セミナリー
第41課:教義と聖約27:1-14:わたしの栄光にひたすら目を向けてそれを行いなさい


「教義と聖約27:1-14:わたしの栄光にひたすら目を向けてそれを行いなさい」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「教義と聖約27:1-14」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第41課:教義と聖約27-28章

教義と聖約27:1-14

わたしの栄光にひたすら目を向けてそれを行いなさい

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聖餐を取る子供

1830年4月に教会が組織された後も,教会員に対する迫害は続きました。ある日,ジョセフ・スミスが聖餐に使うぶどう酒を手に入れるために旅をしていたとき,彼は天の使者に呼び止められ,聖徒たちを助けるための真理を授けられました。この課は,生徒が神の栄光にひたすら目を向けて聖餐を受ける備えをするのに役立ちます。

学習活動案

聖餐

以下のシナリオを提示してください。生徒を二人一組に分け,一人にシナリオの中の友達役をしてもらいましょう。このシナリオを,生徒に簡単にロールプレイしてもらってから次に進みます。

あるいは,聖餐を理解していない人や,聖餐について良い経験をしていない人が登場するような,自分なりのシナリオを生徒に考え出してもらってもかまいません。

友達から,「聖餐はとても大切だとみんな言うけれど,わたしはそれほど重要だと思えないんだ。何かを見落としているのかな。」と話しかけられました。

  • あなたは友達にどのような質問をしますか。

  • あなたなら友達に何を伝えますか。

生徒に,次の質問について考えてもらいましょう:

最近,聖餐を受けた経験について深く考えてください。聖餐に関するその経験は有意義でしたか。それはなぜですか。

教義と聖約27章を研究しながら,聖餐を通してさらに有意義で力強い経験ができるように,あなたやほかの人々を導く真理を見つけてください。

聖餐:何が大切で,何が大切でないか

1830年8月,ニューエル・ナイトとサリー・ナイトはニューヨーク州コールズビルを出発し,ペンシルベニア州ハーモニーにいる預言者ジョセフ・スミスとその妻エマを訪ねました。エマとサリーは以前にバプテスマを受けていましたが,暴徒による迫害のために,どちらも教会員として確認されておらず,聖霊の賜物も授かっていませんでした。ナイト夫妻が帰る前に,ジョセフと彼の友人は夫妻とともに聖餐を取り,確認を行うことに決めました。

この話を頭に置いて,教義と聖約27章の前書きを読み,この啓示がどのように与えられたかを見つけてください。

生徒に,自分が興味を持ったことを発表してもらいます。天の使者が救い主からのメッセージを伝えたことを説明するとよいでしょう。聖餐でぶどう酒の代わりに水を使う理由を生徒が尋ねた場合,その質問に答える助けとなる原則を,この章で明らかにされている事柄から見つけてもらいます。

教義と聖約27:1-2を読んで,預言者ジョセフ・スミスが聖餐について学んだことを探してください。

  • 何が印象に残りましたか。それはなぜですか。

    何人かの生徒に自分の意見を発表してもらいましょう。生徒が答えてくれたことに対して,感謝を示す方法を探してください。

    生徒からなかなか真理が出てこない場合は,「聖餐はどのように受けるべきかについてこれらの節から何を学べるでしょうか」と尋ねるとよいでしょう。生徒が答えてくれたら,その言葉を使って,原則をホワイトボードに書いてください。次のようになるかもしれません:わたしたちは聖餐を受けるときに神の栄光にひたすら目を向け,イエス・キリストを覚え,わたしたちのための贖罪を覚えているべきである。

    それが役に立つと思えば,これらの節のどの語句について深く考えたり,理解を深めたりしたいと思うか,生徒に尋ねてもよいでしょう。以下の資料が役に立ちます:

  • 神の栄光にひたすら目を向けて聖餐にあずかるとは,どういうことだと思いますか。

神の栄光にひたすら目を向けるということは,自分自身ではなく,救い主とその贖いの業に霊的に焦点を当てることを意味します(マーリン・K・ジェンセン「神の栄光にひたすら目を向ける 『聖徒の道』1990年1月号,27-28参照)。生徒に教義と聖約88:67-68を読んでもらい,神の栄光にひたすら目を向けることによって約束される祝福を見てもらうとよいでしょう。光に満たされるとはどういう意味だと思うか,生徒に発表してもらうとよいかもしれません。

