セミナリー
第8課—ジョセフ・スミス—歴史1:15-26:わたしは筆紙に尽くし難い輝きと栄光を持つ二人の御方を見た


「第8課—ジョセフ・スミス—歴史1:151:わたしは筆紙に尽くし難い輝きと栄光を持つ二人の御方を見た」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

「ジョセフ・スミス—歴史1:1-26」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第8課:ジョセフ・スミス—歴史1:1-26

ジョセフ・スミス—歴史1:15-20

わたしは筆紙に尽くし難い輝きと栄光を持つ二人の御方を見た

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最初の示現-御父と御子

天の御父とイエス・キリストが御姿を現されたことから分かるのは,どの教会に入るべきかというジョセフ・スミスの疑問への答えだけでなく,神会がどのようなもので,この御二方がわたしたちとどのような関係にあるのかといった真理です。この課は,ジョセフの最初の示現によって明らかになった,天の御父とイエス・キリストについての重要な真理を生徒が理解するのに役立ちます。

学習活動案

世界を変えた言葉

レッスンが始まる前に,「ジョセフ・スミス-歴史1:15-20に出てくる全世界を変えた言葉」とホワイトボードに書いておきます。部屋に入って来た生徒には,レッスンが始まるまでの間にこの説明に合う言葉をこの聖句の中から見つけてもらいます。

ラッセル・M・ネルソン大管長はかつて,「短い言葉が全世界を変えた」と子供たちに教えました(“Seven Words That Changed the World”[video], ChurchofJesusChrist.orgより)。

  • それはどのような言葉だと思いますか。

ネルソン大管長が言っていたのは,ジョセフ・スミス—歴史1:17の最後の方にあるかぎ括弧内の言葉です。このかぎ括弧内の言葉を読み,自分の聖典のこの聖句の最後の方にネルソン大管長の言葉を書き込んでおくとよいでしょう。

ジョセフ・スミス—歴史1:15-20はマスター教義聖句です。マスター教義聖句には目立つ印をつけて見つけやすくしておくよう,生徒に勧めるとよいでしょう。

この短い言葉はどなたがどなたを指して,だれに向かって言われたのかを,手を挙げてくれた生徒に言ってもらいます。

時間を取って,次の質問について生徒にじっくり考えてもらい,意見を出してもらうとよいでしょう。

  • この短い言葉は,どのように世界を変えたと思いますか。それは,あなたの生活にどのような影響を与えましたか。

最初の示現から学ぶことのできる真理

次の項では,最初の示現の話から,特に天の御父とイエス・キリストとその教会について,生徒に複数の真理を見つけてもらい,その真理を理解してもらいます。

ホワイトボードに棒人間を4つ描き,吹き出しをそれぞれにつけて,その中に次の疑問の一つを書き込みます。(神や神の教会について,クラスの生徒が抱きそうな様々な疑問を自由に書いてもよいでしょう。)生徒をグループに分け,各グループで15-20節をよく読んで,疑問の一つに対する答えを探してもらいます。各グループの代表者の一人に,自分のグループに割り当てられた疑問の答えを見つけるのに役立つと思う聖句の節の数字を,ホワイトボードの吹き出しの横に書いてもらいます。

ジョセフ・スミス—歴史1:15-20を読み,この話に基づいて,人が抱きそうな以下の疑問にどのように答えたらよいか考えてください。

  • 神はわたしたちのことを御存じでしょうか。

  • 神は今も人に語りかけてくださいますか。

  • どの教会に所属するかは大きな問題ですか。それはなぜですか。

  • 何が真実かを知ることは可能でしょうか。どうやってそれを知るのですか。

質問の答えとしてその節を選んだ理由を,グループごとに全体に向けて発表してもらいます。

生徒が発表するとき,ほかにも次のような質問をするといいかもしれません:「この聖句の中で,現代の人々が理解すべき重要な事柄として,ほかにどのようなことに気づきましたか。」「最初の示現によって明らかになる,神についての一般的な誤解には,ほかにどのようなものがあるでしょうか。」「福音の回復を始めるために,父なる神御自身が御姿を現されたのはなぜだと思いますか。」「17節で,天の御父がイエス・キリストをジョセフに紹介された方法から,どんなことが学べるでしょうか。」

