セミナリー
第42課:教義と聖約27:15-18:「わたしの武具を身に着けなさい」


「教義と聖約27:15-18:『わたしの武具を身に着けなさい』」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「教義と聖約27:15-18」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第42課:教義と聖約27-28章

教義と聖約27:15-18

「わたしの武具を身に着けなさい」

武具を身に着けた兵士

ジョセフが神の天使から受けたメッセージの一部で,どうすれば聖徒たちがイエス・キリストからさらに大きな保護を受けられるかについて教えられました。この課は,サタンがわたしたちを誘惑し,気持ちをくじこうする試みから,救い主がどのようにわたしたちを守ってくださるかを生徒が理解できるようにすることを目的としています。

学習活動案

サタンの攻撃

各生徒に,小さな紙を1枚ずつ配ります。生徒に,サタンが青少年を誘惑したり,気持ちをくじこうとしたりする方法を一つ紙に書いてもらいます。その後,書いた紙をくしゃくしゃに丸めてもらいます。生徒の一人に教室の前に出て来てもらい,ほかの生徒には紙のボールを前に出て来た生徒めがけて投げてもらって,それをかわしてもらいます。

生徒に教室の前に出て来てもらい,丸めた紙をほどいて,書かれていることを発表してもらいます。クラスの生徒全体に,今日のこうした誘惑や攻撃に,どうすれば気づくかを考えてもらいましょう。

  • このような攻撃から自分を守るには,どうすればよいのでしょうか。

あなたが直面する誘惑や落胆について深く考えるとき,聖霊の導きを求めてください。主はどのような方法であなたを助け,それらのことを克服させてくださったかについて深く考えてください。あなたはどのようなことで今も苦しんでいて,救い主の助けを必要としていますか。教義と聖約27章を研究しながら,自分の役に立つ真理と霊感を見つけてください。

神のすべての武具

ジョセフ・スミスに聖餐について説明された後(教義と聖約27:1-4参照),救い主は,地上に戻って御自分に従う者とともに聖餐を受けるだろうと約束されました(教義と聖約27:5-14参照)。その後救い主は,どうすれば聖徒たちは「わたしが来るまで」サタンの力から霊的に守られ,「あなたがたは引き上げられて,わたしのいる所にあなたがたもいるようになる」かを教えられました(教義と聖約27:18)。

教義と聖約27:15-18を読み,どうすればサタンに対する救い主の守りを受けられるかを見つけてください。

生徒に,見つけたことを発表してもらいます。必要に応じて,救い主のすべての武具を身に着けるならば,悪に対抗する力が強くなることを生徒が理解できるように助けます。生徒がこの真理を分析できるよう助けます。そのために,生徒に以下のような質問をするとよいでしょう。

  • 救い主が,御自分の助けと守りを武具にたとえておられるのはなぜだと思いますか。

  • 「立つ」とはどういう意味だと思いますか(15-16節参照)。

  • 主が御自分の武具を「すべて〔訳注-英語ではwholeという言葉が含まれている)」と強調されるのはなぜだと思いますか。

    生徒に,15節の「わたしの武具」という言葉に印を付けてもらうとよいでしょう。生徒は,武具なしで戦争に行かなければならないことを想像するとよいでしょう。多くの戦争で戦い,生き延びた人は,自分を守るために武具を身に着け,その武具で戦おうとしたのです。

  • このような人を,あなたはどう思いますか。

  • この状況は,救い主がわたしたちのためにしてくださる事柄と,どのように似ているでしょうか。

救い主の守りと助け

使徒パウロは,「あなたがたは,主イエス・キリストを着なさい」(ローマ13:14)と書いています。教義と聖約27章で述べられている様々な武具(エペソ6:11-18も参照)は,救い主がわたしたちを取り巻く欺き,邪悪,混乱,疑いからわたしたちを守ってくださる方法を表しています。わたしたちが救い主のもとに来るならば,救い主はこの守りを与えてくださるのです。

配付資料のアイコン生徒に付属の資料を配付します。個人または少人数のグループで課題を完成させましょう。グループのメンバーは,各人それぞれが焦点を当てる武具を幾つか選びます。生徒が希望するならば,かぶとや胸当て,盾など,武具や防具を表すものの絵を描いてもらい,それに「イエス・キリストの守りと助け」と書いてもらってもかまいません。その後,その周りに答えを書いてもらうとよいでしょう。

「わたしの武具を身に着けなさい」(教義と聖約27:15

以下の武具の一つ一つについて聖句を読み,救い主が武具とどのような点で似ておられるかを見つけてください。その後,次の質問に答えてください:

  • この比較をすることによって,救い主についてどのような洞察を得ることができますか。

  • このことが,生活の中で守りを得るために今すぐ救い主のもとに来たいと思わせるのは,なぜでしょうか。

「真理の帯を腰に締め〔る〕」(教義と聖約27:16

ヨハネ14:6

教義と聖約88:6

モーセ1:6

「正義の胸当て」(教義と聖約27:16

イザヤ59:16-17仲に立つ者とは,人が自分ではできないことを行ってくれる人を指します)

2ニーファイ4:33

ピリピ3:9

「平和の福音の備えを足に履き」(教義と聖約27:16

イザヤ9:6

モーサヤ15:18

「信仰の盾」(教義と聖約27:17

モロナイ7:33

詩篇28:7

「救いのかぶと」(教義と聖約27:18

モーサヤ3:17

ヘブル5:9

神の言葉である「御霊の剣」(教義と聖約27:18

1ニーファイ15:24

ヒラマン3:29-30

生徒が書き終えたら,救い主が助け,守ってくださる様々な方法について,自分の考えや経験を発表してもらいます。あなた自身の考えや経験も伝えるとよいでしょう。

神のすべての武具を身に着ける

この啓示が天の使いから与えられ,聖餐に関する救い主の教えと,主が地上に戻って御自分に従う者とともに聖餐を受けられるという約束から始まっていることを生徒に思い出してもらうとよいでしょう(教義と聖約27:1-14参照)。これは聖餐を通して,救い主を覚え,救い主と聖約を交わすことが,主のすべての武具を身に着け,「〔救い主が来られるまで〕忠実であ〔る〕」(教義と聖約27:18)よう,主が備えてくださった力強い方法かもしれないことを示唆しています。

  • どうすれば聖餐を,生活の中で救い主の助けと守り(主の武具)を招く力強い方法にできるでしょうか。

レッスンの始めに丸めて投げつけた紙に戻ります。そのうちの幾つかを読み,今日学んだことに基づいて,誘惑や落胆に直面している人を,救い主がどのように助けられるかを発表してもらいます。また,生活の中で主の助けを招くために,どのように主に頼ることができるかを発表してもらいましょう。