学習者がイエス・キリストに近づけるよう助ける:次の資料は,聖餐とキリストの贖罪を個人への贈り物として見ることを通して,生徒がキリストのもとへ行けるよう作られています。イエス・キリストのもとに行けるよう生徒を励ます方法のさらなる訓練は,「学習者が自分の生活の中で,主の愛と力と憐れみを認識できるよう助ける」というタイトルの訓練を参照してください。この訓練は「教師養成スキル」の中にあります。

救い主の体は「あなたがたのために葬られ」,その血が「あなたがたの罪の赦しのために流された」ことを覚えておくように,という救い主のメッセージを天使が明らかにしました(教義と聖約27:2;強調付加)。

「あなたがたのために」と「あなたがたの罪」という言葉に印を付けるよう生徒に呼びかけましょう。この言葉を自分にあてられたものにするために,自分の聖典のこれらの言葉の横に,自分の名前を書き込むとよいでしょう。また,生徒には,ルカ22:19-20にある,救い主が使徒たちに聖餐を施されたときの記述から,同様の言葉に印を付けてもらってもよいでしょう。

  • 聖餐を受けるとき,救い主が「あなた」と「あなたの罪のため」に払われた犠牲を覚えておくことに,どのような意味があると思いますか。

救い主の犠牲と聖餐の性質について,自分自身に関連づけて気づいた人の例として,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「わたしはすべての人をわたしのもとに引き寄せた」のタイムコード7:16-9:14を見てください。

預言と約束

主は御自分の教えを強調するために,将来聖餐を執り行うと預言されました。教義と聖約27:5を読んで,預言を見てみましょう(ルカ22:18も参照)。

教義と聖約27:6-14に目をやって,ほかにだれが戻って来るか見つけてください。

この場面を想像して,救い主は戻って来て,御自身に従う者たちとともに聖餐を受けるという救い主の約束について,どのように感じるか深く考えるよう生徒に勧めましょう。自分がその場にいたとしたら,どう感じるかを深く考えてもらいます。この預言が,聖餐の大切さについて何を教えているかを生徒に発表してもらいましょう。

この集まりについて,そしてそれがどのように起こるのかについて,推測しないように注意してください。

「その他のリソース」にある,十二使徒定員会のブルース・R・マッコンキー長老(1915-1985年)の言葉を参照してください。

  • 救い主とともにいることは,聖餐を受けるときの自分にどのような影響を与えるでしょうか。

実生活への応用

神の栄光にひたすら目を向けて聖餐を受ける備えができるように,以下の活動のうち2つか3つを行ってください。

  1. 聖餐のときに救い主を覚えておくために力強いとあなたが思う真理を書き出してください。

  2. あなたやあなたの知人を救い主が助けてくださったときの経験を学習帳に記録してください。聖餐のときに,こうした経験を覚えていることが役に立つ理由を説明します。

  3. 救い主とその犠牲に関して,聖餐のときに深く考えるのに役立つとあなたが思う聖句や賛美歌を書き出してください。特に役立つと思う行や語句と,あなたがそう思う理由も記しておきましょう。

  4. あなた自身が救い主の犠牲を必要としていることを振り返ってください。これには,主と交わしたあなた自身の聖約と,悔い改めを必要とする作為の罪(すべきでないことを行うとき)や不作為の罪(すべきことを行わないとき)について深く考えることが含まれます。

  5. あなたの注意をそらしそうな,聖餐のときに避けるべき事柄と,聖餐をより有意義な経験をするためにそれらを避けるべきだと思う理由を挙げてください。

  6. 聖餐のときに救い主に集中するための他の方法と,その方法が役に立つ理由を挙げてください。

選んだ活動を行う中で学んだことや感じたことを,生徒に話し合ってもらいます。

次の事柄を行う中で,聖餐に関する自分自身の経験についてもう一度考えてもらいます:

今度の日曜日に,神の栄光にひたすら目を向けて聖餐を受けるために何をするかを,祈りを込めて選んでください。その行動をどのように生活に取り入れるか,計画を立てましょう。次の数回の聖餐会でそのように行動すれば,天の御父およびイエス・キリストとあなたとの関係にどのような影響があるか考えてください。計画を実行しようとするときは,御二方に助けを求めましょう。

聖餐の儀式を通してもたらされる救い主の力を証してください。あなたが聖餐を受けたときの経験を話してあげるとよいでしょう。自分で経験するために努力をするよう生徒を励まします。

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