セミナリー
第53課:教義と聖約39-40章:「かつて知らなかったほどの大いなる祝福」


「教義と聖約39-40章:『かつて知らなかったほどの大いなる祝福』」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

「教義と聖約37-40章」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

第53課:教義と聖約37-40章

教義と聖約39-40章

「かつて知らなかったほどの大いなる祝福」

手を差し伸べる救い主の手

ジェームズ・コベルは,ニューヨーク地域でメソジスト派の牧師として40年間働いていました。回復のメッセージを聞いたとき,コベルは預言者ジョセフ・スミスを通して与えられたすべての戒めに従うと約束しました。救い主はジェームズに,バプテスマを受けてオハイオに聖徒たちと集まるよう命じ,神聖な聖約を交わして守るならば大きな力を与えると約束されました。この課は,イエス・キリストの力をさらに受けられるように,イエス・キリストと聖約を交わして守りたいという望みを生徒が持てるようになるための助けとなります。

学習活動案

神と聖約を交わして守る

例えば卓上ランプなどのように,電源が入っているときだけ,その能力を最大限に発揮できる品物を生徒に見せましょう。ランプがそれだけでできることと,電源を差し込んだときにランプができることを生徒に尋ねます。これは神との聖約をどう象徴しているか,生徒に話し合ってもらいます。

『聖句ガイド』の「聖約(契約)」の項と,ラッセル・M・ネルソン大管長の次の話を読んで,聖約の定義を見つけてください。

ラッセル・M・ネルソン大管長

「聖約は,神との神聖な約束です。条件は神がお決めになり,各人はそれらの条件を受け入れるかどうかを選びます。もし人が聖約の条件を受け入れて神の律法に従うなら,その律法に伴う祝福を受けます。」(ラッセル・M・ネルソン「聖約『リアホナ』2011年11月号,86)

  • あなたは聖約をどのように説明または定義しますか。

  • あなたは主とどのような聖約を交わしましたか。

  • その聖約はあなたの生活にどのような影響を及ぼしてきましたか。

イエス・キリストは御自身と聖約を交わすよう招いておられる

ジェームズ・コベルはメソジスト派の牧師でした。預言者ジョセフ・スミスについて知ったとき,コベルは,「主が預言者ジョセフを通して与えてくださる戒めには何でも従う」(教義と聖約39章,前書き)と,主に約束しました。

教義と聖約39:1-9を読み,イエス・キリストについて学べることの中で,イエス・キリストと聖約の関係に入りたいという気持ちに人を駆り立てるような事柄を見つけてください。

  • 救い主についてどのようなことが分かりましたか。

  • 救い主の力を受けるために,救い主はわたしたちに何をするよう勧めておられるでしょうか。

生徒が原則を見つけるのを助けるために,次の文を完成させて,ホワイトボードまたは生徒自身の学習帳に書いてもらいましょう:もしわたしたちが〇〇ならば,わたしたちは〇〇を受ける。

生徒は次のような原則を見つけるかもしれません:もし,神と神聖な聖約を交わして守るならば,わたしたちは神の力を受ける。

実際に卓上ランプを使ってレッスンをする場合は,聖約を交わすことが,救い主の力を受けるための助けとなるということを示すために,ランプの電源を差し込んで見せましょう。これは,見つけた原則をどのように表しているか,生徒に尋ねるとよいでしょう。

教義と聖約39:10-15を読み,主はジェームズ・コベルに,御自分と聖約を交わすために何をするよう招かれたかを見つけてください。

  • この聖約を交わすとどうなると,イエス・キリストはジェームズ・コベルに約束されましたか。

  • ジェームズ・コベルへの主の勧告は,今日のわたしたちにどう当てはまるでしょうか。

  • あなたがこれまで,自分や知人の生活の中で,主の力を目にしたのはどのようなときでしたか。

恐れ,迫害,世の思い煩い

ジェームズ・コベルには,ニューヨークに大家族や友人,親しくしていたコミュニティーがありました。救い主は彼に,バプテスマを受け,オハイオの聖徒たちのもとへ移るように命じられました。教会に加わることは,ジェームズ・コベルにとって犠牲だったことでしょう。

教義と聖約40章の前書きと1-3節を読み,ジェームズ・コベルがどんな決断を下したか調べてください。

これは,霊的な知識を得るための原則を使って練習する良い機会となるかもしれません。ジェームズ・コベルは,信仰をもってどのように行動したか話し合うとよいでしょう。また彼は,自分の選択と主の勧告に対して,永遠の視点からどのように見ることができたかについても話し合うとよいでしょう。

  • 「迫害の恐れ」(2節)はなぜ,神との聖約を拒んだり破ったりする原因になるのでしょうか。

  • 今日,人々に神との聖約を拒むようにさせる「世の思い煩い」(2節)にはどのようなものがあるでしょうか。

ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を読むか,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「世に打ち勝ちなさい。そうすれば,休みが与えられるであろう」(18:43)のタイムコード4:21-5:39を見てください。ネルソン大管長の言葉を,読むか視聴しながら,神と聖約を交わして守る人々に神が約束されている力にはどのようなものがあるか,見つけてください:

18:44
ラッセル・M・ネルソン大管長

「聖約を交わして守ることで実は人生がより容易に〔なります。〕バプテスマフォントや神殿で聖約を交わしてそれを守る人は皆,イエス・キリストの力にさらにあずかることができるようになります。このすばらしい真理について考えてみてください。

神と交わした聖約を守ることで得られる報いとは天の力であり,それは,試練や誘惑,心の痛みにもっとよく耐えられるようにわたしたちを強めてくれます。この力は,わたしたちの旅路を楽にしてくれます。イエス・キリストのより高い律法に従って生活する人は,より高い主の力にあずかることができます。このため,聖約を守る人には,神との聖約の関係を通して,特別な休みを得る権利が与えられるのです。」(ラッセル・M・ネルソン「世に打ち勝ちなさい。そうすれば休みが与えられるであろう『リアホナ』2022年11月号,96)

  • ネルソン大管長の言葉で,どのようなことが印象に残りましたか。

救い主の力を受けるために,救い主と聖約を交わして守りたいという自分の望みについて考える機会を生徒に提供します。その答えは,学習帳に書いてもらっても,別の紙に書いてもらってもかまいません。また,少人数のグループやクラス全体で,学んだことや感じたことを話し合ってもらってもよいでしょう。

レッスンの締めくくりとして,神と聖約を交わしたときに生活の中で救い主の力を目にした経験を,教師が生徒に話すとよいでしょう。聖約を交わして守るよう努力し,その中で祝福を与えてくださるという主の約束を信頼し続けるよう生徒を励まします。