生徒が発表した真理の裏付けとなる言葉や,生徒が見つけられなかった真理を見つけるのに役立つ言葉を,「その他のリソース」の項から見つけて伝えるのもよいかもしれません。

最初の示現に関する複数の記録

ジョセフ・スミスは幾つか違った場面で最初の示現の経験を語っていて,細かい部分が記録によって異なっています。このことを知って不安になる人もいます。この輝かしい示現に関する記述が複数あるのは祝福であることを,生徒に理解してもらいます。次の段落に書かれていることを説明するとよいかもしれません。

「補足学習活動」の項にも,役立つアイデアがあります。

ジョセフ・スミスは,世に公表するための公式の教会歴史の一部として,1838年にジョセフ・スミス—歴史の中に最初の示現の記録を残しました。最初の示現について記録がほかにもあるということは,わたしたちにとって祝福です。そのうちの3つは,ジョセフによる記述またはジョセフの話の口述です。それぞれの記録は,異なる時期に異なる人に読んでもらうために作成されたものなので,書かれている経験は,強調されている部分が異なります。例えば,1835年のジョセフの記録からはジョセフが天使も見たことが分かるのですが,1832年の記録では,ジョセフはこのときのことを,神の前にいたために「全身が神の愛で満たされ,数日間その喜びに浸っていた」と言っています(“Joseph Smith’s Accounts of the First Vision,” josephsmithpapers.org)。

  • 御二方の訪れがジョセフに与えた影響から,天の御父とイエス・キリストについてどのようなことが学べますか。

それぞれの記録は,細部で異なっていて,それがわたしたちにとっては祝福となっていますが,天が開いてジョセフ・スミスが御父とイエス・キリストをはじめとする神聖な使者を見たという本質的な部分では,どの記録も一致しています。

数分時間を取って,生徒に「福音ライブラリー」アプリの「最初の示現に関するジョセフ・スミスの記録」の項を調べてもらいます。「ライブラリー」「教会歴史」「最初の示現に関するジョセフ・スミスの記録」の順に選択すると,見つけることができます。生徒にはグループに分かれてもらい,生徒ごとに違う記述を調べてもらうと,天の御父とイエス・キリストについて異なる真理が分かるようになります。

ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「神に願い求める:ジョセフ・スミスの最初の示現」(6:35)を生徒に見せて,ほかにも真理を見つけてもらうといいかもしれません。このビデオでは,ジョセフ・スミスの各記録に書かれている細部が描かれています。

天の御父とイエス・キリストを中心に教える:天の御父とイエス・キリストについて自分は何を学んでいるかを生徒に考えてもらうよう招く質問に関するさらなる訓練は,「教師養成スキル―イエス・キリストに焦点を当てる」にある「学習者が自分の生活の中で,主の愛と力と憐れみを認識できるよう助ける」というタイトルの訓練を参照してください。

  • この話から天の御父とイエス・キリストと御二方の教会について分かることの中で,ありがたいと思う教えがほかにありますか。それはどのような教えですか。

ジョセフ・スミスの最初の示現から学んだことで,自分にとって大切な真理を一つ,その理由とともに生徒に学習帳に記録してもらい,レッスンを終えるとよいでしょう。何を書いたか,手を挙げてくれた生徒にクラスで発表してもらいます。

暗記する

生徒がジョセフ・スミス—歴史1:15-20の聖句の場所と重要語句を暗記できるように助けます。これは,後の課で復習するとよいでしょう。聖句の中の重要語句は,「ジョセフ・スミスは,『筆紙に尽くし難い輝きと栄光を持つ二人の御方……を見た』」です。暗記のための活動のアイデアは,付録の「マスター教義の復習活動」の項にあります。

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