足りない者だと思っていましたが，神はギデオンのことを「大勇士」（士師6：12）として見ておられました。たとえ自分のことを小さな存在だと感じていても，神は自分を通して重要なことがおできになることを，子供たちが理解できるよう助けます（アルマ37：6－7参照）。

活動案

• 主は，イスラエルを敵であるミデアン人から救うのを手助けする人物を必要とし，そのためにギデオンを選ばれたことを，子供たちに話します。士師6：15を読み聞かせ，ギデオンがなぜ，自分には主が望まれることを行うのは無理だと思ったのか，子供たちに尋ねます。16節を読み，ギデオンをだれが助けると主が言われたか，子供たちに尋ねます。主に仕えるために何か難しいことを行うよう主から求められ，主がともにいてくださると感じたときのことを，子供たちに話します。

• 子供や青少年が神への務めにおいて大いなることを行っている絵を見せるか（『福音の視覚資料集』19，23，90，102番参照），あなたが見たことのある例を話します。子供たちが自分が神の業に参加できる方法を考えられるように助け，自分がそれを行っているところを絵に描いてもらいます。

• 今週の活動ページを使い，主がどのようにしてイスラエルの軍隊を小さくし，自分たちが主の力によって敵から守られたことをイスラエルの民に知らされたかを，子供たちに教えます。花の蜜を集めて蜂蜜を作る蜜蜂など，大いなる業を行う小さなものの例を分かち合います。たとえ自分のことを小さな存在だと感じるとしても，神は大いなる業を行うためにわたしたちを助けてくださることを証してください。

教義を教える：年長の子供たち

士師3：7－9，12－15

イエス・キリストはわたしの救助者であられる。

士師3章には，神は救い主イエス・キリストを通してわたしたちを罪から救ってくださる，ということを子供たちに教えるために活用できる一つのサイクルが描かれています。

活動案

• ホワイトボードに次の言葉を書きます：悪を行った，主に呼ばわった，救助者を起された。何人かの子供に，これらの言葉を士師3：7－9から探してもらい，ほかの子供たちには士師3：12－15から探すように言います。士師記において，イスラエルの民が繰り返し「悪を行った」ことを，子供たちに説明します。そして，敵に攻撃されたとき，彼らは「主に呼ばわ〔り〕」，主は彼らを助けるために「救助者を起され」ました。このサイクルから，主についてどのようなことが分かりますか。

• 「主はみ子をつかわし」（『子供の歌集』20－21）など，イエス・キリストは贖い主であり，救助者であられることを子供たちが理解するのを助けてくれる歌を一緒に歌います。救い主がわたしたちを罪，試練，悲しみ，死から救うために行ってくださったことに対する気持ちを，子供たちに分かち合ってもらいます。

士師4：1－15

たとえほかの人たちがそうしなくても，わたしは主に忠実でいることができる。

多くのイスラエルの民が主から離れていっても，一部の人たちは主に忠実であり続け，ほかの多くの人が義に戻るのを助けることができました。ほかの人たちが何をしていようとも主に忠実であり続けるよう，子供たちをどのように励ますことができるでしょうか。

活動案

• イスラエルの民が邪悪であったとき，義にかなった女性デボラとイスラエルの軍の司令官バラクがイスラエルを敵から救ったことを，子供たちに話します（士師4：1－15参照）。士師4：14を一緒に読み，デボラが主を信じる強い信仰を持っていたことを示しているデボラの言葉を子供たちに見つけてもらいます。次に，教義と聖約84：88を読んで，士師4：14にもある原則を見つけるように言います。「わたしはあなたがたに先立って行こう」という主の約束が自分にとってどんな意味を持つかを，子供たちに分かち合ってもらいます。

• 「選べ，正義を」（『賛美歌』152番），「正しい道選ぼう」（『子供の歌集』82－83）など，戒めに従うことについての歌を歌います。どのようにしたら，たとえ周囲の人たちがそうしないときでも，義を守り，戒めに従うことができるでしょうか。

士師7章

神の道は世の道と異なる。

主はギデオンに，当時恐らくギデオンには理解できなかったであろうことを行うようお求めになりました。あなたはこの話のどのようなところに感銘を受けますか。この話はあなたが教える子供たちにどのような祝福をもたらすでしょうか。

活動案

• 子供たちに，戦いに行くために自分が軍隊を集めなければならないと想像してもらいます。子供たちは，軍隊の人数をどのくらいにしたいと思うでしょうか。士師7：4－7を参照しながら，イスラエルをミデアン人から救出する軍をギデオンが選ぶのを主がどのように助けられたかを，子供たちに演じてもらいます。主はなぜギデオンの軍をそれほど小さくすることを望まれたのでしょうか（士師7：2参照）。主の命じられたことに従うのは，ギデオンと彼が率いる軍にとって難しいことだったかもしれません。それはなぜでしょうか。子供たちに，たとえそれが難しくても主を信頼するということを学んだときの経験を分かち合ってもらいます。

• 子供たちに，剣，盾，ラッパ，たいまつ，つぼの絵を描いてもらいます。その中で，自分が戦いに持っていくとしたらどれかを尋ねます。士師7：16を読み，ギデオンの軍が何を持っていったかを確かめるように言います。これを行うには勇気がいったと思われるのはなぜでしょうか。士師7：19－21を一緒に読み，軍がラッパとつぼを使ってどのようにミデアン人を破ったのかを学びます。この話から，主についてどのようなことが分かりますか。

家庭で学ぶよう励ます

今日学んだことの中で，戒めを守りたいと自分に思わせてくれたことを家族と分かち合うよう，子供たちに勧めます。

教え方を改善する

必要に合わせて活動を調整する。これらの概要を，従わなければならない指示と思わないでください。むしろ，アイデアの宝庫として活用し，教える子供たちの必要について考えながら自分自身で霊感を受けるきっかけとしてください。例えば，年少の子供たち向けの活動を年長の子供たちを教えるために応用する，またはその逆を行うように，霊感を受けることもあるでしょう。